「想像力と責任を!誰一人として取り残さないために!」
三浦学苑高等学校 田中宏作先生
予定されていた海外研修企画がキャンセルとなりました。その内容を代替する取り組みを検討していた最中、QQ Englishさんからこのプログラムを紹介していただき、導入するに至りました。海外での取り組みが全てキャンセルになった状況の中で、海外とつながることができるのはやはり「オンライン」でした。face-to-faceが止まったとしても、目の前にいる生徒たちの学びを止めることは避けなければならない!そう思いながら、国内での代替企画も選択肢としてありましたが少しでも元の企画と変わらない内容を実現させたかったのです。コロナウイルスの感染拡大が収まった際には国内でのface-to-face企画の目途も立っていたので、「英語を使う」こと、「課題発見・解決型の取り組み」であること、「グローバルな視点で思考できる」の3要素を満たすこのプログラムはまさにうってつけでした。
まずは学校内で企画の目的などを確認しました。元の企画の目的と相違ない内容でしたのですぐに理解を得られました。生徒にはLHRで、保護者には保護者会でも元の企画がキャンセルになった理由を説明し、同時にその内容を代替するプログラムとして考えられる選択肢を提示したうえで決定しました。このプログラムは私たちにとっては初めて導入する取り組みだったので、経験を語れないデメリットはありましたが、いただいたプログラムの紹介スライドと「目的」を前面に出すことで理解は得られたと感じております。
初めてのことで、具体的に展開をイメージできず、経験則に基づいた情報を生徒・保護者に伝えられないことは正直不安でした。しかし、QQ Englishの担当マネージャーの方と打ち合わせを複数回持てたことは助かりました。ベースとなるアイディアをいただきながら、すでにある形にこだわらずに共に内容を作り上げていくというスタイルがとても嬉しかったです。その過程を通し、不安は自信に変わっていきました。
私が感じた彼らの成長は「コミュニケーション力」と「責任感」でしょうか。
生徒たちが英語のみでDAREDEMO HEROの学生たちとどれほど質疑応答できるのかと不安でした。ですが、その模様をのぞいたところ、はじめこそ1つの質問に対し回答が返ってきてもそれきり会話が続かない状況でした。しかし回を重ねるごとに質問から回答、そしてその回答に対するさらなる質問と、対話の応酬が繰り広げられてきたのでした。そのことは本人たちの自信につながったと思います。正確性は欠いていたとしても、英語という言語を通してコミュニケーションを作り上げていく姿勢が育てられたと感じました。毎回の取り組みで生徒個人が必ず「振り返りのワーク」を行っていました。それがこの成長につながったのだと確信しております。
また、SDGsテーマについて触れ、自分たちの価値観を問い直すことができました。その人にとって当たり前のことは別の人にとっては当たり前ではないのです。また、私たちは課題解決のアイディアとして、すぐ第三者を想定した手法を考えがちなのですが、DAREDEMO HEROの学生たちは必ず「自分自身ができること」を視点に考察していました。そんな彼らとのやり取りの中で「自分が責任を持つことの大切さ」にも気づかされました。「今、この瞬間から自分には何ができる?」ということです。
その他、想像することの大切さ、ファシリテーションスキル、分析スキル、プレゼンテーションスキル、クリティカルなものの見方、質問する力などなど、彼らが気付いたことを挙げると枚挙にいとまがありません!彼らの振り返りシートには学びの痕跡が随所に見られました。
今回は「協調型イノベーション力育成」を目的としたグルーピングだったのですが、自己評価の「創造性」到達度は高くありませんでした。それはまた次回への課題とします!
本校IBコースではローカル・グローバルの要素を持った探究型授業が各教科で展開されています。このSDGsオンライン探究フィールドワークを通して得た数々の気付きの種が、振り返りと分析を行いながら、各生徒の主体的な学習の中で目一杯花開くことを期待しています!
最後に、DAREDEMO HEROの皆さん、QQ Englishの皆さん、お世話になりました!ありがとうございました!
受講生徒様からの感想
Q:今回の取り組みを通して、自分自身ではどのような点で成長を感じましたか?
Q:今回の研修を、どんな方にどのような言葉で勧めたいですか?