幽霊会員は期待しない | QQ English創業物語 | オンライン英会話ならQQEnglish

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第1章 オンライン英会話編

第10話 幽霊会員は期待しない

王道を行く


海外でビジネスをするのに奇策はダメです。常に王道を考え時間がかかっても真面目にやるのが最終的に生き残れるコツなのです。
ズルをしたりショットカットで楽をするとどこかで足をすくわれます。せっかく他人より早く始めたビジネスでも楽な道を進んでいると後から入って来た同業他社に容易に追いつかれてしまうからです。苦労をして一つずつ解決していった問題はライバルも同じだけ時間がかかるので楽な道と困難な道があるのであれば必ず後者を選択するべきなのです。

フィリピン留学と違ってオンライン英会話の料金は色々な方法が考えられるので、一番悩みました。大きく分けて2種類の料金体系があります。
主流なのは6000円程の定額を払うと一日一回自由に予約が取れるシステムです。自動引き落としにより毎月引き落とされます。
私が採用したのは一回当たりの学習料金を選べるポイントシステムです。
先生のスキルや学ぶメソッドによって料金が変わります。一クラス250円から1000円の先生を選ぶといったシステムです。
定額を払って一日一回のシステムだと、毎日勉強すれば一クラス100円ちょっと言えます。そして勉強しないのにお金を払い続ける幽霊会員を期待できる素晴らしいシステムなのです。どの生徒も始める前は学習意欲に燃えているので定額制の安く見えるシステムが有利です。
しかし自動引き落としは日本独自のガラパゴスのシステムなのです。中国でも韓国でも生徒の意思を確認しないでお金を引き落とすことなどできません。日本以外のオンライン英会話学校はいかに使いやすくしてお金を払ってもらうかを工夫しています。世界を相手に戦っていくのに広告だけにお金をかけた幽霊会員を期待するシステムなど選べません。
定額制もポイントシステムも生徒が増えて欲しいのは一緒です。しかしたくさん勉強されると赤字になってしまうシステムでは中身を良くしようとする意欲が湧きにくいと考えたのです。

想像してみてください。
「急にお腹が痛くなった時、何の設備もない話を聞いてくれるだけの安いドクターと、設備の整った病院で腕の良いドクターのどちらに見てもらいたいか」
教育も同じだと思います。貴重な時間を使って学習するのですから少しでも効率よく英語力が伸びる学校が必要なのです。

生き残るためにオンライン英会話ビジネスを作るのであれば、幽霊会員を期待する定額制を選択し、少し工夫して、少し安くサービスをするのが正解です。
それは業界3位にしかなれなかったバイク便経営で昔私が選んだ道です。
「同じ失敗は繰り返せない」
24年前と同じ200近い競合が引きめく中、今回は世界一の英会話学校を作ると決めていました。
私は、無料のテレビ電話であるオンライン英会話が教育を代えると感じたのです。世界中どこにいてもパソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットPCを使って簡単に学習ができます。
大革命がおこる前夜にいるのに日本だけを見ていてはダメだと思ったのです。

最後は人間力、日本方式で勝負する

将来必ず韓国や中国のエリートと戦わなくてはなりません。韓国の学校は素晴らしいマニュアルを作り、パートの先生を大量生産してコストを下げて競争を仕掛けてきます。中国は強大な資金力で攻めて来るでしょう。私はフィリピンにあるどの英会話学校もやっていない、最も難しい日本方式を採用することにしました。世界に出ると分かるのですがメイドインジャパンはクオリティーが高いと評判です。それは日本人が優れていると言うより職人を鍛えて品質を上げる方法を知っているからなのです。 
日本の強みは「縁」「人情」「継続」「絆」を使い人間本来が持っている力を引き出す事だと思っています。長い年月細部にこだわり、品質を上げていく職人魂こそが私の考える日本式なのです。
オンライン英会話の教師もフィリピン留学の教師も突き詰めれば技術が要求される職人だと思ったのです。
教育の品質を上げる事は人間にしかできません。お金をかけたからと言って直ぐ良くなるものではないので、地味に作り上げていくしかないのです。
先ずは安定した生活を先生に保障する事が重要だと思い終身雇用を約束しました。合理的に考えるとありえない選択ですが私の学校だけが全員正社員です。
そして徒弟制度ではありませんが先輩が後輩を教えて行くシステムがあります。目先の利益に惑わされない「人情」で教育技術を上げていく事にしたのです。
何時になったらはっきりとした違いがでるのかわかりませんが最後の勝負は人間力で勝負しなくてはならないと思ったからです。

24年たった今、バイク便のスーパーライダー達はとんでもないことをやってのけます。
もちろん時速200キロで駆け抜けると言うのではありません。単に最短ルートが分かると言うわけでもありません。都内にある大まかなビルの名前は全て頭に入っていてスーパーライダーは時間帯、いいえ今の信号が赤なのか青なのかによっても走るルートを変えていくのです。
大きなビルにはエレベーターがたくさんあります。同じビルでも届ける会社によって、部署によってバイクを停める場所が違うのです。新人のライダーとベテランでは三倍位、いいえ十倍以上効率よく配送できるのです。お客から出された無茶な要求も彼らなら何とかしてしまうのですから私の宝物です。
バイク便は若いうちしかできないと思っていたのですが、年齢は関係ありません。定年もない職種なので彼らと一生仕事をして行くつもりです。

世界最高の先生になろう

自分にとって何が大切なのか、また何が一番の武器なのかを考えなくてはなりません。それはお客に対してのアピールにもなりますが何より自分のチームに対して説いていかなければならない事なのです。大切な事は「私はこれをする」「皆はこれをやらなくてはならない」「でも皆でやればこうなると」常に話す必要があります。仲間が理解して行動しているのとしていないのとでは雲泥の差があるからです。

フィリピン英会話で出会った先生とも一生働ける仲間になりたいと思っています。そして一人でも多くの職人を作っていきたいと言うのが私の思いです。
フィリピンはまだまだ貧しいです。街には物乞いの子供たちもたくさんいます。少しのお金を恵んでも解決になりません。僕がお世話になったフィリピンに恩返しするのは雇用を増やすしかないのです。
家族を大切にする彼らを一人雇用できれば10人は養っていきます。10人雇えば100人、100人雇えば1000人の貧困を救えるのです。

私は何とかして継続時に給料が上がっていくシステムを作っていくつもりです。
定額制だと、どの先生と勉強しても同じ値段です。しかし私が選んだポイントシステムは先生の能力によって値段を変えられます。
先生が言っていました。
「らいこう、私達はネイティブではないから、アメリカ人の先生のように高い値段で教えられないわ」
「絶対そんなことはない。生徒は日本人の先生であってもカリスマ先生に習えるのならネイティブと話すよりお金をだして習いたいと思っている。改革改善を続けて行けばいつまでも成長できるのが人間だよ。一緒に成長して世界最高の先生になろう。そしたらアメリカ人より高い給料が取れるようになる」
30年たったら世界一上手に英語を教えられるオンライン英会話とフィリピン留学になっていたいと思います。
7年たった今、オンライン英会話では25分250円の新人先生から1000円のベテラン先生までいます。もちろん1000円で教えている先生が断然人気です。

次は私が感じたフィリピン英会話の弱点をお話します。