知り合いの知り合いはなぜか友人 | QQ English創業物語 | オンライン英会話ならQQEnglish

新規登録・無料体験
はこちらから
CLICK
  1. オンライン英会話ならQQ English
  2. QQ English創業物語
  3. 知り合いの知り合いはなぜか友人
QQ English創業物語

第2章 フィリピン留学編

第27話 知り合いの知り合いはなぜか友人

何でもありで許認可をとる

2010年の春だったと思います。デザリーからの報告がきました。
「らいこうオンライン英会話と違ってフィリピン留学の許認可は結構大変よ。まずはTESDA(テスダ)のトレーニングがいるわ」
TESDAとはフィリピン政府が技術向上の為に作った教育機関です。
「いつでも開催しているわけではないからスケジュールを調べてみたの。来月直ぐにあるから申し込んでおいたわ。二人受講しなくならず、どうも3か月かかるようよ。ノートパソコンが2台いるの。トレーニングで必須なので準備してね」
「二人も必要なの? ところで誰が行くんだい?」
「一人はしょうがないから私が行くけど、もう一人はゼットでどうかしら?」
それからが大変でした。デザリーとゼットが席を並べてトレーニングするのはセブにある大学から選ばれた教授達です。フィリピン留学の学校からもオンライン英会話の学校からも来ていません。内容も大変でカリキュラムやレベルの判定の基準などをレポートしながら作り上げていくのです。今まで教員しかしていなかった彼女たちにとって何もかも初めてでした。
毎日8時間のトレーニングを受けてオンライン英会話の事務所で待ち構えていた残りの先生と会議をして必要なものを作り上げていくのです。全てフィリピン留学に必要なものなので一つずつ解決していくしかありませんでした。
さすがエースのゼットとデザリーです。3か月で見事合格しました。。

実はライセンスを貰うまでにそれから1年以上を費やしました。
日系で初めてのフィリピン留学の学校だったのでトレーニングを卒業してからが更に大変だったのです。
話が複雑になったのはコンサルタントのミスタージョンが出てきてからです。手続きが複雑だと話していたのを聞いたアルが知り合いのコンサルタントを連れてきたのです。彼はいつも問題を提起して解決策を準備して提案してきました。
市長の知り合いだ、マニラの教育省の役人を知っている、TESDAのボスは友人だ、と出て行っては話を付ける為にお礼を払わされたのです。

フィリピンは特殊だからとか、知り合いがいるので上手くやれると言った話はたくさんあります。なかなか本当かどうかを見破るのは難しいのでやっかいな問題なのです。本来は「絆」を作ってからやるべきなのですがアルの知り合いと言う事なので今回は任せていました。

TESDAのライセンスが下りるまで授業料を取ったフィリピン留学はできません。まさか一年以上かかるとは思ってもいなかったので辛かったです。フィリピン留学の受け入れ準備が整ってから一年以上デモの生徒でトレーニングをするしかありませんでした。

黙ったまま一時間、新人教育

フィリピン留学のデモクラスを始めたので先生を増やす必要がでてきました。全て一対一の授業なので生徒の数と同じだけ先生が要ります。
オンライン英会話も少しずつ増えていたので前の学校からたくさんの先生が移って来ていました。ゼットが「私達を信じて待っていて頂戴」と言ってから二年以上が過ぎていたのです。
今回は新人を雇う事にしました。
フィリピンでは20歳で大学を卒上して働きます。初めて働く20歳の女の子がいきなり授業なんてできません。トレーニングだけでも2か月以上かかります。
トレーニングが一通り終わるとTESOLと言う外国人に英語を教える資格を取らせて少しずつ慣らしていくのです。

鳴かない新人ホトトギスをどうするか悩みました。もちろん殺すわけにはいきませんし、じっと待つ余裕もありません。その場だけ無理やり鳴かすのも違うと思いました。
合理的に考えれば
「ホトトギス 替えてしまえ ホトトギス」
綺麗に鳴くホトトギスを探して取り替えてしまえばいいのですがそれも違います。
私は「縁」で出会ったホトトギスをじっくり育てる事にしました。
「ホトトギス 鳴かぬなら 育ててやろう ホトトギスです」
「絆」が出来れば気持ちよくきれいな声を聞かせてくれと思ったのです。

フィリピン留学もオンライン英会話も新人教育はまあ大変です。
「信じられないわ。授業中、携帯電話を見ているのよ」
「ねえ、聞いて生徒とおしゃべりだけしかしていないわ」
「そうね、トピックも何もないんだからフリートークと言うより単なるおしゃべりね」
「今の状態だとカリキュラムがどうこう言う次元じゃないわ」
びっくりしたのは教員資格を持っているにも関わらず一対一の授業をどうしていいか分からず一時間何も話さず、生徒と二人で黙っていた新人までいました。デモクラスだったとは言えさすがに申し訳なかったです。7人のスーパーティーチャーがいつもヒステリックに走り回っていました。
オンライン英会話の授業を始めた当時、大ベテランの7人ですら上手くやれなかったのを思い出しました。今回は何もわからない若い新人の先生なので当たり前です。
組織を大きくしていくのに新人を鍛えるノウハウを作っていかなければなりません。他所の学校から経験者が移ってくるだけでは限度があるからです。

ついに完成、小さく始まる

自分でも教えて新人先生の授業をオブザーブし終わったらすぐにミーティング。新人の授業は全部ビデオを撮られて一緒に見ながら反省会です。オンライ英会話の時にやっていた方法でした。
「デモのフィリピン留学の生徒さんでもちゃんとやらなくてはダメよ」
「お金を取っていないにせよ、フィリピンまで来て頂いているんだから中途半端な授業はできないわ」
「とにかく新人とベテランを混ぜて授業をしましょう。新人の分は私達が内容でカバーするのよ」
こうして新人とベテラン、中堅を混ぜてフィリピン留学の実戦経験を積んでいったのです。
その時入ってきた20人のフレッシュバッチ、今では何人かチームリーダに育っています。
初期の苦労を一緒にした仲間が成長しているのをみると本当に嬉しいです。当時あたふたしていた新人で一時間まったく話せなかったデインズが今ではリーダーとしてチームをまとめています。「継続」とは凄いです。

フィリピン留学のライセンスが下りるまで一年間トレーニングが行われました。そしてついに20011年11月、フィリピン留学のライセンスがおりたのです。
400平米のオフィスの中にフィリピン留学生36人を受け入れられる教室が出来上がり、オンライン英会話の生徒も増え100人の先生がオンライン英会話とフィリピン留学を教えるようになっていました。まだまだ試行錯誤をしている状態ですが少しずつですが学校らしくなってきたのです。
そろそろ本格的に投資をする時期が近づいていました。400平米のオフィスで色々な実験をした結果オンライン英会話とフィリピン留学を融合した最適な学校の形が見えてきたのです。

これからが最難関、本格的な学校建設です。300人の大工を率いた武勇伝をお話ししましょう。