苦労はこれからが本番だった | QQ English創業物語 | オンライン英会話ならQQEnglish

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第2章 フィリピン留学編

第30話 苦労はこれからが本番だった

日系で初!フィリピン島留学

2012年5月、オンライン英会話のお客が相変わらず伸び悩む中フィリピン留学が立ち上がりました。
結局クリスマスに高級ワインを空けられてから2年半たった5月、本格オープンができたのです。
フィリピン留学の受付がある8階でエレベーターを出ると真っ白な10メーターのカウンターが目に飛び込んできます。ホテルの受付のような作りにしました。そのわきがカフェとラウンジで生徒と先生が休めるようになっています。

日本人で初めて作る本格的な英会話学校だったので主だった韓国系の学校は研究しつくしました。実際に見に行き体験留学もして情報を集めたのです。
韓国方式のフィリピン留学であれば300人受け入れられる規模なのですが一対一の授業にこだわって半分の150人に絞っています。生徒の数だけを増やすことを止め、教え方の品質にこだわり美しく、きれいで、環境のよい、学校ができたと自負しています。

さすがアッキーで初めから40~50人の留学生が訪れました。
始めはオンライン英会話の生徒さんが多いと思っていたのですが、色々調べて初めてフィリピン留学に来られる生徒さんも沢山来ました。友達や、親の意見を参考に考えると欧米になりがちですが、一対一の授業で絶対に英語を伸ばしたいと真剣に考えている方がフィリピン留学を探し出して来ているようです。
生徒さんの年齢もまちまちです。もちろん学生さんが一番多いのですが子供を連れたお母さんからリタイアした年配の方までいます。
最近は仕事で英語が必要なことが多いのか30台前後の働き盛りの方が沢山いました。仕事を休んで1週間から2週間といった短期留学で特訓して帰られているのです。中には若い女性が一人でフィリピン留学に来られる事もあるので時代が変わったものです。

呼び止められてお説教

しかし、と言うか、やはり初めから上手く行く事はありません。エレベーター前で女性三人に呼び止められました。
三十代後半のとても知的な感じがする生徒さんです。
「藤岡さん、私達納得いかないわ。日本人がオーナーだと思うから来たのよ」
生徒は誰も他所の学校と比べることはしません。日本人が作った学校だと信用して頂いている分、基準がとても高いのです。
当時のフィリピン留学は水シャワーでエアコンはなし、トイレは紙が流せず便座がない学校すらありました。私達の学校のシャワーはお湯です。エアコンがあります。トイレは便座が有ってトイレットペーパーが流せます。とても苦労したのですが当たり前過ぎて宣伝になりません。
フィリピン初の本格的な日系フィリピン留学です。当たり前の事をやるだけでも大変だったのですが、そんな言い訳聞いてもらえません。学校は最新鋭のビルにあるので手作りですが比較的日本の常識で大丈夫でした。しかしフィリピン人のローカルの家を改修した寮は怒られました。
トイレ、キッチンなどの水回り、部屋の内装は天井から全部やり直して作るのですがどうしても日本と建築基準が違うので直ぐに壊れてしまうのです。ドアノブが回らないとか、寮のネットが繋がらないとかが起きてしまうのです。最近は少なくなりましたが断水や停電もたびたびおきたので日本人がセブに抱いてくるリゾートのイメージとかけ離れてしまったのです。

授業内容にも問題が起きました。国によって対応が違うのです。
「授業中先生が年齢を聞いてきた」とか「子供が一人しかいない理由を聞かれた」など日本人が嫌がる個人的な事を聞いてしまうのです。会話が上手くできない生徒に自分の事を話させると上達しやすいので先生の気持ちもわかるのですが日本人には通用しません。
韓国人の生徒の場合は年齢を聞かないと話が始まりません。どちらが年上かがとても重要でそれによって対応を変えなくてはならないからです。年上を敬う習慣が残っているので先生との会話でも名前の次に必ず自分の年齢を自己紹介するのです。
中国の生徒は国の問題が複雑で気を使います。台湾、香港出身者は中国からすると同じ国だからです。
中東の生徒も難しく女性の扱いに気を遣わなくてはならなかったり、男性と女性が一緒に勉強できなかったりします。
ロシア人にいたっては「黙っていれば美人なのになんでこんなにわがままなんだ」全てが自分中心にまわっていないと怒られるので大変です。

思わぬ副産物は9年前の学校は95%の韓国人と5%の日本人が生徒でしたが私の学校には色々な国から生徒が訪れてきました。オンライン英会話で世界中の生徒がいるからだと思います。
それぞれの国の生徒によっても個性があるので大変といえば大変ですが面白いです。
想定外の問題が起きて「そうくるか~」と悩むこともありますがまさに予想外の出来事による刺激で脳が活性化され成長できます。留学生にとっても同じなので英語の勉強だけでなく、色々な国の方と出会い、色々な文化を体験して頂ければと思います。

今、日本からの生徒以外に、中国、台湾、韓国、イラン、ロシア、サウジアラビア、ベトナム、タイ、時にはイタリア、スペイン、スイスなどから来ています。先日インドからの留学生が来てビックリしました。インド人は英語を話すんじゃなかったのか?