何度でもチャレンジもう一回レストラン | QQ English創業物語 | オンライン英会話ならQQEnglish

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第2章 フィリピン留学編

第31話 何度でもチャレンジもう一回レストラン

毎日1000食


フィリピン留学をやるのにどうしても必要なのが食事です。
始めは10年前に始めたレストランからケイタリングで運ばせていたのですがアルと別れてしまったので再度考えなくてはなりませんでした。
オンライン英会話だけをやっていた時は100食分も運べばよかったのですが、フィリピン留学が本格的に始まった今、毎日1000食必要になっています。とても外部から運べる量ではないので学校の中で作るしかなかったのです。
ビルのオーナーさんと相談したらフィリピン留学のあるフロアーで作るのはダメでしたが「一階はレストランを入れるスペースなので貸すよ」と仰って頂いたのです。
レストランでは痛い目にあっていたのでキッチンだけが欲しかったのですが一階の高い家賃でキッチンだけではコストが合いません。学食の品質を上げるためにレストランを併設することにしたのです。今までのフィリピン留学では学校内のキッチンで閉鎖的に食事を作っていたので衛生基準がありません。しかし私の学校は幸か不幸かフィリピン衛生局の厳しい審査の元、インターナショナルレストランの基準で食事を作っているのです。
もちろんレストランを生徒が利用するときには割引で提供しています。授業が終わるといろんな国の生徒が一階に降りて来てビールを飲みながら談笑しています。

少し整理します。
オンライン英会話はITパークの特別区内であれば輸出を7割することを条件に外人100%で出資できます。
フィリピン留学事業はITパーク内でも教育なので許認可は大変ですし外人4割までしか出資できません。
生徒が住んでいる寮はコンドミニアムの許可を持っているエリアなら外人でも買えます。しかし土地や普通の家は買うことができません。
レストランはどこでやっても小売りなので100%フィリピン人名義でないとできないのです。
ではレストランをどうやってやるのかですが100%自分で出資してフィリピン人の名前で登記するのです。簡単に取られてしまうのはその為なのです。
留学事業も4割しか資本が入れられないのでとてもリスキーです。フィリピンに投資が集まらないのはこういった背景があるからです。

一回目のレストランは失敗しましたが成功するまで何度でもやるしかありません。失敗しても成功するまでやり続けるのが私のやり方です。もう一度リスクをとることにしました。

工事はお手の物、しかし、、、

レストランの内装工事は自信があります。オンライン英会話やフィリピン留学を作った事を思えば簡単です。すでに300人の中から選りすぐった職人をキープしているのです。
すぐにデザインを起こし、許認可をとるための準備に入りました。
今回のレストランはオープンエアの形式にしました。「日本食レストランでエアコンがないのはあり得ない」と先生たちは言うのですが学校の前の広い芝生に面した解放感ある場所なのです。締め切ってしまうのがもったいなくてオープンデッキにしました。
「さあこれから作るぞ」といった段階で問題が起きました。
セブ島では美味しく日本食を作れるシェフを探すことがとても難しかったのです。
もちろんフィリピン留学のフィリピンフードは何とでもなるのですがイザ日本食となると誰も作ったことがないのです。
自称日本食が作れるシェフは何人か面接にきたのですが日本人の私には納得がいく味ではありません。さすがにユーチューブやクックパッドで勉強させるという訳にもいかないので困ってしまいました。

「らいこう変な人が面接に来ている、スミダシコウだって。日本人よ」
HRのヘルガが言ってきました。料理人の募集ではなくフィリピン留学で日本人スタッフを募集しているか聞きに来たのです。また「縁」が飛び込んできました。
「なんだ? そのスミダシコウってのは?」
「そんなの私が分かる訳ないでしょう。面接する?」
なんだか出汁職人っぽいので会ってみることにしました。もしかした料理人の一種かと思ったのです。

ノリさんとの出会いでした。いつもニコニコしていて夜の帝王です。
スミダシコウは建築業の一種で、図面からサイズを拾って現場に墨を使って書いていく職人さんでした。
「え、墨出し工では使えない。料理のダシではないのか」少しがっかりしていたら
「ラーメンが好きでいつかはラーメン屋をやるのが夢です」と言うのです。
少し考えて、これも何かの「縁」だと思う事にしました。 
特にラーメン屋と決めていたわけではありませんが寿司、てんぷらなどの高級料理ではフィリピン留学の生徒が食べに来られないので気軽に来られる居酒屋的なレストランにするつもりです。
「ノリさん、今日本食レストランを準備しているのですが興味ありますか?」
「もちろんありますが経験ありませんよ」
「そうですよね。日本で修業してセブでラーメン作りますか?」
いろんな「縁」あると思います。アッキーはフィリピン留学の韓国人オーナーと出会って留学エージェントに、ノリさんは私と出会ったのでラーメン屋になってしまいました。
東京の知り合いのお店で3か月間、お店の準備が整うまで修業をしてもらうことにしたのです。
知り合いのお店は焼鳥屋さんとラーメン屋さんを複数持っていたのですが焼鳥屋さんに配属されました。
ラーメン屋に入るとラーメンしか作れないので居酒屋料理がある焼鳥屋で修業になったのです。既に私の家はないのでアッキーの家に居候でした。

レストランのオープンはフィリピン留学のピークに合わせて8月を予定しています。今回は全くの素人がたった三か月の修業でレストランをオープンさせなくてはなりません。セブで料理人を探せなかったので仕方ないのですが心配でした。思い切って中国でやっている日本レストランのシェフを呼ぶ事にしたのです。