副詞の基礎を解説!英語の言いたいことの幅を広げよう!
副詞は文法上は、「名詞以外のものを修飾するもの」と解説されます。
中学でも最初の方で習う基礎的なものですが、単なる知識だけではもったいないです!副詞を使いこなすことができれば、会話や文の幅が大きく広がります。
この記事では、副詞を基礎から徹底的に解説していきます。
この記事を読むことで、以下のことがわかります。
- 副詞の基本的な使い方を復習できます。
- 副詞が英語において果たす重要な役割がわかります。
大前提:言いたいことの幅を広げる、とは?
極論、英文は主語と動詞さえあれば、とりあえずは文法上は成り立ってしまいます。
I slept.
私は寝た。
ただ、これでは寝たのはわかりますが、何をどうしたのか、その時の気分や状況など、何もわからないですよね?では、これでどうでしょう?
I slept well.
私はよく寝た。
これで、少しだけ状況が見えてきますね。
I slept well in the hotel bed.
私はホテルのベッドでよく寝た。
さらに様子が見えてきますよね。
このように、状況をより詳細に説明するために、副詞は有効な手段となります。
副詞の種類、使い方
副詞は名詞以外のものを修飾すると書きましたが、要するに、「いつ」「どこで」「どのように」「どのくらい」「どんな頻度で」という細かい情報を与えてくれると考えるといいでしょう。
それぞれ「時」「場所」「様態」「程度」「頻度」と文法上は呼ばれています。(以下説明の見出しにも入れておきます)
文法上の呼称はありますが、これらを会話のたびに思い出す必要はなく、感覚としては、5W1Hから「Who」を抜いたようなイメージを持ちながら考えるとわかりやすいかと思います。
説明の都合上、以下に分けて例文と一緒に記載していきますね。
「いつ」を表す(「時」を表す副詞)
動詞があったとして、その対象がないと文も会話も意味が成立しませんよね。このパターンは、動詞が「いつ」行われているかを示すものです。
「時」を表す副詞 |
文中の使用例 |
---|---|
today (今日) |
I was late today. 私は今日遅刻しました。 |
tomorrow (明日) |
I will take it tomorrow. 明日それをいただきますね。 |
next year (来年) |
See you next year. また来年会いましょう。 |
already (もう既に) |
Did you have lunch already? もうお昼食べちゃった? |
「どこで」を表す(「場所」を表す副詞)
続いて、動詞が「どこで」行われていることなのかを示すものです。
「場所」を表す副詞 |
文中の使用例 |
---|---|
here (ここ) |
I live in here. 私はここに住んでいます。 |
there (そこ) |
We are talking with him there. 我々は彼とそこで話しています。 |
downstairs (下の階) |
You have to go downstairs. 下の階に行かないといけません。 |
in the afternoon (午後) |
I woke up in the afternoon. 私は午後に起きました。 |
最後の例文は「副詞句」と呼ばれるもので、今単語レベルで解説しているものより若干発展形となりますが、考え方としては同じになります。
文の中の一つの塊が、動詞に関係する内容であるかどうかが、副詞句を見分けるポイントです。
「どのように」を表す(「様態」を表す副詞)
さらに続いて、「どのように」を示すものです。
「様態」を表す副詞 |
文中の使用例 |
---|---|
easily (簡単に) |
He achieved it easily. 彼は簡単にそれを成し遂げた。 |
strictly (厳密に) |
Strictly speaking, he is not our boss. 厳密には、彼は我々の上司ではない。 |
quickly (早々に) |
He quickly ran away. 彼は早々に逃げ出した。 |
completely (完璧に) |
She completely understood the situation. 彼女は完璧に状況を理解していた。 |
「どのくらい」を表す(「程度」を表す副詞)
副詞を使えば、「どのくらい」という匙加減や肌感覚も表現できます。
「程度」を表す副詞 |
文中の使用例 |
---|---|
maybe (たぶん) |
Maybe the party will be postponed. たぶんパーティは延期されるよ。 |
only (〜しか、〜だけ) |
He only understands the situation .彼だけが状況を理解している。 |
probably (おそらく) |
He probably passed the exam. 彼はおそらく試験に受かったのだろう。 |
even (〜さえ) |
She even boasted her result. 彼女は成果を自慢までしていた。 |
「どんな頻度で」を表す(「頻度」を表す副詞)
「程度」を表す副詞 |
文中の使用例 |
---|---|
monthly (毎月) |
I paid this fee monthly. 私は毎月費用を支払った。 |
annually (毎年) |
Let’s hold this conference annually. この会議は毎年開催しましょう。 |
sometimes (たまに) |
He sometimes misunderstands the situation. 彼はたまに状況を誤解する。 |
rarely (滅多に〜ない) |
She rarely follows the rule. 彼女は滅多にルールに従わない。 |
副詞は形容詞や副詞、文全体を修飾することもできる
今までは全て動詞を修飾する例文を示してきましたが、副詞は形容詞や副詞、または文全体を修飾することもできます。
考え方は動詞の時と同じなので、「何を」より細かく説明していきたいのかをまずは意識すれば、会話においてもそこまで難しくはないでしょう。
副詞の形
副詞はveryやalmostなど、その単語自体が副詞としてのみ機能するもの、形容詞にlyをつけるもの、形容詞と同じ形のもの、名詞と同じ形と、4つのパターンがあります。
残念ながらこれは一つずつ、出てきた段階で覚えていくほかありません。
ただ、英作文や試験においてはこの違いはかなり重要なことで、暗記量がそのまま点数に結びつくところがあります。
ただ、会話においては、例えばmost(最も):mostly(たいてい)のように形容詞と副詞で意味が変わるパターン以外は、多少の間違いは意味の破綻にはつながらないため、落ち着いて言いたいことを順に話していけばいいでしょう。
副詞の文中の位置
副詞の文中の位置には明確なルールはありませんが、動詞であればその前後、または文末に現れることが多いです。
動詞の幅を広げて表現したい場合は、最初は動詞の前後など、ある程度固定してしまってもいいでしょう。
形容詞や副詞を修飾する場合は、その前に置かれることが多いようです。
ただ、実際の会話においては、そこが後ろになったからといってニュアンスが崩れるわけではないので、大きく気にする必要はないと考えます。
文全体を修飾する場合は、単に動詞などを修飾する場合と比べニュアンスが異なるため、説明します。
She unfortunately couldn’t achieve the goal. 彼女は残念ながら目標を達成できなかった。
Unfortunately, she couldn’t achieve the goal. 残念なことに、彼女は目標を達成できなかった。
最初の文はachieveを修飾しているため、あくまで目標の達成についての細かい説明がされています。
対して、2つ目の文はカンマ以降全体を修飾していており、目標が達成できなかったこと全体に対する所感を表していることがわかります。
【応用】会話の中で押さえておきたい副詞
副詞であることを意識することも少ないかもしれませんが、以下の4つの副詞は会話の中で頻繁に使うため、押さえておきましょう。
so:本当に、と強調したいときに使う副詞
主に話し言葉で多く使われる印象で、It was so hard!など、何かを強調したいときに使います。
quite / pretty:とても、かなり、まあまあと表したいときに使う副詞
soと近い意味合いですが、少しかしこまっていたり、落ち着いた状況で使うことが多い印象です。
He has quite a bit of time for the exam.彼は試験に向けてほんの少ししか時間がない。
We eat out quite / pretty often. 私たちは頻繁に外食する。
It was pretty good. まあまあ良かったよ。
kind of / sort of:「〜的な」と言いたいときに使う副詞
海外経験の中で、この表現を耳にする機会はとても多いです。
英語は曖昧さの少ない言語と言われますが、それでも言いたいことが定まらなかったり、言いたいことの理解がふわっとしている場面は意外と多くあるので、その際にこれを使っておけば、話しや間がつながります。
I suppose this is kind of a puzzle. これはパズル的なものだと思う。
This should be some sort of stuff. これは何かしらのものだろうね。
副詞を使って言いたいことのバリエーションを広げていこう!
副詞は文法上重要な項目になるため、テストで高得点を取りたい時は絶対に押さえておくべきものになります。
ただ、それ以上に、相手に何かを伝えたい時、または最後のkind ofを使えば、自分が何を言いたいのか定まっていないことでさえも相手に伝えることができ、会話やコミュニケーションの幅が一気に広がります。
この記事を参考に、ぜひご自身の頭の中のイメージを相手に伝えられるように、意識しながら勉強をしていきましょう。