英語で「代理店」はどう言い表す?「販売店」との使い分けと日常生活での会話例をご紹介
「代理店」や「販売店」という言葉は、日常生活の中でよく耳にするかと思います。
しかし、明確な違いまで意識する機会はあまりないかもしれませんね。
この2つの単語を混同してビジネスシーンで困ることがないよう、意味の違いと英語での表現を説明していきます。
また、日常生活で使える会話例や関連語句もご紹介しますので、ぜひ活用してください。
1.「代理店」と「販売店」の意味の違い
「代理店」と「販売店」の違いは、取引形態にあります。
代理店の役割は売り主と顧客を繋ぐことのみであり、契約や販売は売り主と顧客間で行うのが通常です。
代理店は、その仲立ちに対する報酬を売り主から受け取ることでビジネスを成り立たせています。
不動産販売代理店は、イメージしやすい良い例でしょう。
家を売りたい方は不動産代理店に買い手探しや家の見学、諸々の手続きを任せますが、最終的に契約を結ぶのは家の売り主と買い手です。
そして、当然ながら不動産販売代理店が受け取れるのは家の販売代金ではなく、仲介手数料のみとなります。
一方で販売店の場合は、販売店と売り主の間と、販売店と顧客の間でそれぞれ販売や契約が行われます。
例えば、コンビニエンスストアはメーカーからお菓子や飲料を買取り、それらをお客さんに再販売していますよね。代理店と違い、その分在庫を抱えるなどのリスクがあるそうです。
2.「代理店」を表す英単語とその違い
「代理店」と「販売店」の違いをはっきりと認識できたところで、英語での表現を学んでいきましょう。
「代理店」は英語でagencyとagentと言い表します。
辞書をひくとdealerとdistributorにも「代理店」という訳が出てくることがありますが、この2つの単語は日本で一般的な「代理店」とは少し意味が異なります。
distributorは「卸売業者」、dealerはメーカーと直接契約を結んでいる「販売者」という表現がしっくりくるでしょう。
1.agency
日本語の中でも浸透している単語であるため、「〇〇エージェンシー」などという会社名・組織名を見かけることは多いのではないでしょうか。
英語でも、代理店を言い表す際にはこの単語を使うことが一般的です。
- insurance agency 保険代理店
- advertising agency/ad agency 広告代理店
- travel agency 旅行代理店
- special agency 特別代理店
- general agency 総代理店
例文:
I want to work at an advertising agency someday.
(私はいつか広告代理店で働きたいです。)
At the insurance agency, the staff became cordial and listened to my stories.
(その保険代理店では、スタッフが親身になって私の話を聞いてくれた。)
2. agent
agentは「代理人」や「仲介者」という特定の業務を代行する個人を指す単語ですが、「代理店」という意味でも使われています。
【仲介者や代理人など、個人を意味する使い方】
- patent agent 特許弁理士
- diplomatic agent 外交官
- secret agent 密使、スパイ
- consular agent 領事代理
- intermediary agent 仲介業者
- general agent 総代理人
例文:
The baseball player commissioned an agent to handle the contract negotiation.
(その野球選手は代理人に契約交渉を委託した。)
【代理店や業者など、団体を意味する使い方】
- forwarding agent 運送業者
- goods agent 運送店
- a publicity agent 広告代理業者
例文:
If you leave it to that advertising agency, it’s sure to be a hit.
(あの広告代理店に任せれば、ヒット間違いなしだよ。)
なお、insurance agentのように、保険代理店と保険勧誘員の両方の意味で用いられるケースもあります。
3.「販売店」を表す英単語とその違い
「販売店」を意味する英単語には、shopとstoreがあります。
この二つの単語には一応区別する基準がありますが、それほど気をつけなくても大丈夫です。知識として頭の片隅にでも置いておいてください。
1.shop
shopは、販売のみならず商品の製造や加工なども行うお店を指します。
例えば、コーヒーショップや花屋さん、美容院などがあげられます。
- flower shop 花屋
- coffee shop コーヒーショップ
- beauty shop 美容院
- ramen shop ラーメン屋
Many famous ramen shops line this street.
(この通りには、有名なラーメン屋がたくさん並んでいる。)
2.store
storeは、仕入れた商品の販売だけを行うお店のことです。コンビニエンスストアや既製服屋、菓子屋などがあげられます。
- convenience store コンビニエンスストア
- department store 百貨店
- candy store 菓子屋
- store clothes 既製服屋
- shoe store 靴屋
I’m going to the convenience store. Do you need anything?
(コンビニに行ってくる。何かいるものある?)
4.今回のキーワードを使用した会話例
今回ご紹介した代理店や販売店という意味の単語を使うと、実際にどんな会話ができるのか例をあげてご紹介します。
This summer vacation, I want to visit the international exhibition in Osaka.
(今年の夏休みに大阪万博に行きたいんだ。)
While at it, I will go to the coffee shop recommended on the web.
(ついでに、ネットでおすすめされていたコーヒーショップにも行く予定だよ。)
That’s nice!
(いいね!)
But, it is bothersome to search and reserve tickets for the train and the hotel, and so on.
(でも、電車とかホテルとかいろいろ調べて予約するの面倒だなぁ。)
How about asking a travel agency?
(旅行代理店に頼んだら?)
They may propose some nice package tours.
(良いパッケージツアーを提案してくれるかもよ。)
That’s a good idea!
(それはいいね!)
Which travel agency should I ask?
(どの旅行代理店に依頼しよう?)
How about the ✕✕ travel agency?
(✕✕旅行代理店はどうかな?)
Hmm… It has a bad reputation.
(うーん、そこは評判が良くないよ。)
I recommend the ◯◯ travel agency to you because staffs there are so kind.
(スタッフがすごく親切だから、〇〇旅行代理店がおすすめだよ。)
So, I will visit there and ask them.
(じゃあ、そこで相談してみるよ。)
Thank you for your advice.
(アドバイスありがとう。)
You’re welcome, have a nice trip.
(どういたしまして、旅行を楽しんでね。)
I’m looking forward to my souvenirs.
(おみやげを楽しみにしているよ。)
Leave it to me!
(まかせておいて!)
5.まとめ
今回は「代理店」を意味するagentとagencyについて、「販売店」との違いや、さまざまな種類の代理店の言い方とともに詳しく解説しました。
ビジネスシーン以外でも、旅行や保険の加入の際などに今回ご紹介した単語を活用する機会はあるでしょう。
会話例を参考に、日常生活でぜひ使ってみてくださいね。
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