素人って英語でなんていう?ニュアンスや使用例も紹介!
「素人」を英語で伝える場合、あなたはどのように表現しますか?
日本語でもさまざまな意味で使用される「素人」。解釈に迷う方も多いでしょう。
さらに「素人」は、マイナスな意味を含んでいる場合もしばしばあります。このような単語を理解しないまま翻訳すると、意図せぬトラブルや誤解を招きかねません。
本記事では、「素人」の細かいニュアンスや文脈に応じた翻訳を、例文と共にご紹介。それぞれの意味や使い方を詳しく解説していきます。
素人の直訳は?
「素人」を翻訳サイトや辞書で調べると、まずでてくるのは”Amateur”です。
名詞としては「プロではない人」「特定の活動に対する練度が低い人」を意味しています。
日本語でも、「プロ」に対して「アマチュア」という表現が使われているため、馴染みのある方も多いでしょう。
カタカナ語として日本に浸透しているだけあって、”Amateur”が持つ意味や使い方は、日本語の「素人」とかなり近い部分があります。
単に「素人」を直訳する際は、ほとんどのケースで”Amateur”としておけば問題ありません。
しかし、それはあくまで単語として翻訳する場合。
実際の英会話の中では、”Amateur”以外にも多くの英語表現が登場します。シチュエーションや意図に応じて、より自然な英語を話すためにも、複数の選択肢を知っておくことが大切です。
ニュアンス別!“Amateur”以外の表現
実際の日本語での会話において、「素人」という言葉はさまざまなニュアンスで使い分けられています。翻訳する場合は、伝えたい内容に応じて適した英語を選び取っていかなければなりません。
日本語の「素人」には、以下のような使い方があります。
- ある物事において初心者であることを表す「素人」
- その分野について何も知らないことを表す「素人」
- 「プロ」の対義語としての「素人」
- ネガティブな意味を持つ「素人」
このように、一言で「素人」といっても、言葉が示す意味は多様です。内容によっては、”Amateur”では不自然になる場合もあります。
以下では、それぞれの場面に適した英語表現をご紹介します。
1.ある物事において初心者であることを表す「素人」
まずは、「初心者」と言いたいときの表現を解説します。
スポーツや趣味、仕事などにおいて、初心者は誰もが通る道です。海外での生活や会話の中で、自分が未経験であること、知識がないことを伝える機会は少なくありません。
そのように、相手に経験が浅いことを伝える場合は、”Beginner”や”Novice”といった表現がよく使われます。
以下に例文をご紹介します。
This class is perfect for beginners.
(このクラスは、初心者にぴったりです。)
As a novice of programming, I started to read books.
(プログラミングの初心者として、まずは本を読みはじめました。)
“Beginner”は趣味から仕事まで、さまざまな場面で使用できる便利な単語です。一方”Novice”は専門分野などにおける練度を示す際に使われ、比較的フォーマルな会話によく見られます。
2.その分野について何も知らないことを表す「素人」
次は、「化学に関しては素人だから何もわからない」などという場合の表現についてです。
「初心者」はある分野のことを学びはじめたという意味ですが、今回の用法は、初心者ですらなく、全く知識のない人というニュアンスが入ります。
このような用法では、”Layperson”や”Uninitiated”とするのが自然です。
文脈によっては、へりくだりすぎたり、相手をけなしたりというようなイメージを与えてしまうことがあるため、注意しましょう。
以下に例文をご紹介します。
The lawyer explained the contract in a way that a layperson could easily follow.
(その弁護士は、契約について知識のない人でもわかるように説明した。)
The guide is written for the uninitiated, so it’s very easy to follow.
(このガイドは未経験者向けに書かれているため、わかりやすいです。)
“Layperson”は、専門の技術や知識を持たない人を指し、弁護士の例のように、専門家と比較して使われることもあります。同様に、“Uninitiated”は、形容詞で「経験、知識がない」ことを指します。
3.「プロ」の対義語としての「素人」
次は、プロの対義語として使用される「素人」です。
プロではないことを伝えたいので、単に”He’s not proffesional soccer player”(彼はプロのサッカー選手ではないです。)などと言うこともできます。
名詞として使いたい場合は、”Non-professional”という言い方がありますが、この用法の場合は”Amateur”とする方が自然です。
また、「プロではない」ということに加えて、「ただ趣味でやっているだけ」という意味を付け加えたい場合は、”Hobbyist”と言うことができます。
以下に例文をご紹介します。
He’s just an amateur painter, but his work is surprisingly good.
(アマチュアの画家ですが、彼の作品は驚くほど素晴らしいです。)
I used to take a lot of photos as a hobbyist.
(私は、昔趣味でたくさんの写真を撮っていました。)
例文からもわかるように、これら2パターンの表現に大きな差はありません。カタカナ語の「アマチュア」にも意味が近いため、日本人には理解しやすい用法でもあります。
4.ネガティブな意味を持つ「素人」
次は、少しネガティブな意味を持つ用法についてご紹介します。
「私はただの素人なので、大したことありません」などの会話で使われ、「その分野に疎い」というネガティブなニュアンスが加わります。
この場合は、”Novice”や”Amateur”など、これまで紹介してきた表現に”Clueless”や”Ignorant”を付けましょう。
以下に例文をご紹介します。
I was a clueless amateur when I first started playing the guitar.
(私がギターを始めた時、何も知らない素人でした。)
Since it’s just the opinion of an ignorant amateur, it may not be very helpful.
(これは素人の意見なので、あまり役に立たないかもしれません。)
このように表現することで、「無知な、分野に疎い」といったネガティブな要素が強調されます。マイナスな印象を持つ表現なので注意が必要ですが、覚えておくと便利です。
複数の表現から最適なものを選びとろう!
この記事では、「素人」を英語で表現する方法をニュアンス別でご紹介しました。
まとめると、「素人」の直訳は基本的に”Amateur”とするのが無難です。
しかし、さらに細かい意図を付け加えたい、より正確に会話を理解したいという方は、今回ご紹介したような表現を使ってみてください。
1つの単語であっても、翻訳の際に複数の選択肢を持てることで、英語の世界は大きく広がります。ぜひ、「素人」のさまざまな翻訳をあなたの英会話や英語学習の中で活かしてみてください!