【多読より精読】まずは精読がおすすめな理由 得られる3つの効果とは?
精読とは?
精読とは一つの文章をじっくりと読むことでリーディング力をUPさせる勉強法のことを指します。
ちょうど英語を習いたての中学生が一文一文を丁寧に読んでいくようなイメージです。
文の構成や文法、ボキャブラリー等に一つ一つ目を向け文章を完璧に理解することを目的とします。今回はこの精読の方法やメリットなどをご紹介していきますので、それでは早速見ていきましょう。
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多読と精読の違いは?
似たようなリーディングの勉強方法として多読が挙げられます。
精読を一言で表すと「量より質」、多読を表すと「質より量」となり、それぞれ相反する目的を持ちます。多読は文章の一言一句を理解する必要がなく、文全体の大意を理解する訓練をするときに採用される方法で、スキミングやスキャニングを体得することを目標とします。
一方で精読は一言一句に注意を向け、今自分が理解できていないところに目を向けることを目標としています。
順番としては、精読ができて初めて多読が必要となりますので、精読は英語学習における土台をる作ることとも言えます。
精読のやり方・4つのステップ
次に精読の方法についてご紹介したいと思います。方法自体は非常に馴染みがあると思いますが、いくつかステップがあります。それらに注目して見ていきましょう。
1.教材を選ぶ
教材選びは非常に重要です。精読は先述した通り、一言一句全てに目を向けます。ですので時間に対して非常にインプットの量が少ないです。
時間をかけて一つの文章を理解していきますので、参考にする教材は自身の実力より少し難しめのものが良いでしょう。目安としてはパッと目を通して50パーセントほど理解できないものを用意しましょう。
「書かれている文章の半分しか理解できない文章なんて読めない」と思われる方もいらっしゃると思いますが、重要なのは「読むこと」ではなく「読めるようになること」です。
精読の本質はそこにあります。これまで読めなかった文章を読めるようになることが精読の一つの目的です。
2.一度じっくりと長文を読む
次に用意した英文をじっくりと読んでいきます。読む時間は気にしなくて良いです。
とにかく諦めずに読み切ることを意識しましょう。分からないからといってその場で意味を調べることはしないようにしましょう。
まずは読んでみて、自分がどのような語彙、文法を苦手としているのかを明確することが、この段階での目的です。
3.文法を意識しながら英文にマークをつける
一度読み終わったら次に分からなかった部分を調べる作業に入ります。
文法的に分からなかったところや意味が分からなかった語彙などを一つ一つ丁寧に調べていきます。例えば名詞と関係代名詞の間にスラッシュを入れ、文章が区切れているところなどを明確にしたり、副詞句がどこにかかっているのかを自分なりに分かりやすく印をつけましょう。
分からなかった語彙も一つ一つノートに書き込むなど、とにかく分からない箇所をなくしていく作業をします。
4.再度同じ文章を読む
最後に同じ文章を再度読んでみます。多読ではある程度文章ができたら別の文章を読みますが、精読においては復習が一番重要です。
先述したように精読の本質は理解できるようになることにあります。1度読んで語彙も文法も内容も理解できたところで、もう一度読むことでこれまで読めなかった文章を読むことができるようになります。1度読んだ文章は読めるのは当然かと思いますが、1度目と文章を見る目が変わります。
単に語彙の意味が分からなかったのか、文法に関して曖昧な認識があったのか、それらを一つ一つ知っておくことが精読において一番重要な部分です。もし2回目でも理解できなかったら、理解できるまで同じ作業を繰り返していきます。
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なぜ精読がおすすめなのか?得られる3つの効果
次に精読がなぜオススメなのかを説明していきたいと思います。
1.文の構造を理解できるようになる
英文が読めない理由として、語彙が難しいからよりもまず文法的に文章を理解できていないことが挙げられます。文章の構造が理解できていないと文章が長く感じ、文章中はおろか一文の中ですら迷子になってしまいます。
文章を理解するには基本的なことですが、主語、動詞、目的語が分からなければなりません。どんなに難解な文章でも基本的にこれらは必ず含まれます。精読を行えば文の構造が理解できるようになります。
2.読める文章が増える
精読を通してこれらの基本的な文法を理解できるようになればある程度難しい英文でも問題なく読めるようになります。読める英語は書ける英語や話せる英語の基礎となります。読めない英語は書くことも話すこともできませんので、精読はライティングやスピーキングの基礎となります。
3.読むスピードがUPする
精読を丁寧におこなっていくと、文章を読んでいる際にどこまでが主語・動詞で、これからどのような論理が展開されていくのか推測することができるようになります。
例えばthoughで始まる文章の最初の分がどれだけ長くても、後半は前半の内容とは反対の内容が来ると予想できるといったようにです。
精読をしていくとこれからどのような文章が来るのか大体想像することができるようになりますので、自然と読むスピードが上がってきます。
精読の注意点3点
精読をする際に注意すべき点が3点あります。それでは見ていきましょう。
1.難易度が合っていない
精読をするにあたり、難易度は非常に重要です。先述した通り、精読をするにあたっては自身の英語力より少し難しい英文を選ぶようにしましょう。
難しい文章を読むと自身の足りない部分や苦手な部分が見えてきます。簡単な文章を読んでしまうと、読んだ後に得られるものが少ないですので、そのような文章は多読・速読用に使いましょう。
反対に難しすぎる英文も精読として効率が悪くなってしまいますので避けるべきでしょう。
2.すぐに答えを見てしまう
次に初めて読む文章で分からないところをすぐに確認しないようにしましょう。逐一調べていると文全体の内容が頭に入ってこない上に、分からない箇所を想像で補う訓練ができなくなってしまいます。
英語は言語ですので、いくら勉強しても分からない単語は今後いくらでも出てきます。大切なのは文脈に応じて意味を推測することですので、初めて読む文章はなるべく読まないようにして、推測する訓練をしましょう。
調べないと読み進められないほどであれば、難易度が高すぎる可能性がありますので、再度難易度を確認しましょう。
3.速読しようとしてしまう
精読はじっくりとインプットすることが肝心です。ゆっくりと一文一文を理解することを目的としていますので、速読は精読の目的ではありません。
無理に速く読もうとすると、自身の欠点や足りない部分を発見できませんので、焦らず読み進めましょう。
精読のおすすめ教材2選
1.参考書
一番ポピュラーな教材は参考書です。こちらは自分のレベルに合っていればどのようなものを選んでもかまいません。
受験勉強用の精読の参考書も売られていますので、この辺りを選べば間違ありません。
2.BBC・CNN
BBCやCNNはそれぞれイギリスとアメリカの国営放送です。非常にフォーマルでニュース特有の難解さがありますので、精読にはもってこいです。
こちらは時事ネタなどを多く取り扱っていますので、中級者以上向けのリソースといえるでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。英語のリーディングはまず精読から始まります。精読の土台がしっかりしていないと速読や多読といった次のステップに上がることはできません。
リーディングの基礎の基礎とも言えますので、もう一度自身のリーディング力を一度見直して、必要であれば精読に戻ってみましょう。
一見遠回りに思えるかもしれませんが必ず必要なスキルですので、是非今日から精読をして英語力を高めていきましょう。