英語脳を作る!カランメソッドでの英会話学習のポイント
オンライン英会話スクールが盛んになって以来、「カランメソッド」という教授法がクローズアップされるようになりました。
カランメソッドは、1960年代に英語学校講師のカラン氏が開発した教授法です。50年以上の歴史があり、現在では世界中の英会話教育の場で採用されています。
直接教授法(ダイレクトメソッド)とも呼ばれるカランメソッドのレッスンは、かなり特殊です。慣れないうちは戸惑うかもしれません。
しかしきちんと行なえば、特にヒアリングとスピーキングに高い効果を発揮することが実証されています。特にこの2つが弱いと言われる日本人には、最適の教授法とも言えるでしょう。
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<レッスンの特徴と進め方>
カランメソッドの特徴は、「質問と回答を高速で繰り返す」ことです。 レッスンが始まると、講師は、まず2回、質問を繰り返します。
生徒は、その質問に対してフルセンテンスで回答します。 重要なのは、フルセンテンスで回答する、ということです。
「Yes」や「No」だけの回答は許されません。そのように回答した場合、言い直しをさせられます。
例えば、「Does he go to the park?」と質問されたら、「Yes, he goes to the park.」と回答しなくてはなりません。
「Yes」や「Yes he does.」だけでは言い直しになります。 レッスン中はテキストを見ることは許されません。 また、講師は通常のネイティブスピーカーより速いスピードで質問文を言います。
これもカランメソッドの特徴の1つです。レッスン中に講師は高速で喋り、生徒が耳にする単語の数を必然的に多くしているのです。
とにかく集中して質問文を聴き、質問文通りに回答する必要があります。 回答がわからない場合、講師は「Yes, he goes…」と回答文の出だしを言うなど、サポートを行います。
最初はただ講師の言うことをリピートしているように感じるかもしれませんが、反復練習を繰り返すことにより英語脳が作られ、英語が自然に口から出るようになります。
<カランメソッドの効果>
カランメソッドのテキストはステージ1~12までに分かれています。 ステージ1は中学1年程度の文法ですが、ステージがあがるにつれ難しくなり、高校生レベルの文法まで網羅されています。
ステージを進めていく間に、よく使う単語や熟語、フレーズが何度も出てきます。これらを繰り返し口にすることで、知らない間に頭に入り、やがて自然と口から出てくるようになるのです。
スピーキング力がつくのはこのためです。 また講師は、生徒のレベルに合わせてゆっくり喋ることは、基本的にはしません。常にネイティブスピードより少し速い速度で話すため、自然とヒアリング力が養われます。
高速の英語を瞬時に聴き取り、素早くフルセンテンスで回答する。日本人がやってしまいがちな、「頭の中で1度日本語に翻訳して、それから日本語で回答文を作って、それをまた英語に翻訳し」などやっている暇はありません。
カランメソッドが目指すものは、英語を英語として理解し英語で反応する「英語脳」の育成なのです。
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<カランメソッドが向かないタイプとスクール>
基本的な文型や疑問文など、基礎文法力は必要です。ステージがあがると、文章も文法も複雑になるからです。
「ABC~しかわからない」人には、カランメソッドは、あまり向いていません。
しかし、日本人に多い「読めるけど話せない」タイプには、非常に有効な教授法と言えます。
カランメソッドでは「喋らない」という選択肢は有り得ないため、フリートークレッスンにありがちな「得意なことだけ喋る」「講師の話を聴くだけ」は不可能だからです。
このように高い効果のあるカランメソッドですが、導入していないスクールが多いのも事実。
これには理由があります。 カランメソッドは特殊な教授法であり、正しく行うためには講師もトレーニングを受ける必要があります。講師に対するトレーニングプログラムのないスクールでは、カランメソッドで教えることができないのです。
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まとめ
反復、繰り返しと言うと一見面白みがなく感じられますが、レッスンの緊張感は半端なく、大きな充実感が得られます。
相手の話すセンテンスを正確に聴き取り、正しいセンテンスを言葉にする。そして、重要フレーズや単語を繰り返す。 カランメソッドの反復学習法は、英語を自然に「聴いて、話す」能力を培い、英語脳を作るのに役立つのです。