英文法の鬼門をクリアしよう!関係代名詞とは?使い方と見分け方を解説
関係代名詞といえば、英語学習において難関となる文法事項のひとつでありながら、英語の会話や文章内での登場頻度が高いので理解は必須です。
ここではその基本的な使い方と種類を見てみましょう。
そもそも関係代名詞を用いるのはどのようなときかというと、何らかの関係性を持つある文と文を組みあわせて1つの文にするという場面です。例えば…
◇ I know the man.(私はその男性を知っている。)
◆ The man lives in America.(その男性はアメリカに住んでいる。)
この2つの文にあるthe manが同じ人物だとすると、関係代名詞を用いて以下のような文が作れます。
①I know the man who lives in America.(私はそのアメリカに住んでいる男性を知っている。)
このように、関係代名詞を用いることによってある名詞を修飾する節を作り出すことができます。
この文の場合のmanのように修飾される語にあたる名詞を、先行詞といいます。
次の項からはこの関係代名詞について、より詳しくみていきましょう。
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関係代名詞ってどんな品詞?
関係代名詞という言葉の前に、代名詞が何なのかを思い返してみましょう。
代名詞は、何かしらの名詞の代わりを務める語を指します。
例えば人称代名詞I(私)やyou(あなた)は、話し手や聞き手の名前などの代わりに用いられますね。
関係代名詞は、先行詞以下に続く節において表されるべき何かしらの名詞の代わりを務めます。
先ほどの例文①を見返してみましょう。
I know the man who lives in America.
先行詞である「男性(man)」は後半の文にも元々あったはずですが、関係節内ではwhoがthe manの代わりに入り、2つの文をつないでいます。
関係代名詞として用いられるのは、whoだけではありません。
- 先行詞(ヒト / モノ)
- 関係代名詞が節内で表す役割=格(主格 / 目的格 / 所有格)
という二つの要素から、用いる関係代名詞が決まります。
先であげた例はヒト・主格の関係代名詞を用いた文でした。
モノ・目的格を用いた例としては以下のような文が考えられます。
◇ I like the book.
◆ He gave me the book.
②I like the book which he gave me.(私は彼がくれたその本が好きだ。)
文形が最初の文とは少し異なります。次の項目で、どう違うのか確認しましょう。
なお、ヒト・目的格のwhomは口語だと多くの場合whoで代用されます。
また主格あるいは目的格の場合、ヒトとモノ両方に使えるthatという語もありますが、個々のバリエーションもきちんと理解しておくことが大切です。
関係代名詞の見分け方
関係代名詞を含む文において「主格なのか目的格なのか」はどう見分けたらいいのでしょうか。
そもそも格という概念は何なのかというと、「特定の語が文の中でどのような役割を果たしているか」を表すものです。
日本語は格助詞によって格を表しますので、「〜を」という助詞がつく場合、多くの語は目的格ですね。
英語の代名詞の形は、この格を示す手がかりになります。
では関係代名詞における格の違いがどう表されるのか、上であげた例文を見比べてみましょう。
主格: I know the man who lives in America.
先行詞+関係代名詞+動詞
目的格: I like the book which he gave me.
先行詞+関係代名詞+主語+動詞
関係代名詞は節の中で目的語の代わりを務めます。
もうひとつ、所有格についても例を挙げてみます。
◇ I have a friend.
◆ His mother=The friend’s mother is from Japan.
③I have a friend whose mother is from Japan.(私には母親が日本出身の友達がいる。)
先行詞+関係代名詞+名詞+動詞
こうして比べてみると、先行詞、関係代名詞の直後にどの品詞が現れるかによって、見分けることができます。
先述の通り、関係代名詞は名詞の代わりに用いることで2つの文をつなげることができますので、節で表す文のどの名詞の代わりになっているのかを考えるようにしましょう。
主格と目的格についての違いがわかったところで、関係代名詞の省略についても確認しておきましょう。
目的格の関係代名詞は、省略することが可能なので②の文は次のように書き換えることができます。
I like the book he gave me.
ただし主格、所有格の関係代名詞は省略することができないので注意しましょう。
関係代名詞の応用
関係代名詞の基本が理解できたら、さらに派生した用法も見てみましょう。
例えば、前置詞と関係代名詞を組み合わせて用いる用法があります。
◇Japan is the country.
◆I lived in the country.
④Japan is the country in which I lived.(日本は私が住んでいた国だ。)
先行詞+前置詞+関係代名詞+主語+動詞
in the countryのthe countryがwhichにとってかわるのはここまでの例と同様です。
それに加え、inがwhichと一緒に移動して、先行詞のあとにつくようなイメージです。
in whichの他にもfor whichなども用いられますが、これらは多くの場合関係副詞に置き換えることが可能です。
関係副詞は関係代名詞と同様に文と文をつなぐ役割を担いますが、関係詞を使った節の中で副詞として機能する点で関係代名詞とは異なります。
in which = when / where
for which = why
例として④を、関係副詞whereを用いて書き換えてみましょう。
Japan is the country where I lived.
先行詞+関係副詞+主語+動詞
もうひとつ、応用的な用法としてwhatという関係代名詞があります。
これは「先行詞the thing(s)+関係代名詞that」の代わりに「関係代名詞what」で「…もの/こと」という意味の文を作ります。
例えば、次のような文が挙げられます。
◇ That is the thing.
◆ I wanted to say the thing.
That is the thing that I wanted to say.
⑤That is what I wanted to say.(それが私の言いたかったことだ。)
このように、関係代名詞はヒト・モノ、格の使い分けをベースに様々な用法があります。
おさらい
最後に今回ご紹介した文をもとに各用法をおさらいしましょう。
- I know the man who lives in America.(関係代名詞 – 主格)
- I like the book which he gave me.(関係代名詞 – 目的格)
- I have a friend whose mother is from Japan.(関係代名詞 – 所有格)
- Japan is the country in which I lived.(前置詞 + 関係代名詞)
- That is what I wanted to say.(関係代名詞 what)
まとめ
関係代名詞とは何なのか、どのような種類があって、どのように文に用いられるのかを見てきました。
どの例にも言えることは、関係代名詞によって文と文に関係が示され、つなげられているという点です。
2つの文には何らかの共通の名詞があります。その名詞の次の要素によって、どの関係代名詞を用いるかが決まります。
- ヒト・モノどちらなのか
- 関係詞節内での意味的な役割は主格・目的格・所有格のうちどれなのか
関係代名詞を用いた文は複雑なようにも見えますが、元となる2つの文の意味がわかれば構造は単純です。
まずはその繋ぎ方を考える、見つけるところから始めてみることをオススメします。
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