前置詞?不定詞?「to」の見分け方
英文が読める、扱えるというレベルになるステップの一つとして、文章の中の多義語である語や、用法がいくつもある語について、何の働きをしているのかを見極めることが挙げられます。
例えば、簡単だけれども見極めが大切である語に「to」があります。
この語については、前置詞であるのか不定詞の用法であるのかについてがポイントになってきます。具体的な見分け方について、きっちり理屈を理解しておくと、英文を読むのがまた楽しくなりますよ!
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前置詞としての「to」
前置詞というのは、基本として後ろに必ず名詞が来ます。
ですから、単刀直入に言って、後ろに名詞が来ている時はその用法として用いられていると判断して差し支えありません。
注意しておくポイントとしては、その名詞の位置に動名詞が来ていることもあり得るということです。
動名詞とは、動詞にingを付けて名詞化したものでした。
ですから、普通の名詞と同じように考えてよく、前置詞の後ろに用いることもできるのです。
一方、to不定詞の名詞的用法というのもありました。 あれに関しても名詞と書いてあって、動名詞と同じように扱えるのではという疑問があるかもしれません。
ですが、文法上は確かに名詞扱いであるけれども、同じtoという言葉を二回重ねて書くことになるこの用法を、後ろに持ってきて使うということは基本的にしません。
自分で英作をする時なども、その点について気を付けておくようにしましょう。
不定詞としての「to」
不定詞の用法は、後ろに動詞の原形を持ってくることによって為されます。
ですから、これはもう後ろがそうなっているかどうかで見分けられるでしょう。
しかし、それだけだと実は引っかかることがあります。
関係代名詞節や、形容詞句のかたまりの末尾が前置詞としてのtoで終わっていて、そこまで含めて主語の役割を果たす場合があり、するとその直後に動詞の原形が続くパターンもあるからです。
その場合パッと見だけで判断すると、用法を見誤るかもしれません。そのようなことを見分けられるようになるコツとしては、文の構造分析を日頃から行うことです。
SVOCの区分けをして文を眺めてみるのです。
その練習をして、文中の句のかたまりをきちんと識別できると、その上で一体どちらの使い方なのか、パッと見でも判断しやすくなってくるはずです。
熟語表現に関しての重要事項
熟語表現の中にもこの語はよく使われます。 その場合は特に英作文をする時に、後にくる語を名詞にするか動詞の原形にするかを誤りがちですので、その視点で暗記をしておくとよいでしょう。
熟語を覚える時には、単語練習と同じように発音してみたり、スペル練習をしてみたりする方法でやることが多いのではないでしょうか。
すると、その時にはその熟語の形そのものは確かに頭に入っているが、それだけになってしまい、英作時にその熟語を用いたいとなった時に、本来その熟語表現では後ろに名詞ではないのに、そうしてしまったなどのミスが出たりするのです。
読解時に訳をする時には、暗記した意味通りを当てはめられるので、気付きにくい知識不足です。
なので、作文をしようとした時に後ろが名詞か動詞の原形かということを含めてスペル練習などしておくといいでしょう。
動詞の原形が来る時は「do」を付けて、名詞が来る時は何も付けないで覚えておくなどです。
まとめ
単純な語とは言え、用法とその見分け方をきっちり理解し、使い分けられるようになるには随分派生的なことも含めて努力が必要になることが分かります。
ただし、このような努力の仕方は英語の学習全般において有用なベーシックなもので、一度習慣にしてしまえば、ぐっと楽に英語が習得できます。
まず基本の文法事項を理解して、あとは英文読解時、英作文時にどのような留意点があるか気を付けながら、地道な暗記の訓練を続けてくださいね。