TOEIC(R)テストの出題形式変更による影響とは
今やいろいろな国で英語の能力を測るために用いられているTOEIC(R)。昇進試験や入社試験などさまざまな場面でTOEIC(R)のスコアは重要視されるようになりました。
他にも自身の英語能力を測るためなど各々の理由で受験する人が増え、今では年間約250万人の受験者が日本にいます。
そんなTOEIC(R)ですが、最近大きな変化があったのをご存知でしょうか。
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TOEICの出題形式が変更になったって知っていますか?
TOEIC(R)の出題形式が最近変更されました。
2016年5月29日に行われた第210回公開テストから新形式の問題が導入されました。
TOEIC(R)の出題形式が変わるのは約10年ぶりで、1979年にTOEICが始まってから2006年5月に1度の改定を経て、今回で2度目の変更になります。
時代と共に目まぐるしく変化する日常場面や、ビジネス場面での英語によるコミュニケーション方法。その時代の流れに対応するため、今回の出題形式の変更がなされました。
チャット形式や地図・グラフを用いた問題、大人数での対話問題など、より今の時代の英語コミュニケーション状況を反映したものとなっており、現代社会の中でどの程度英語を理解できるのかを測れるテストになっています。
TOEICの出題形式はどう変わった?
リスニングセッションの変更点は、写真描写のpart1が10問から6問に、応答問題のpart2が30問から25問に問題数が減りました。
一方、part3の会話問題の問題数が30問から39問に増え、内容も3人での会話や図と関連付けて回答する問題が加わりました。
更に、短縮形、省略形などの自然な表現や話し手が直接言っていない、意図を推測する問題が加わりました。
説明文問題のpart4は問題数は変わりませんが、part3と同様に自然な表現や図と関連付ける問題が加わりました。
また、リーディングセッションでは短文穴埋め問題のpart5が40問から30問に問題数が減り、長文穴埋め問題のpart6が12問から16問に増えました。
それに加えて長文読解のpart7が48問から54問に増え、内容もチャットなど複数名がやり取りを行う問題や3つの文章を参照して解く問題、文章中で書き手が暗示している意図を問う問題が加わりました。
TOEICの出題形式が変わると対策も変わる?
今までのTOEIC(R)テストの出題形式では、特有の解き方を身に付ければある程度の点数アップは可能でした。
実際、説明文全体を読んだり聞かなくても解けるため、かなりの数のTOEICスクールが解答に関わる部分だけを読み解くようなテクニックを教えていました。
しかし、新形式ではそのような小手先のテクニックは通じにくくなります。
会話の全体的な内容を把握しないと解けない問題があったり、学校の教科書のような英語ではなく、実際に使われるフランクな英語が増えたりしたためです。
そのため対策も変わってきます。
特にリスニングではpart3とpart4、リーディングではpart7の新出題形式用の対策をしておかないと、今まで取れていたスコアよりも大きく下がってしまうかも知れません。
しかし、問題の難易度自体は今までのテストとさほど変わりませんので、新形式に合った対策をすればそれだけスコアアップにも繋がります。
どう勉強をしていけばいい?
特に変更が大きかったpart3、4、7を集中的にやるほうがいいです。
新形式ではこれらのpartの問題数が多いため、ここに絞ってしっかり対策すれば高スコアが狙えます。
全体的な内容をしっかり把握できているのか、つまり英語の総合力が試される問題が増えたため、一朝一夕ではスコアは上がりません。
継続的な学習を心がけましょう。
part3、4は3人での会話問題だったり、図を読み解く問題だったりと、慣れないと混乱しやすい問題が多いです。
TOEIC(R)のテストを作成しているアメリカのテスト開発機関ETCが作った、新形式対応の公式問題集を用いて慣れるのが一番確実だと思います。
また、part7は読み解く情報量がこれまで以上に増えました。
時間の限られたテストでどれだけ早く解答にたどり着くかが勝負になります。旧形式・新形式の問題集の精読・暗唱をし、TOEIC(R)でよく出てくる英単語・英文法をきちんと暗記するとスコアアップに貢献します。
まとめ
TOEIC(R)の出題形式が2016年5月29日に変わりました。
全体の文脈を把握して解く問題やチャット形式、フランクな言い回しなど現代の英語コミュニケーション状況に対応した問題が増えました。
しかし、問題の難易度自体はそれほど大きく変わっていません。事前に問題の傾向を新形式対応の公式問題集で予習することで、しっかりと対策できます。