これは現在形/過去形/未来形?いつのことを言っているかを表す方法
英語を勉強し始めて多くの人がつまづくのが、様々な形をとる動詞の時制の問題だと思います。
特に、完了形という時制はなかなか日本人の感覚には馴染みにくく、いざ使ってみようという時にも、「やっぱり現在形のほうがいいかもしれない」などと迷いが生じてしまうかもしれません。
そこで今回は、特に現在完了形と過去形との違いに触れながら、現在形を含めて英語における時制の使い方をおさらいしましょう。
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英語の時制、わかりやすく言うと…
英語は動詞の時制を変えることで、話者のいる時間から見て話の内容がいつの出来事なのかを伝えます。
過去に起こったことは「過去形」で、まだ起こっていないが、将来起こるだろう出来事は「未来形」で示す、ということです。
「現在形」は今現在の状態や習慣的に行っている動作について用います。 今現在行っていることについては「現在進行形」を用いることになります。
例えば、「彼は(いま)よく眠っている。」と言いたいときは”He sleeps well.”では誤りです。
現在形の用法として、これでは「彼は(普段)よく眠ります。」という意味になってしまうからです。正しくは”He is sleeping well (now).”です。
そしてこれを過去、未来のことについて言い換えてみましょう。
過去形は「彼は昨晩よく眠った。」=”He slept well last night.”となり、未来形は「彼は明日もよく眠るだろう。」=”He will also sleep well tomorrow.”となります。
英語では厳密に言えば、動詞に「未来形」があるわけではないのですが、ここでは”will sleep”で未来のことを表す「未来形」として扱っています。
では過去形と現在完了形との違いは?
「私は昨日風邪をひきました。」ということを伝えたいとき“I got sick yesterday.”と言いますよね。
これは”get”の過去形”got”を用いた表現です。ところでこの文章は、「今日はもう風邪が治っていること」を含意しています。
それに対して、「昨日ひいた風邪が今日もまだ治りきっていないこと」を伝える場合は完了形を用いて表現します。
「私は昨日から風邪をひいています(まだ治っていません)。」は“I have been sick since yesterday.”と言います。
”have”+<動詞の完了形>で現在完了形をつくり、過去に起こった出来事が今もまだ影響を残していることを表現します。
「過去形」が過去に起こった出来事をもう今は済んだこととして述べるのに対して、「現在完了形」は過去に起こったことが現在も継続している時に用います。
もちろん「現在形」では過去からの繋がりは表現できません。
この過去から現在へ繋がるニュアンスを持った表現として、現在完了形には、いくつかの用法があり、「完了」「経験」「継続」などの意味を表すものです。
過去形と現在完了形の実践的な使い分け
現在完了形の主な用法をもとに、過去形との実際の使い分けの例を見てみましょう。
「完了」を表す用法
1. I have just finished my work. (私はちょうど仕事を終えたところです。)
2. I finished my work an hour ago. (私は一時間前に仕事を終えました。)
例文1のように、ずっと続けていた動作を終えた結果の現在の状況を述べる場合は現在完了形を用います。 「経験」を表す用法
3. I have visited London twice. (私はロンドンに二度訪れたことがあります。)
4. I visited London last year. (私は去年ロンドンを訪ねました。)
例文3のように、話者の過去から現在までにわたる経験を述べる際には現在完了形を用います。 「継続」を表す用法
5. I have lived here for a long time. (私は長い間ここで暮らしてきている。)
6. I lived here long time ago. (私は遠い昔にここで暮らしていた。) 例文5のように、ある状態が過去のある時点から現在まで続いてきたことを述べる際には現在完了形を用います。
まとめ
英語には現在形のほかに過去形、完了形など、動詞の時制に様々な種類があります。
特に過去形と現在完了形との区別は日本語にないので混乱しがちです。
それでも、その話題に上っている出来事は現在から見ていつのことなのか、過去に終わっていることか、それとも過去から始まって今もまだ継続していることか、といった観点から整理してみると、時制を考えるときの助けになるでしょう。
以上のことを意識しつつ学習に取り組むとより効果的に学習できるはずなので、時制にも注意しながら学習を続けてみてくださいね。