"I worry about…"と"I’m worried about…"の違いと使い分け方って?
同じ動詞を用いて熟語(イディオム)を構築する場合、日本語に訳出すると同じ意味になるものの、より詳細な表現を伝えたり、より丁寧な表現をすることができる場合があります。
今回は”I worry about…”と”I’m worried about…”の違いについて触れながら、似た意味を持つものの、より正確に相手に物事を伝えるための使い分けについて考えます。
そういった意味では、この違いを使い分けるのはある程度英語力が高い水準に達している事が必要になりますが、要点を知れば意外に簡単に使い分ける事もできるのです。
ここでは、文法的な違い、語数の違いなど、視覚的に分かる要素から入って、相手に心理的背景などのニュアンスを伝える事を学びます。
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使い分ける簡単なポイントは?
“I worry about…”も”I’m worried about…”も、”about”に続く事柄について心配しているという意味です。
その意味においてはどちらを使っても構いません。熟語(またはイディオム)の知識としてはそれで十分です。
しかしそこに敢えて違いを求めるのであれば、文法的にはまず、能動態と受動態の違いということが言えます。
つまり前者が「”about”以下に続く事柄を心配している」であり、後者は「”about”に続く事柄によって心配させられている」です。
能動態から受動態へ、あるいは反対に受動態から能動態への書き換えで両者を行き来するという文法的な知識からは同一と見て良いのですが、両者を使う場合の心理的な背景に及ぶのであれば、後者、つまり受動態の形をとる方が、心配事がより深刻な状況であると言えます。
“I worry about…”を使う場合の例文
“I worry about…”を使うのであれば、単に心配しているという事実を表現する場合にふさわしいと言えます。
例えば例文としては、”I worry about my son.”(私は息子のことを心配している。)が適当でしょう。
この場合は、私は自分の息子についてその素行を心配していて、「そんな風では先行きが思わしくない」と個人的に嘆いているのです。
確かに重大な問題ではありますが、命に関わるほどの問題ではありません。
またそれによって他の人の運命まで巻き込んでしまうとまでは言えない事柄です。
こうしたレベルの心配事や悩みは、”I worry about…”で十分だと言えます。
もしここで”I’m worried about my son.”と表現するのであれば、「なるほど悩みは深刻なようだけど、それは大げさじゃない?」と指摘されるかもしれません。
“I’m worried about…”を使う場合の例文
しかし、心配事が人類の未来に関わるような問題であれば、受動態、つまり「その問題に取り付かれて本当に困っているがどうしたものか」というより、大きな状況のなかでの心配事であることが分かります。
例えば、”I’m worried about the loss of natural resources.”(私は天然資源がなくなることを心配する。)のように使うと良いでしょう。
つまり「天然資源が枯渇してしまったらひとは生きていけなくなる」「将来の子ども達にはより瑕疵のない地球環境を残したい」という願いが伝わってきます。
こうしたより大きな状況に関して心配するのであれば、”I’m worried about…”という表現は決して大げさではなく、人類の未来がかかっていることを心配しているのだと言うことがよく伝わってくるのです。
まとめ
“I worry about…”と”I’m worried about…”は、意味としては”about”に続く事柄を「心配している」という和訳で問題はありませんが、そのように伝えられた人がどの程度の大きな事象を問題にしているのかについて、違和感を感じないように使い分けられるようになりましょう。