couldとcould haveの意味、違い、英会話での使い方をご紹介します
皆さんはcouldとcould haveの意味や、使い方の違いを正しく説明することはできますか。
学校で勉強した際に、どちらも「〜できた」と習った記憶や、「仮定法を使う時は…」といった記憶があるのではないでしょうか。
もちろん、こちらのcouldとcould haveには、明確な使い方の違いがあります。
今回は、そんな曖昧な二つの言葉の違いをちょっとだけ掘り下げて学んでいきましょう。
couldの意味と使い方
couldとcould haveの使い方の違いを説明する前に、まずはそれぞれの意味や使い方をおさらいしていきましょう。
まずはcouldの使い方を見ていきます。
couldは言わずもがな、can「〜できる」という単語の過去形の形です。一番簡単な日本語で表すなら「〜できた」という意味になります。
canが「秘められた性質・能力」というニュアンスを持っているように、couldもその意味合いを継承しています。
先ほどcouldは「〜できた」というcanの過去形の意味があると言いましたが、couldが現在の事柄を離すときにも使われる用法があります。
それでは、couldのいろいろな使い方を例文と一緒に学んでいきましょう。
canの過去形で使われる場合(~できた)
これがcouldの一番イメージしやすい使い方ではないでしょうか。読んで字のごとく「〜できた」と過去の出来事を話す際に使います。
(子どものころギター弾けたんだ。)
この通り、過去の出来事で、可能だったという表現ができるのがcouldの使い方の一つです。
現在の選択肢を述べる場合(~できる)
couldなのに「~できる?」という疑問を持つ方もいるかと思いますが、couldは現在の出来事での選択肢を述べる場合にも使用することができます。
(空港までどうやって行ったらいい?)
You could take a bus, or you could take an airport shuttle.
(バスでも行けるし、シャトルバスでもいいんじゃない?)
このように、いろいろある中から選択肢を提示する際に使用されます。「〜することもできるよ」という意味で使われます。
この場合、canでも同じ内容で言えますが、canとcouldの違いは、couldの方がより「遠回り」なニュアンスを持っていることです。
現実味のないたとえ話をする場合(~できる)
現実味のないたとえ話をする際にもcouldが使用されます。これは「仮定法」を勉強したことがある方ならすんなり理解できる内容ではないでしょうか。
日本語では、現実味のある話も、現実味のない話もどちらも「〜できる」という表現をしますが、英語では現実味のない話は過去形が使われます。
なぜ現実味のない話をする際に過去形が使われるのかと言うと、「過去形」は過去のことを話す際に使われるので、過去形自体に現実(現在)との「距離感」があります。
この距離感を使って現実味のない、つまり「現実離れ」の感覚を生み出すことができるので、過去形が好んで使われるのです。
(なんて良い寿司なんだ、一日中食べられるよ!)
もちろん、これを言った人は寿司を一日中食べ続けるつもりで言ったわけではないですよね。「(本当にすることはできないけど)〜できるよ」という意味合いでcouldが使われます。
推測で使う場合(~かもしれない)
これは学校で習う「推量」の使い方をする用法で、mayやmightと似たように使われます。何か半信半疑の事柄に対して、「〜かもしれないね」という意味合いでcouldは使うことができます。
(見て!あの人バスに飛び乗ろうとしているよ。)
Oh, it could be an accident.
(おぉ。事故になるかもしれないね。)
このような感じで使われます。確信度が半分より低い場合に使われることが多いですね。
このように、couldにはいろいろな使われ方があります。次は、could have の使い方を見てみましょう。
could haveの意味と使い方
could haveは、couldがさらに過去にさかのぼった形です。could haveの後ろには、動詞の「過去分詞」が付いてきます。それでは、例文を見てみましょう。
現実味のないたとえ話をする場合(~できた)
過去のある出来事で、現実味のない話をする場合は、could haveを用いて表現します。「仮定法過去」を学んだことがある方には馴染みのある表現でしょう。
過去のある時点から、さらに「距離感」を生み出し、現実味のない感覚を生み出すことができる表現がcould haveです。
それでは例文を見てみましょう。
(昨日食べた寿司はすごく良かったなあ。一日中でも食べられたよ。)
これを言った人は、本当に寿司を一日中食べられたかというと、そうではなく、昨日食べた寿司が「(そんなことできないけど)一日中食べられた」くらい美味しかったと言いたいのです。
一日中寿司を食べることなんてできないという現実味のない感覚を、could haveが表現しています。
推量で使う場合(~だったかもしれない)
過去の出来事で、「〜だったかもしれない」と、推測する時にもcould haveは使われます。もちろん、might haveなどと同じように使われます。それでは例文を見てみましょう。
(昨日バスに飛び乗った人を見たんだ。)
It could have been an accident!
(事故になってたかもしれないね。)
It could have been an accident!と言った人は、「もしかしたら事故になっていたかもしれない」と推測して、バスに飛び乗った人のことを聞いて思ったんですね。これが推量でのcould haveの使い方です。
couldとcould haveの比較
それでは、ここまで説明してきた中で、共通する部分を取り上げて比較してみましょう。
couldとcould haveの違いや使い方がいまいち理解できていないという方は、もしかするとこの共通する部分を混同して覚えているかもしれません。
それでは早速見ていきましょう。
現実味のないたとえ話をする場合(could & could have)
現実味のないたとえ話をする場合は、couldでもcould haveでもどちらでも言うことができます。違いは簡単で、「現在」の話をしているか、「過去」の話をしているかです。先ほど使用した例文を並べてみましょう。
Good sushi! I could eat this all day long!
(なんて良い寿司なんだ、一日中食べられるよ!)
【過去】
That was very good sushi I had yesterday. I could have eaten that all day long.
(昨日食べた寿司はすごく良かったなあ。一日中でも食べられたよ。)
現在の話をしている上の文では、食べながら言っていますね。対して、過去の話は、昨日食べた寿司の話をしていますね。
現実味のないたとえ話をする場合は、時制を一つ過去にずらすことが必要なのでこのようになります。
現在のcanはcouldに、過去のcouldはcould haveにという感じです。これが一つ目のcouldとcould haveの違いです。
推量で使う場合(could & could have)
もう一つの違いは推量で使う場合。「〜かもしれない」や「〜だったかもしれない」もcouldとcould haveの違いの一つです。先ほどと同様に例文を並べてみましょう。
Look! The man is trying to jump on a bus.
(見て!あの人バスに飛び乗ろうとしているよ。)
Oh, it could be an accident.
(おぉ。事故になるかもしれないね。)
I saw a guy who jumped on a bus yesterday.
(昨日バスに飛び乗った人を見たんだ。)
It could have been an accident!
(事故になってたかもしれないね。)
現在の人は、バスに飛び乗る人を見ながら、過去の人は昨日の出来事の話を聞いてから返答していますね。このように、推量の使い方でもcouldとcould haveの違いがあるのでぜひ覚えておきましょう。
まとめ
couldとcould haveの違いはいかがでしたか。couldにはcanの過去形の意味があるのと同時に、特定の場合に現在の事柄にも使えてしまいます。
これを覚えておくと、「could haveも過去のことを話すけど、couldも過去のことを話すときに使うんじゃないの?」という、couldとcould haveを混同してしまう疑問がなくなります。
今回は間違えやすい二つの意味や使い方の違いについてまとめてみました。
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