英語はアメリカ英語だけではない!?英語の種類や訛りについて解説します
英語のドラマや映画を見ていると、俳優さんたちの英語の発音が違うことに気づいた方もいるかもしれません。
実際、英語の種類は一つではないと考えた方が良くて、地域性もかなりあります。
この記事では色々な地域の英語の「方言」や「訛り」について、その特徴の紹介と解説をしていきます。
今まで知らなかった英語の別の側面が知れると思いますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
方言と訛りを英語でいうと?
大前提として、方言と訛りは英語でなんと表現するのでしょうか。
まず、方言は「dialect」といいます。
方言は特定の地域やコミュニティーで話される独特の言語体系を指しています。
日本語では、関西弁や津軽弁がそれにあたります。
続いて、訛りを英語で言うと「accent」となります。
方言が言語体系のことを指すのに対し、訛りは独特の発音体系のことを言います。
日本語で有名なところでは、「橋」と「箸」の発音の違いが関東関西で違うことで、意思疎通に混乱を来す、と言うものがあります。
標準英語とは?訛りとは?
日本語には標準語と言われるものが存在しますが、標準英語、という明確な定義はありません。
ただ、公的な文書や教育、メディア等で使われる、という意味では、代表的なものに以下の2つがあります。
アメリカ英語 (American English)
現在世界一の経済大国であるアメリカ英語は各所で使われていて、世界的に「標準」と認識されています。
日本の英語学習の教材も、アメリカ英語に準じています。
特徴として、スピーキングのスピードが速い、リンキングでtの発音が消えることがある (Waterなど)、lとrの発音の違いがハッキリしている、などが挙げられます。
イギリス英語 (British English)
イギリス英語は、アメリカ英語と比較すると特徴が異なります。
主にヨーロッパの方の法律条文などは、イギリス英語で書かれています。
特徴としては、rを発音しない、tをハッキリ発音するなど、日本人が発音する点においては有利な点が多いです。
英語の違いによる実用上の問題は?
アメリカ英語もイギリス英語も、いずれも「英語」ですので、どちらを習得したとしても実用上大きな問題はないと考えられます。
ただ、特定の地域に行くことが最初からわかっている場合は、その地域の方言や訛りについてあらかじめ調べておいた方が、仕事や観光はスムーズに進むでしょう。
各地域の方言と訛りについて
さて、主要な英語を見たところで、今度はより細かく、方言や訛りについて見ていきましょう。
イギリス英語の派生語、訛り
イギリス英語には、以下の派生語や訛りがあります。
元々イギリスはイングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの4カ国が一つの国になったものなので、英語の方言や訛りも複数存在します。
それぞれ代表的なものの簡単な解説と、特徴の一部をご紹介します。
クイーンズ・イングリッシュ (Received Pronunciation)
上で述べた標準系、と認識されている英語で、主にロイヤルファミリーや上流階級の方、BBCのニュースを読み上げる際の英語はこちらになります。
訛りの括りにはしていますが、RPはBBCでも話される公的なものなので、イギリス英語=RPと考えておいて、間違いはないと思います。
・rを発音しない。 carであれば日本語のように「カー」となる。
・shallを使うような表現が多い (Shall we go?など。アメリカ英語ならDo you want to go?)
・アメリカ英語とはスペルが違う単語が存在する。colorはイギリス英語ではcolour.
コックニー訛り (Cockney)
ロンドン東部のイーストエンド地区で話される、独特の英語の形態を指します。
当初は労働者階級の言葉と言われていた時期もありますが、今は特定地域の方以外でもこの訛りで話す人がいるようです。
RPと比較しても、発音ルールに違いが見受けられます。
・単語の頭以外のlはwとして発音します。milkであればmiwkと発音される。
・thのうち、無声発音はfで、有声発音はvになる。thinkならばfink、theyならばvey。
スコットランド英語 (Scottish English)
元々の言語であったスコットランド・ゲール語の影響を強く受けた方言です。
現地の看板ではゲール語と英語が併記されるなど、日本人にとっては理解するのが難しい形態の方言と言えそうです。
・ooの発音がuになる。bookならばbukと発音する。
・smallに当たるweeのような、独特の言い回しが存在する。
ウェールズ英語 (Welsh English)
歌うようなリズム、とも評される独特のイントネーションが特徴です。ウェールズ語という元々の言葉の影響を受けていると言われています。
・iの発音がeeになる。bitなら「beet」と聞こえる。
北アイルランド英語 (Northern Irish English)
イングランドとスコットランドからの移民の言葉と、アイルランドの言葉が混ざるなどしてできた独特の言語体系です。
・スコットランド英語と同じく、smallに当たるweeのような単語がある。
・返答時yes、noではなく、動詞を繰り返して返答する。
Are you coming home today? → I am.
アメリカ英語の訛り
アメリカ英語には州の数だけ発音があると言われていますが、その中でも特に特徴的なものを以下、紹介します。
ニューヨーク訛り (New York Accent)
ニューヨークは東海岸の移民都市として、イギリスやヨーロッパからの多数の移民が集まってできた州であることから、独特の発展を遂げたと言われています。
実際の訛りは、イギリス英語の影響を強く受けています。
ボストン訛り (Boston Accent)
ボストンは最も古い都市の一つで、イギリス人の移民の影響もあり、イギリス英語の影響を強く受けています。
カリフォルニア訛り (California Accent)
ハリウッド映画で話されるのはこのカリフォルニア英語が多く、多くの日本人が「アメリカ英語」と言えばこれ、と言う方も多いです。
アメリカの他の地域と比較してゆっくり喋る傾向があるため、聞き取りもしやすいです。
・男女関係なく二人以上の人に話しかける時は”You guys”を多様する。
その他の国の英語の方言や訛り
その他、オセアニアやアジアでも独特の英語が発展しています。
以下、その一例を紹介します。
オーストラリア英語
先ほど説明したロンドンのコックニー発音と、現地のアボリジニ族をはじめとした住民の影響を受け、独特の英語が形成されました。
Todayを、トゥデイではなくトゥダイと発音するなど、アメリカ英語ともイギリス英語とも違う発音をしています。
シンガポール英語
別名「Singlish」と言われる独特の言語体系と強い訛りを持っています。
lah、loh、mehのような独特の感情表現や、過去形の時制を使わずに「already」をつけて過去を表現する、など、中国語やマレー語の影響を強く受けているとされています。
まとめ
この記事では、英語の訛りや方言についてお話をしてきました。
一口に英語といっても、色々な種類があると感じられたのではないでしょうか。
この記事が皆さんの英語力を広げる手助けになれば、幸いです。