英語で「派遣」はどう言い表す?ニュアンスによる使い分けと例文も紹介!
英語で会話をしている時に、お互いの仕事や働き方が話題になることもあるでしょう。
その時、「派遣で働いています」とか「派遣社員です」という表現はすぐに思い浮かばないかもしれませんね。
今回は、英語で「派遣」という言葉をどう表現するか、例文とともにご紹介していくので、ぜひ覚えて活用してください。
「派遣」の意味
「派遣」とは、「誰かが目的を持って人をどこかに送ること」を意味します。
例えば、人材派遣会社が企業に労働力を提供する際や、災害時に政府が救助や支援のために自衛隊を送る際に「派遣」という言葉を使うことが多いでしょう。
このように、日本語の場合はこの単語1つで幅広い状況や派遣元を言い表しますが、英語の場合は「派遣」や「派遣社員」を表す単語が複数あります。
どの単語がどのような場面で用いられるのか、ニュアンスや使い方を学んでいきましょう。
dispatch/despatch
dispatchは日本語の派遣に最も近い意味を持つ単語です。
少し形式張った表現であり、「緊急性のある派遣」というニュアンスを持ちます。
例えば、警察や救急隊などの派遣の際に用いられることが多いでしょう。
例文:
On today’s news, I heard that the Self-Defense Forces were dispatched to the disaster.
(今日のニュースで被災地に自衛隊が派遣されたと聞いた。)
An ambulance dispatched quickly.
(救急車がただちに出動した。)
また、「人材を派遣する」という意味でも用いられます。
例文:
The company dispatches many excellent staff.
(その会社はたくさんの優秀なスタッフを派遣している。)
Because the company launched a new business, I will be dispatched there to help them.
(その会社が新事業を立ち上げたので、私は手助けのために派遣されるだろう。)
なお、スペルが少し違うdespatchという単語もありますが、意味や用法は同じです。
send out
広い意味で「人や物を送る」という単語です。兵士や大使など、派遣する人物を目的語とすることで「派遣する」という意味を持たせることができます。
簡単にsendのみで表現することも可能です。
例文:
The president decided to send out troops against his will.
(大統領は仕方なく軍の派遣を決めた。)
The ambassador was sent to Japan.
(その大使は日本に派遣された。)
「派遣」に関連したワード
「派遣する」という動詞はdispatchやsend outだと知ることができました。
一緒に「派遣社員」や「人材派遣会社」など、関連するワードも覚えていきましょう。
【派遣社員】
派遣社員という英語表現は4つありますが、こめられた意味がそれぞれ少し異なります。正確な表現ができるように、違いを覚えておくと良いですね。
disptched worker
前述したdispatchという単語を受身形にして、「派遣された労働者」という表現です。雇用形態や雇用期間に関する含みがないので、使いやすいワードでしょう。
I am working as a dispatched worker.
(私は派遣社員として働いている。)
staffing agency employee
「人材派遣会社の社員」という意味で、雇用形態を強調したニュアンスのあるワードです。
The company uses many staffing agency employees to reduce labor costs.
(その会社は人件費削減のためにたくさんの派遣社員を雇用している。)
temporary staff (temp)
temporaryは「一時的な」という意味であるため、temporary staffは短期間の契約で働いているというイメージがあります。省略してtempという言い方もよく使われるので、覚えておくのがおすすめです。
Do you know that she is a temp?
(彼女が派遣社員だって知っていた?)
contract worker
contarctは「契約」を意味します。契約期間が定められている労働者、つまり契約社員というニュアンスが強いです。
temporary staffが短期間の雇用であるのに対し、contract workerは特に雇用期間のイメージはなく、数ヶ月から数年と幅広い契約のスタッフに用いることができます。
If you work hard as a contract worker, you can step up to be a regular employee.
(契約社員として一生懸命働けば、正社員に昇格することもできるだろう。)
正社員はregular employeeやfull-time employeeなどと表現します。セットで覚えておくと便利ですね。
【人材派遣会社】
人材派遣会社は英語でdispatch agency、もしくはtemp agencyと表現します。
例文:
The dispatch agency is famous for having good services.
(その人材派遣会社は待遇が良いことで有名だ。)
I could get the job through the temp agency.
(その人材派遣会社を通じて仕事を得ることができた。)
dispatchなど今回のキーワードを使った会話例
dispatchやtemporary staffなど、今回ご紹介したワードを使うとどんな会話ができるのか見てみましょう。
ニュースの話題会話例
A:Yesterday’s earthquake was big.
(昨日の地震、大きかったね。)
B:Yeah, I was so scared.
(そうだね、すごく怖かったよ。)
A: I heard that in the disaster area, the water supply has failed and goods are in shortage.
(被災地では断水したり物資が不足したりしているらしいね。)
B:I heard it, too.
(私も聞いたよ。)
A:The Self-Defense Forces will be dispatched to the disaster soon, and the situation will improve.
(近々自衛隊が派遣されて、状況が改善されるだろうけど。)
B:Is there anything we can do?
(私達にも何かできることないかな?)
A:Let’s find!
(探してみようよ!)
お仕事の話題会話例
A:My contract with the dispatch agency will expire soon.
(もうすぐ派遣会社との契約が切れちゃうんだ。)
B:I must find a new job.
(新しい仕事を探さないと。)
A:Are you planning to use the dispatch agency again?
(また人材派遣会社を利用するの?)
B:Yes, I am.
(うん、その予定だよ。)
A:I think you had better work as a full-time employee?
(正社員として働いたほうがいいんじゃない?)
B:I think so,too.
(自分でもそう思う。)
A:But, working as a temporary staff suits my lifestyle.
(でも、派遣で働くのってライフスタイルに合っているんだよね。)
B:I know.
(分かる。)
A:We want to have a fulfilling personal life, too.
(プライベートも充実させたいものね。)
B:Next, I will try to search for a job with a chance of being promoted to full-time employee.
(次は、正社員登用のチャンスがある仕事を探してみようかな。)
A:While working at a new company, I will think about my future.
(新しい会社で働きながら、将来について考えてみるよ。)
B:That’s a good idea!
(それは良い考えだね!)
A:Please talk about your worries anytime.
(いつでも相談してね。)
まとめ
今回は、英語で「派遣」をどう言い表すか、例文とともにご紹介しました。
ニュースやお仕事をテーマに話す時に活用できそうですね。それぞれの語句のニュアンスと関連ワードも一緒に覚えて、会話の幅を広げていきましょう。