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更新日:2024年7月23日

英語上達のカギは英語日記!? 方法と例文を現役教師が教えます!

英語上達のカギは日記? 方法と例文を現役教師が教えます!

英語は読めるけど書けない……。英作文の点数が伸びなくて不安……。英語でもっと自己表現をしてみたいけど機会がない……。

英語学習者、特に中学生にこういった悩みをよく聞きます。

それもそのはず!教育現場では、文科省によるアクティブラーニングの推奨によって「ライティングとスピーキング」が重要視され始めましたが、実際はまだまだ「書く・話す」に特化した授業が行われているとは言えません。

授業ではなかなかアウトプットの機会がないのです。そこで今回は、英語力、とりわけライティングスキル上達のために、誰でもできる「英語日記」という学習法をお伝えしたいと思います。

1. 英語日記とは?

英語日記は至ってシンプルで、日記を英語で書くだけです。毎日これだけでアウトプットができます。

まずはノートや日記帳を購入しましょう。最近は英語日記に特化したアプリもあります。費用はほとんどかかりませんし、自分のペースで始めることができます。

 2. 英語日記をおすすめする3つの理由

英語学習に日記が適している理由についてお伝えします。

2-1. 受験に必要なスキルが身に付く

2021年に大学入学共通テスト(以降、共テ)が始まって以降、高校・大学受験においてライティングスキルがより問われるようになりました。

共テはマーク式問題のためライティング問題は含まれませんが、多くの高校・大学は実用英語技能検定(以降、英検)やG-TECなどのスコアを入試の加点対象としています。そのため現在、学校が主体となって生徒に英検の資格を取ってもらう動きが活発化しています。

英検やG-TECで高いスコアを取得していると受験を有利に進められるからです。

これら資格を取るにあたって避けられないのがライティング問題です。Eメールの本文作成や、テーマに対する意見陳述などの英作文が課されますが、英作文は練習を積んでおかないとなかなか書けません。

よって英語日記を継続しながらライティングスキルを高めていくことで、構造的に英文を書くことができ、希望の進路実現につながります。

2-2. ライティングはスピーキングにつながる

頭のなかで英文を作っていく作業はライティングもスピーキングも同じです。

違いといえば、「話す」ことはより瞬発力を求められるということ。まずは日記を書きながら、英文を作る練習を積み重ねていきましょう。毎日継続していくことで、だんだんとスピードが上がってスピーキングスキルにも変化が表れてくるはずです。

それもそのはず!英語には「チャンク」と呼ばれる「英語のかたまり」があり、書く作業を続けていると日常的に使うフレーズが頭にパッと浮かんでくるようになります。「ランチに行きたい!」と思ったときに“I want to 〜.(〜がしたい)”という言い回しが自然に出てくるイメージです。

2-3. 自己表現力が養われる

日記は自分のしたことや思ったことを自由に書くツールです。日記をつけ始めると一日を振り返るようになり、自ずと自身の考えや感情を言語化できるようになります。

ネイティブとコミュニケーションを取るときは特に「自分を表現すること」は大切なので、ぜひ英語日記に取り組んでみてください。また、自分自身を知るきっかけにもなります!

 3. 英語日記を書くときに気をつけるべき3つのポイント

次に、日記を書くときに、意識すべきポイントを3つ紹介したいと思います。

3-1. 他者視点を意識して書く

日記は自分だけのものなので、文字を省略したり、煩雑に書いたりすることはよくあることだと思います。しかし日々、私たちの脳は大量のデータを蓄積・整理しているので細かいことはすぐに忘れていきます。「おとといの晩御飯は何でしたか?」と訊かれても、覚えてない人は多いのではないでしょうか。

だからこそ、他者視点を持って、誰が読んでも理解できるように分かりやすく英語日記を書きましょう。そうすることにより「未来の自分」が正確に読み返すことができますし、何より客観的で分かりやすい文が生まれます。

この客観性と読みやすさは、ライティングのなかでも重要なスキルなので、他者視点を常に意識してください。

分からないスペルや英単語は積極的に調べましょう!

3-2. 主語と動詞を必ず書く

英作文でつい忘れがちな「主語と動詞」。日本語では「誰が?」「何した?」にあたる部分です。下記のように、日本語では「私」などの主語がなくても違和感がありませんが、英語では文法上の規則により基本的に「主語と動詞」を書く必要があります。

・I ate curry yesterday.

・(私は)昨日カレー食べたよ。

日記をつけるときは、必ず「主語と動詞」を書き、完成された文を心がけましょう。当然、日記なので “I(私)”が多くなると思いますが気にせずに。

3-3. 誰かに添削してもらう

もし身の回りに塾の先生や、学校の先生、ALT、英語に長けた人などがいる場合は、ぜひ添削をお願いしてみてください。やはり英語学習を効率的に行うには、英作文を添削してもらうことが大切。

スペルミスや文法ミスは自分ではなかなか気付かないので、そういったミスを指摘してもらえるとライティングスキルの向上につながります。先生は喜んで受け取ってくれることでしょう。

もし難しい場合は、少し手間はかかりますが日記をタイピングして、Chat GPTなどのAIツールに推敲してもらうのもいいですね! 

4. 英語日記に書くべき内容(例文付き)

では続いて、日記にどのようなことを書けばよいのか、例文とともに説明していきます。

4-1. まずは気候を記録しよう

・It was sunny (snowy, rainy) today.「今日は晴れ(雪、雨)だった。」

・It snowed (rained) a lot.「たくさん雪(雨)が降った。」

・It was freezing (burning hot) this morning.「今朝は凍える寒さ(焼けるような暑さ)だった。」

英語には必ず主語が必要ですが、「今日は晴れです。」と言いたいときに“Today is sunny.”とは言いません。「気候や時間、漠然とした状況」を指す主語“it”を使います。

リーディングではなんとなく読み飛ばしても意味は理解できますが、ライティングでは自分でゼロから書く必要があります。一朝一夕で身に付くものではないので、英語日記を通じて習慣化しましょう。

また天候や気温はスモールトークの話題になりやすいので、役に立つこと間違いなし!

4-2. その日にしたことについて記録しよう

・I went to school.「私は学校に行きました。」

次に、「その日にしたこと」について記録しましょう。「その日起こったこと」は主語が抽象的になり書きづらくなるため、まずは「(自分が)その日にしたこと」にして主語を“I”に絞りましょう。すると苦手な人でも書きやすくなると思います。

慣れてきたら、以下の文のように詳細な情報を追加していきましょう。英文が具体的であればあるほど、より客観的な文に近づきます。

・I went to school quickly.「私は急いで学校に行きました。」

・I bought a T-shirt for 2000 yen.「私は二千円でTシャツを買いました。」

・I watched YouTube about sports at night.「私は夜にスポーツについてのユーチューブを観ました。」

基本的には「副詞」または「前置詞+名詞」を使うことで詳しい情報を追加することができます。前置詞にはそれぞれ固有のイメージがあるので、まず最初は「2千円で  英語」などと検索をかけてみると判明すると思います。

もちろん“and”を加えて、「その日にしたこと」を順序立てて書いても良いです。

4-3. 行動を通じて思ったことや感じたことを表現しよう

・I should get up early.「私は早起きすべきです。」

・I will wear the T-shirt this weekend.「私は週末、このTシャツを着るつもりです。」

・I want to show this movie on YouTube to my friends.「私はこのユーチューブの動画を友達に見せたいです。」

続けて、その日にしたことに対する自分の感想や感情を表現しましょう。ただ淡々と事実だけを書いてしまってはただのメモ帳になってしまうので、日記である以上、自分の意見を正直に書いてみてください。

楽しいことだけではなく、悲しかったことやイライラしたこともどんどん言語化していきましょう。ライティングスキルを高めながら自己表現力が向上しますし、ストレス発散にもなりますよ!

※時制に注意

一日を振り返って書く日記は、基本的に過去形が使われると思います。しかし、自分の想いを書くときには、動詞を現在形や未来形など柔軟に活用させなければいけません。自分の気持ちが「過去・現在・未来」のどこに向いているのか考えましょう。

この時制の意識はライティングで必要なスキルなので、日記をしながら鍛えていきましょう! 

5. まとめ

英語学習は日々の積み重ねです。英語日記はライティングスキルを養う効果的な学習法なのでぜひチャレンジしてみてください。

最初は負荷がかかるかもしれませんが、だんだんと慣れて楽しくなってきます。ときには読み返して、微笑ましく思うこともあるでしょう。そして何より、自分の感情を記すことで、自分らしさを知るきっかけにもなります。

コツコツと続けて、周りと差をつけていきましょう。

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