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更新日:2024年10月10日 私の英語学習法

長文読解上達のためのコツ!現役英語教師が徹底的にご紹介!

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日常的に英語を使いこなすにあたって、身につけなければならないスキルが『長文読解力』です。

近年、IT技術の発達に伴って私たちはとても多くの情報に触れています。インターネット上では、英語で書かれたニュースや論文を無料で閲覧することができるようになりました。

必然的に英語を読む機会が増えていますが、

「長文になるとなかなか頭に入ってこない…」
「資格テストのリーディングパートのスコアが伸びない……」

などと悩んでいませんか? 

英語学習において、リーディングスキルはなかなか上達しにくいと言われる技能です。英単語の暗記のように、数日で習得できたという実感を得にくく、根気強く継続していく必要があります。

だからこそ「どうしてよいか分からない」「対策がしづらい」そんな風に思っていませんか?

実はそんなことはありません。長文読解力を伸ばすためにはいくつかのコツがあるので、本記事で詳しくご紹介していきたいと思います。

1.あなたのつまずきポイントはどこ?

文章を速く、正確に読むためには『長文読解力』が必要となりますが、これは複合的なスキルです。

まずは、自分自身にどのような能力が足りていないのかを確認して、それから対策を練っていくことが大切です。 

1-1. 語彙力

英語の基礎となる語彙力は、文章を理解するための必要最低限のスキルです。

『書かれている内容そのもの』が分からないという方は、英単語の知識が足りていない可能性があります。日々のスキマ時間を有効活用してボキャブラリーを増やしていきましょう。

その際、目的に沿った単語帳を1冊用意すると効果的です。

TOEICやTOEFLなどの資格のためであれば、その資格に特化した参考書を購入しましょう。

英語のニュースや論文をストレスなく読みたい場合は、通読しながら『意味が分からない英単語』をメモして自分だけの単語帳を作ることをオススメします。

また英語は一つひとつの単語だけではなく『イディオム』も暗記していかなければなりません。

例えば“look”「見る」という単語を覚える場合、その日本語訳だけでなく“look forward to -ing”「〜することを楽しみにする」のような慣用句もセットで覚えると良いでしょう。

長文ではこのようなイディオムが頻出するため、意識的に覚えていく英語をスラスラと読めるようになっていきます。

時間に余裕がある方は、長文に登場した英単語の意味だけを覚えるのではなく、辞書を開いてほかにも重要な意味を持っていないか確認すると、語彙力が増強されていきます。

1-2. 文法理解力

単語の意味は分かるのに「内容が入ってこない」「読み取るのに時間がかかる」と感じている方は、文法に関する知識が疎かになっている場合があります。

英語で書かれた長い文章は『文』の集まりなので、文の構成を正しく理解して意味を正確に汲み取る論理的思考力が求められるのです。

文法理解に自信のない方は、高等学校で用いる参考書を準備し、それぞれの文法項目を自身の言葉で説明できるか確認してみましょう。もし難しければ、もう一度文法事項をおさらいすると良いでしょう。

特に資格の取得を目指している方は、優先的に取り組んでみてください。

文法を網羅しておくことで、テストで根拠を踏まえて回答することができ、自ずと正解率が高くなります。もし不正解だったとしても、ミスの根拠が判明するため復習に結びつけやすくなります。

また、模擬テストや練習問題などの「解答・解説」をきちんと理解できるようになり、テストの傾向や特徴を把握することにもつながります。

1-3. 要約力

それぞれの文を理解しただけでは終わらないのが『長文読解力』です。

文法知識を用いて文を分析したあとは、文脈を捉えてその段落の伝えたいこと、また文章全体を通して主張していることを理解しなければなりません。

長文の内容理解はできるけれど、読み終えるまでに時間がかかりすぎている方は『要約力』が足りていない可能性があります。

つまり文を読み解くだけではなく、文章を読み解く必要があるのです。

まさに『木を見るのではなく森を見よ』ということです!

この要約力を身につけるためには、継続的にリーディングを行っていかなければなりません。

まずは1つの英文を読んだ際に、ストレスを感じないか確かめてみましょう。第二言語に触れることは脳に負荷を与えることと同じです。

英語を読み、意味を汲み取ることにストレスを感じている場合は、まだ英語に触れている時間が少ないと考えられます。

そのため、いきなり長文読解に挑戦するのではなく文法問題や短い英文に触れ、ただひたすら『英語を読むこと』に慣れていきましょう。

スムーズに読むことができれば、長い文章を読む際に、前後のつながりを考える余裕が生まれてきます。前段落の内容を覚えるための短期記憶力も向上してきます。

段階を踏みながら練習を積んでいきましょう!

2. 長文読解力を高めるためのコツ

上記のつまずきポイントを克服したあとは、ひたすら長文を読んでいきましょう。

経験値を上げれば上げるほど速く、そして正確に長い文章を読むことができるように成長していきます。

しかしぶっきらぼうに読むだけでは『長文読解力』が身につかないため、コツを3つ説明していきます。

2-1. 論説文のおおまかな流れを知っておく

日常生活やビジネスシーンにおいて英語を読むとき、大半はある1つのトピックに関する主張を述べた文章であることが多いと思います。

特にTOEICや英検であれば、そのような論説文が問題として課されます。そういった論説文に触れる場合、基本の流れを抑えておくと内容を推測しやすくなるのです。

展開の仕方は以下の通りです。

第1パラグラフ

主張(問題提起)

第2パラグラフ

理由①と具体例①

第3パラグラフ

理由②と具体例②

第4パラグラフ

反対意見①と対策①(もしくは理由①②の補足)

第5パラグラフ

結論

ある程度のおおまかな流れを掴んでおくことで、それぞれの段落に書かれている内容を予想することができ、本文理解が促されます。未知なる単語が登場したとしても、意味を補完することも可能です。

長い文章に慣れていない方は、論文のサマリーを読むのもオススメです。

2-2. 精読を行う

内容が分からなかったからといって、せっかく読んだ長文をそのままにしていませんか?それは大変もったいないです。

読めなかった文を理解することで『長文読解力』がだんだんと身についていきます。

精読とは細かい部分にまで目を向け、客観的に説明をしながら読むこと。

つまり文を「主語・動詞・形容詞節・副詞節」に分解し、文構造を読み取ることを目指します。

その際、主語と動詞に目を向けましょう。

基本的に、1つの英語の文には主節の主語(Subject)と動詞(Verb)が存在します。もちろん分詞構文や省略、命令文など例外があるため必ずとは言えませんが、大抵の場合はあります。

その2つに焦点を当てることで「誰が〜/何した〜」という主体と動作が理解できるため、内容を理解しやすくなります。

例えば、以下の英文の主節における主語と動詞はどの語にあたるか判断できますでしょうか。

 The restaurant where we had dinner last year is closed permanently.

主語は「 The restaurant where we had dinner last year」で動詞は「is」です。

permanently「永久的に」が分からなくても「去年、私たちが夕食をとったレストランが」は「(〜な)状態になっている」ことが分かり、意味の推測・補完しやすくなります。

長文を読む上では、まず「主語と動詞」の在処を探してみてください。実際に、テキストに書き込んでいくと効果的です。

2-2-1. 構文を覚えておく

長文読解では難しい構文が登場することが多々あります。例えば以下の文の意味を取ることができるでしょうか。

It was Alex that kissed me under the tree yesterday.

これは強調構文と言われ”it is A  that…”「…は、まさにAである」を意味します。

もし知らない場合は“it”が何を指すのか混乱するでしょうし、何か特別な意味があるのではないかと深読みしてミスリーディングを招いてしまうこともあります。

このような特別な形・意味を持つ構文を覚えておくことで、時間短縮につながりますし、内容がスッと入ってきます。そのためには、一度読んだものをそのままにせず確実に復習を行いましょう!

(和訳)「昨日、木の下で私にキスをしたのは、まさにあのアレックスでした。」

2-3. ディスコースマーカーを引く

長文では、ディスコースマーカーと呼ばれる、話の展開をわかりやすく示す単語が登場します。

例えば逆接の意味を持つ”however”を目にした場合、前文の内容に対して反対意見が展開されることを予想できると思います。

このように、話の流れを教えてくれる単語を知っておくことで難解な英単語が登場したとしても、おおまかな流れを掴むことができます。

以下によく登場するディスコースマーカーを一覧にしたので確認してみてください。

逆接

対比

however

しかし

while

一方で

but

しかし

meanwhile

一方で

nevertheless

それにもかかわらず

on the contrary

むしろ

although

〜だが

unlike

〜とは違って 

though

〜だが

not A but B

AではなくB 

言い換え

例示

in other words

言い換えれば

for example,

例えば

namely

すなわち

such as

〜のような

in fact

詳しく言えば

in particular

とりわけ

strictly

厳密に言えば

especially

とりわけ

関連記事:英語の長文の簡単な読み方!ディスコースマーカーを意識した英文読解とは?

3. おわりに

近年、大学入学共通テストのリーディングパートは語彙数が伸び続け、年々難しくなっています。

そして情報技術の発達に伴って、ニュースや論文をインターネット上で閲覧できるようになり、読むことの重要性は増しています。

しかしながら、長文読解力を身につけるのは多大な時間を要するのです。

ただし怯える必要はありません!毎日コツコツと続けていけば、いつの間にか読むストレスから解消され、内容が自然と頭に入ってくるようになるでしょう!

目標を設定してモチベーションを維持しながら取り組んでください。

みなさまの快適な英語ライフを願っています。

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