英語の名前「ピーター」「マイケル」にはどんな意味がある?英語圏の名前の由来について解説
「海外の人って「Michael(マイケル)」とか「Mary(メアリー)」など、同じ名前の人が多いな」
このような疑問を持たれている方は多いのではないでしょうか。
日本人は名前を決めるときに、好きな音・漢字を組み合わせるのが一般的です。
しかし英語圏では、多くの方が既存の単語の意味をそのまま名前に使用することが多く、名前が他の人と被ることがよくあります。
その中でも名前の由来となることが多いのが「キリスト教」です。英語圏に住む多くの方々が信仰するキリスト教(や聖書)に出てくる、使徒や宗教用語が名前の由来となっている人は多くいます。
本記事では、そんな英語圏の名前の意味について徹底解説します。「ジョン」や「マイケル」などの一般的な名前が、実は意外なある単語に由来していることがわかるので、ぜひ最後までご覧ください。
英語圏の名前は「キリスト教」由来のものが多い
冒頭でもお話したとおり、英語圏の名前はキリスト教が由来しているものが非常に多いです。いくつか具体名を挙げながら、解説します。
まずは、Michael(マイケル)です。
マイケルという名前は、バスケの神様マイケル・ジョーダンや、ポップスターのマイケル・ジャクソンなど、多くの方々に使用されている名前ですが、こちらの単語もキリスト教と深く関わっています。
「マイケル」はヘブライ語で「神のような者」を意味し、聖書に出てくる大天使ミカエルが由来です。
また、「ピーター」という名前はギリシャ語で「岩」を意味する「ペトロス」に由来します。新約聖書では、イエス・キリストの使徒の一人、ペテロ(ペトロ)がこの名前を持っているのです。
その他にも「ジョン」(神は恵み深い)や「メアリー」(苦味を含む海)など、キリスト教の聖人や聖書に由来する名前は多くあります。これらの名前は、信仰や宗教的な価値観を反映しているのです。
その他のものが由来となっている英語圏の名前はあるの?
「じゃあ、英語園の名前は全てキリスト教が由来しているの?」と思われるかもしれませんが、例外もたくさんあります。
英語圏の方であってもキリスト教を信仰している人としていない人がいますし、信仰心の度合いも千差万別です。
ここでは、その他の英語圏の名前の由来を代表的な3つのものに厳選して紹介します。
- 花・植物
- 宝石
- 古代の言語
ひとつずつ見ていきましょう。
「花・植物」が由来の名前
花や植物に由来する名前は、女性がほとんどを占めています。近代以後、女性の名前は男性の名前よりも柔軟につけられる様になり、花や植物を由来とした可憐な名前が多く登場しました。
- Rose(ローズ)
- Lily(リリー)
- Heather(ヘザー)
- Ivy(アイヴィー)
- Holly(ホリー)
- Daysy(デイジー)
- Hazel(ヘイゼル)
- Olivia(オリヴィア)
- Violet(ヴァイオレット)
それぞれの花・植物にも意味やイメージがありますよね。名前をつける際には、そのようなイメージを参考にするようです。
「宝石」が由来の名前
女性の名前の由来には、花や植物以外にも「宝石」があります。宝石は今も昔も美しさの象徴であったため、女性の名前の由来に採用されているのでしょう。
- Beryl(ベリル)|緑柱石
- Ruby(ルビィ)|紅玉
- Amber(アンバー)|琥珀
- Gemma(ジェンマ)|宝石
- Maisie(メイジー)|真珠
- Megan(メーガン)|真珠
- Opal(オパール)|蛋白石
「古代の言語」が由来の名前
男性・女性問わず、英語圏では「古代の言語」に由来する名前も多く見られます。
【男性の名前】
- Alexander(アレクサンダー)ギリシャ語で「人々を守るもの」
- William(ウィリアム)|ゲルマン語で「強い意志を持つ保護者」
- Samuel(サムエル)|ヘブライ語で「神は聞かれた」
- Henry(ヘンリー)|ヘブライ語で「家を統治する者」
- David(デイビッド)|ヘブライ語で「愛される者」
【女性の名前】
- Elizabeth(エリザベス)|ヘブライ語で「神は誓われた」
- Abigail(アビゲイル)|ヘブライ語で「父の喜び」
- Hanna(ハンナ)|ヘブライ語で「恵み深き」
- Sarah(サラ)|ヘブライ語で「王女」
- Audrey(オードリー)|ゲルマン語で「高貴な/輝かしい」
英語圏の名前の短縮形とは?
ここまで、英語圏の名前について詳しく解説しました。ここからは、英語圏の名前に関するよくある疑問についてお答えします。
まずは「名前の短縮形」についてです。
英語圏では、名前を短縮することが一般的。たとえば、「ウィリアム」は「ビル」(Bill)や「ウィル」(Will)に、「ロバート」は「ボブ」(Bob)や「ロブ」(Rob)に、「リチャード」は「リック」(Rick)や「ディック」(Dick)に短縮されます。
これらの短縮形は、親しみやすさや発声のしやすさを重視していることが背景に挙げられるでしょう。友人や家族との間で使われることが多く、親しみを表す手段としても機能しています。
日本でも家族や友人などの親しい間柄だと、名前を短縮して呼ぶ文化があるので、それと同じように考えてもらえれば大丈夫です。
【名前の短縮形の例】
名前 |
短縮形 |
Elizabeth(エリザベス) |
Liz(リズ)、Beth(ベス) |
Catherine(キャサリン) |
Cathy(キャシー)、Kate(ケイト) |
William(ウィリアム) |
Will(ウィル)、Bill(ビル) |
Victoria(ヴィクトリア) |
Vicky(ヴィッキー)、Tori(トリ) |
Michael(マイケル) |
Mike(マイク)、Mickey(ミッキー) |
このように、英語圏の名前の短縮形はかなり複雑です。さらに、人によっては「本名でBillの人もいれば、本名はWilliamの人もいる」といった具合にバラバラ。
海外留学や国際交流の一つの関門として、名前をしっかり暗記することをがんばってください。
英語圏の名前にキラキラネームはあるの?
日本では近年、キラキラネームというものが普及しています。漢字からは想像できない読み方をして、子供の名前に個性を持たせる型が増えていますよね。
実は、英語圏でもキラキラネームは存在します。以前まではキリスト教やその他の単語を由来として型にはまった名前が多く存在しましたが、近年は自由な名付け方が英語圏でも流行っているのです。
【キラキラネームの一例】
- Apple(アップル)
- Nevaeh(ネヴァエ)
- Bear(ベア) など
「Nevaeh」は天国を意味する”Heaven”を逆さに綴ったものです。まさに、キラキラネームですね。
まとめ
今回は、英語圏の名前の由来について徹底解説しました。英語圏の名前は、キリスト教や歴史、文化に深く根ざしています。聖書に由来する名前が多く存在し、信仰や価値観の写し鏡の機能が名前にあると言えるでしょう。
その他にも、花や植物、宝石、古代の言語に由来する名前も多く、自然や価値、美しさを象徴しています。
しかし、近年はより自由な名付け方が普及し、英語圏でもキラキラネームは増えています。よりグローバル&多様化する世界に遅れを取らないためにも、英語学習とともに海外のトレンド・文化の勉強もあわせて行いましょう。