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更新日:2024年11月26日 英語コラム

『動名詞』を徹底解説!基本から応用まで例文とともにご紹介!

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英文法の基礎として挙げられる『動名詞』。動詞に”ing”をつけるだけで名詞化できる使いやすい表現ですが、実は注意点がいくつかあります。

特に大学受験の2次試験やTOEICテストなどでは、その注意点が狙われることが多いです。

そのため本記事では、動名詞の基本から発展まで丁寧に説明していきます。細かな部分を網羅しておくことで英文法全体の理解にもつながるので、ぜひ目を通してみてください。

1.品詞を抑えよう

動名詞を理解するにあたって、まず英文法における品詞を知っておかなければなりません。

基本の5種類である名詞、動詞、形容詞、副詞、前置詞と、それぞれの違いを理解しておきましょう。

名詞

人や物、事柄、概念などを表す語 

(例) I, apple, wave, diversity

動詞

人や物の動作や状態を表す語

(例)visit, become

形容詞

名詞を詳しくする語

(例) a big cake, many tourists【下線部】

副詞

名詞以外(動詞や形容詞、文全体)を詳しくする語

(例)strongly, slowly

前置詞

名詞の前に置き、副詞句もしくは形容詞句になるもの

(例)in the morning, the mother of invention【下線部】

 

2.動名詞とは【基本】

その名の通り動詞を名詞化することです。今まで動詞として使っていたものを名詞として使うことができるため、表現の幅がグンと広がります。

ではどのようにして「動詞→名詞」に変化させるのかというと『動詞に “ing”をつける(進行形の形)』にします。

すでに時制を習っていて現在進行形や過去進行形を使いこなすことができる方にとってはすんなりと頭のなかに入ってくるはずです。

和訳の際には、動詞の意味に「こと」を付け加えることでスムーズに訳すことができるでしょう!

加えて動名詞は、英文のなかで名詞を置くことができる位置すべてに用いることができます。

例えば下記のように主語として使ったり、補語として使ったり、目的語として使ったりすることが可能です。

主語

Playing the drums is fun.

「ドラムをすることは楽しい」

 

補語

My favorite pastime is watching movies.

「私の大好きな気晴らしは、映画を観ることです」

 

目的語

I like listening to music.

「私は音楽を聴くことが好きです」

 

3.注意すべき語形変化

3-1.ルール① 動詞が“e”で終わる場合は“e”を消す

まずは基本として動詞の語尾が『発音を必要としない“e”』で終わるものは下の表のように“e”を削除してから“ing”を付与しなければなりません。

動詞 【※いずれも”e”を発音しない】

動名詞

make

making

come

coming

hope

hoping

また厳密には発音しない“e”のみに限定されるため、語尾をしっかり発音する“see”は”seeing”になります。例外として覚えておきましょう。

3-2.ルール② 特定のパターンの綴りを持つ動詞は語尾を重ねる

動詞のなかには以下のように、動詞の最後の文字を重ねて“ing”をつける場合があります。

動詞

動名詞

go

going

run

running

なぜ”go”の語尾を重ねず、“run”の動詞の最後の文字を重ねる必要があるのでしょうか。

それは英単語が下記のルールに当てはまる場合は、語尾を続けなければならないからです。

語形変化はついついミスを生んでしまいやすいため、早い段階から覚えておきましょう。

◎音節が1つの英単語で語尾が<短母音+子音>の場合 ※母音=a,i,u,e,o

 (例)run, get, swim, cut → running, getting, swimming, cutting  

◎音節が2つ以上の英単語で語尾が<アクセントになっている短母音+子音>の場合

 (例)begin《be-gin》, admit《ad-mit》, prefer《pre-fer》 → beginning, admitting, preferring

上のルールがあるため、動詞の最後から2文字目が母音で終わっている英単語は、最後の文字を重ねるべきかどうか吟味をする必要があります。

ルールを理解することも大切ですが、例に示した英単語がポピュラーなものなので、優先して覚えてください。

3-3. ※紛らわしい動詞に注意

なかには一部、ついつい子音を重ねてしまいそうになる英単語があります。ピックアップしたのでぜひ覚えておいてください。

動詞

動名詞

補足

listen《lis-ten》

listening

アクセントが《lis》にあるため語尾を重ねない

open《o-pen》

opening

アクセントが《o》にあるため語尾を重ねない

sleep《sleep》

sleeping

“ee”が伸ばす音で短母音ではないため語尾を重ねない

enjoy

enjoying

例外として語尾が“h, w, x,  z”の単語は子音を重ねない

 

4.動名詞と前置詞の関係性

続いて抑えて欲しいポイントは、前置詞と動名詞は相性が良いということ。英文法のルールでは、基本的に『前置詞の後ろには名詞』が登場します。

学校教育で『前置詞+名詞』と習ったことがある方も多いでしょう。

例えば以下の問題Aの正解はなんだと思いますか?

(A)He is interested in (     ア     ) Chat GPT.「彼はチャットGPTに興味がある」

   ①use  ②to use  ③using  ④used

正解は③です。なぜならば“in”という前置詞の後ろには名詞が登場するからです。このように動名詞は前置詞とセットで登場することが多く、文法問題でも狙われることがあります。

He is proud of being a Youtuber.

「彼はユーチューバーであることを誇りに思っている」

My son is good at using the Internet.

「私の息子はインターネットの扱いが上手だ」

We are looking forward to going to the concert.

「私たちはコンサートに行くのを楽しみにしています」

 

5.意味上の主語とは

動名詞を習得するにあたって避けられない『意味上の主語』。動名詞の前に所有格(my)か目的格(me)を置くことで動作の主体が変わることを意味します。

意味上の主語なし

I love driving along the coast

「私は海岸沿いをドライブするのが好きです」

意味上の主語あり

I love his driving along the coast.

「私は彼が海岸沿いをドライブしている姿が好きです」

例えば「運転が好き」を英語にすると上記の「I love driving.」になります。しかしコミュニケーションのなかで「私は(誰かが)運転しているのが好き」と言いたいときもあるはずです。

この場合、ドライブをしているのは私ではなく「彼」です。このように主語と動作の主が異なる場合に『意味上の主語』が登場します。

簡単に言えば『意味上の主語=主語じゃないけれど動作の主体』です。「好きじゃないけれど好きな人」。そんなイメージを持っていただけたらいいかもしれません。

意味上の主語を使いこなすにあたって3つのポイントがあるのでぜひ覚えておきましょう。

Point①

意味上の主語とは、文の主語ではないけれど、動作の主体になっている人やモノ

Point②

意味上の主語は動名詞の直前に置く

Point③

代名詞の所有格か目的格、もしくは固有名詞をそのまま置く

5-1.練習問題にチャレンジ

​​正解

  1. me singing
  2. Alex being
  3. her going

6.これは動名詞? それとも不定詞?【発展】

これまで、動詞に“ing”をつけることで名詞にすることができると言いましたが、それ以外にも動詞を名詞にする方法があります。

それが『不定詞』です。

不定詞は簡単に言えば『to+動詞』の形を作ることで、名詞・形容詞・副詞のいずれにも品詞を変えることを指します(厳密には原形不定詞もあります)。

そのため動名詞(動詞+ing)も不定詞(to+動詞の原形)も同じ名詞としての役割を担うことができるのです。

そうであれば、どこが違うの?と疑問を唱えたくなると思います。その違いについてご説明させてください。

6-1.動詞の目的語にするときは注意!

動名詞も不定詞も名詞にすることができるため、以下のように『目的語』として使用することが可能です。

動名詞

I have practiced playing the drums for three years.

「私は3年間、ドラムの練習を続けています」

不定詞

I decided to run for my health.

「私は健康のために走ることに決めました」

それぞれ“practice”と“decide”の目的語として動名詞(playing)と不定詞(to run)を使用していますが、例えば“practice to play”や“decide running”と表現することはできません。

つまり動詞によって目的語に動名詞をとるのか、不定詞をとるのか決まっているのです。

6-2.動名詞をとる動詞(ネガティヴ)

実は動名詞には『過去の経験・出来事』といったニュアンスが含まれています。

それを聞いて「過去はポジティブか?ネガティヴか?と尋ねられたら、多くの人は「過去=ネガティヴ」と答えるのではないでしょうか。

そのため、ネガティヴな動詞のあとに目的語を置く場合、動名詞をとることが多いのです。

以前、高校英語ではそのような動詞の頭文字をとって“megafepsdec(メガフェプスデック)“と語呂合わせで覚えていたのでそちらも合わせてご紹介しておきます。

もちろん“enjoy”はどうしてもネガティヴじゃないでしょ!と思うかもしれませんが、例外として覚えておいてください。

The doctor advised me not to drink alcohol anymore, so I stopped buying them.

「医者にこれ以上お酒を飲まないように助言されたので、お酒を買うのをやめた」

Would you mind opening the door?

「ドアを開けてもよろしいですか」

Alex enjoys dancing every night.

「アレックスは毎晩踊ることを楽しんでいる」

6-3.不定詞をとる動詞(ポジティヴ)

対して不定詞は『未来への出来事・経験』といったニュアンスが含まれています。

”go”の目的地を言いたい場合に“go to 場所”とするのも「これから〜に向かっていく」という未来的な意味合いがあります。

もちろん未来は可能性に満ち溢れているのでポジティヴだと捉えることができるでしょう!そのため以下の表の動詞の後には『不定詞』が続きます。

I want to visit America.

「私はアメリカに行きたいです」

She managed to pass the entrance test.

「彼女は入学試験になんとか合格できた」

Bruce agreed to quit the job.

「ブルースは仕事を辞めることに同意した」

6-4.動名詞と不定詞どちらもとる動詞

最後に、動詞によっては目的語に動名詞と不定詞も置くことができるものがあります。ただしそれぞれ意味合いが異なってくるので以下のポイントを参考に覚えておいてください。

動名詞をとる場合

過去を振り返り「すでにし終えたこと」に対する言及

不定詞をとる場合

未来を見据えて「これからすること」に対する言及

I remember seeing my mother last month.

「私は先月、母に会ったことを覚えている」

Please remember to see my mother tomorrow.

「明日、私の母に会うことを覚えていてください」

 

おわりに

動名詞を正しく使いこなして表現の幅を広げていきましょう!動詞を覚えれば覚えるほど名詞も知ったことになるため、動名詞を理解しておけば語彙力の増強にもつながります。

ちなみに、動詞の“lie”と “die”は例外で、動名詞にすると”lying”と”dying”と活用変化します。こちらもぜひ覚えておいてください。それでは、充実した英語ライフを!

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