ピーマンは和製英語で通じない!「ピーマン」を英語ではどう言うの?
「ピーマン」という言葉は、その響きやカタカナ表記から、英語由来の言葉だと思っている人も多いのではないでしょうか?
しかしピーマンは、ホットケーキやアメリカンドッグなどと同じ和製英語であり、実は英語圏で「ピーマン」と言っても通じません。
この記事では「ピーマン」の英語表現について紹介します。
また、ピーマンに似た「パプリカ」や「ししとう」の英語表現についても説明します。
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ピーマンは英語でなんと言う?5つの表現を覚えよう!
ピーマンは、フランス語の「piment」(ピマン)が語源の和製英語です。
フランス語由来の言葉のため英語では通じません。
英語でピーマンを表すにはいくつかの表現があり、国や地域によって表現にも違いがあります。
主に5つに分けられるピーマンの表現について紹介していきます。
bell pepper
パプリカやピーマンなどは、見た目がふくらんだ鈴(bell)の形をしていることから、英語で「bell pepper」と呼ばれます。
これはパプリカ、ピーマン両方の意味を指す英語表現です。
日本で一般的に売られている”緑色の”ピーマンを意味する時には「green bell pepper」と表現できるでしょう。
ちなみに、海外では日本のピーマンではなく、代わりにパプリカが一般的に食べられており、パプリカを指す言葉として「bell pepper」が日常的に用いられています。
「red bell pepper」(赤パプリカ)、「yellow bell pepper」(黄パプリカ)など、色を付け加えて使用することが一般的です。
・Green bell peppers contain many nutrients.
(ピーマンには栄養素がたくさん含まれています。)
・Red and yellow bell peppers add color to the dish.
(赤や黄のパプリカが料理に彩りを添えてくれます。)
green pepper
主にイギリスなどヨーロッパにおける英語圏では、日本で言うピーマンとほぼ同じ野菜のことを「green pepper」と表現します。
直訳すると「緑色の唐辛子」となりますが、日本語で思い浮かべる唐辛子だけを表すような限定的な意味ではなく、「ナス科トウガラシ属の野菜」といった広範囲な意味で使用されています。
また、先述したパプリカやピーマンを意味する「bell pepper」は、略して「pepper」のように使われることも多いです。
「pepper」というとスパイスの「胡椒」を思い浮かべる人も多いでしょう。
「pepper」には「black pepper(黒胡椒)」のように、「胡椒」の意味もありますが、ピーマンを表す時にも使われます。
「胡椒」なのか「ピーマン」なのかは、文脈によって判断しましょう。
ちなみに、「胡椒」の意味で使用する際は不可算名詞となり、複数形の「s」が付きません。
一方、野菜のピーマンやパプリカは可算名詞のため、「a pepper」のように冠詞の「a」が付いたり、複数形「s」が付いたりします。
・I can’t stop sneezing because I put too much pepper on it.
(胡椒をかけすぎて、くしゃみが止まらない。)
・I bought some peppers at the supermarket.
(スーパーでピーマンをいくつか買った。)
sweet pepper / capsicum
「ピーマン」の英語表現の3つめは、「sweet pepper」です。
甘唐辛子の意味を持ち、甘みのある唐辛子、辛くない唐辛子のことを表す時に用います。
パプリカも「sweet pepper」で表現できます。
また、似ている表現の一つが「capsicum」です。
「capsicum」は唐辛子を意味する言葉で、ピーマンや似た形のトウガラシ属を総称して「capsicum」と表現します。
日本でも地域によって方言があったり、同じ物でも別の言い方が浸透したりしているように、英語を話す国でも地域によってピーマンやパプリカの表現が異なります。
オーストラリアやニュージーランド、インドなどでは「capsicum」はピーマンやパプリカのことです。
緑色のピーマンは「green capsicum」と呼ばれます。
アメリカなどでは学術的な植物名であることから、食材であるピーマンやパプリカを指して「capsicum」が使われることはほとんどありません。
・I don’t like bitter things, but I can eat sweet peppers.
(苦いものは苦手ですが、甘唐辛子は食べられます。)
paprika
「paprika」は、そのままパプリカを表現しますが、一般的に「paprika」だけの場合、粉末の香辛料である「パプリカパウダー」の意味になります。
そのため、野菜のパプリカを表現する際は先に紹介した「bell pepper」を使って表現することが多いです。
・This sauce is made by adding paprika.
(これはパプリカ[パウダー]を加えて作るソースです。)
ピーマンに似ている野菜はどう表現する?
ピーマンに似ている「赤唐辛子」や「青唐辛子」、「ししとう」などを英語で表現したい場合もあるでしょう。
特に和食では「ししとう」や「万願寺唐辛子」「伏見唐辛子」など唐辛子の種類も様々です。
こうした食材はどのように表現するのでしょうか。
まず英語では、「唐辛子」などの細長く辛い野菜は「chili pepper」と表現することが一般的です。
「chili」は辛みを表現する言葉です。
日本語でも唐辛子風味の辛いソースを「チリソース」と呼んだりしますね。
「赤唐辛子」や「青唐辛子」を表現する際は、色を加えて「red chili pepper」、「green chili pepper」と表現します。
ししとうは唐辛子より辛くなく、甘みのある食材のため、「sweet pepper」という表現が適しているでしょう。
色も緑のため、ピーマン同様「green pepper」と表現することも可能です。
また、和食の解説などで、日本の「ししとう」を特に強調して紹介する場合には、「Shishito pepper」と表現することもあります。
万願寺唐辛子も同様に「Manganji red pepper」、伏見唐辛子は「Fushimi red pepper」と表現します。
日本ではピーマンやししとうは区別して呼びますが、海外では特に区別せず、色や味などから「green pepper」「sweet pepper」など使い分けて言い表すことが多いです。
・Add a small amount of red chili for a hidden flavor.
(隠し味に少量の赤唐辛子を加えます。)
・I think green chilies are hotter than red chilies.
(青唐辛子の方が赤唐辛子よりも辛いと思います。)
・This shishito pepper is soft, sweet, and delicious.
(このししとうはやわらかく、甘みがあっておいしいです。)
「ピーマンが苦い」などよく使う会話例を紹介!
ここからは、ピーマンを使った会話例を紹介します。
A: I don’t like the bitter taste of green peppers.
(ピーマンの苦い味が苦手だ。)
B: I’ve heard that the bitterness of green peppers can be diluted by soaking them in water.
(水にさらすと苦味が薄れるって言うよ。)
A: My child is so picky, he doesn’t want to eat green peppers.
(うちの子供は偏食で、ピーマンは食べたがらないのよね。)
B: Most kids don’t like green peppers.
(大抵の子供はピーマンが嫌いだからね。)
A: What is the difference between bell peppers and green peppers?
(パプリカとピーマンって何が違うの?)
B: Bell peppers are sweeter than green peppers.
(パプリカはピーマンに比べて甘いよ。)
A: What do you want for dinner today?
(今日の夕飯何が食べたい?)
B: I want to eat stuffed peppers.
(ピーマンの肉詰めが良いな。)
ちなみに、日本のピーマンの肉詰めはピーマンを縦に切って肉を詰めるのが一般的ですが、「stuffed peppers」はピーマンの上をくり抜いて、ハンバーグのタネを詰めて焼いた料理を指すことが多いです。
まとめ:表したい野菜に応じてそれぞれの表現を上手に使い分けよう!
この記事では、ピーマンの英語表現について、パプリカや唐辛子などとの違いも含めて紹介してきました。
日本語ではピーマンとパプリカ、ししとうや唐辛子などは区別して表しますが、英語ではそこまで区別されないというのが面白いですよね。
ピーマンの表現は同じ英語圏であっても地域によって異なるため、この記事で紹介した複数の表現を頭に入れておき、幅広く対応できるようにしておきましょう。
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