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更新日:2024年7月17日

飽きない効果的な英単語帳の使い方!現役英語科教員の実践録

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英語を学習するにあたって避けられないのが英単語の習得です。語彙数は英語力に直結してくるので、計画的に覚えていかないといけません。

しかし、英単語帳をどのように使っていいのか分からず、やる気が起きないということも……。

特に暗記は地味な作業なので飽きてしまいますよね。当記事では、英語学習者にとって悩ましい、英単語帳の使い方をお伝えしていきます。

それでは、項目順に単語帳の使い方を記していきます。

1. まずは目標を決めて、自分に合った英単語帳を手に入れよう!

英単語帳には以下のように、さまざまなツールがあります。

  • 英単語カード(フラッシュカード)
  • 英単語ノート
  • 参考書
  • 英単語暗記アプリ

文房具店や書店に行くと、フラッシュカードや参考書には選びきれないくらいの種類があると思います。

理由は後述しますが、迷った人はとりあえず「参考書」か「英単語暗記アプリ」を選びましょう。効果的な学習のためには、自分の目的に沿った英単語帳を使わなければなりません。

世の中に英単語は約170,000語あり、英語学習の目的によって覚えなければならない単語が変わってきます。

日常会話で使われる英単語や、ビジネスで使われる英単語、大学受験や資格のための英単語など、幅広い分野から自身の目的に合致したものを選んでください。

続いて、「参考書」と「英単語暗記アプリ」がおすすめな理由をお伝えします。

1-1. 参考書がオススメな理由

一冊で完結できる

ほとんどの参考書は目的別に作られています。最近は実用英語検定技能やTOEIC、大学受験用の参考書が多いですが、ビジネス英語や日常会話で使われる英語に特化したものもあります。

そのすべては、専門家が分析して英単語を緻密にまとめてくれているので、効率的に学習を始めることができます。

音読ができる

2020年以降の参考書には、ページにQRコードが記載されていたり、専用のアプリと連携できるように設計されていたりするものがあります。

従来の参考書は発音記号のみの記載でしたが、デジタルとの連携に伴い、ネイティブによる発音をストレスフリーで聞くことができます。

英単語は「綴り、音、意味」を結びつけることが大切なので、音読機能が付いている参考書を選ぶことがおすすめです。

  1-2. 英単語暗記アプリがオススメな理由

 手荷物にならない

フラッシュカードや参考書は荷物になるため、持ち運びが億劫になることもあります。

英語学習にはストレスフリーな環境を作ってあげることが大切なので、手荷物をストレスだと感じてしまう人は、英単語暗記アプリを購入してみてください。

すぐに始められる

アプリケーションはボタンひとつで始められるので、英語学習の取り掛かりの障壁を取り除くことができます。どうしてもやる気が起きない……という人も、指先一つで開始できるので、重宝すること間違いないです。

まとめテストができる

最新のアプリケーションには、「模擬テスト機能」が付いているものがほとんどです。覚えた英単語が、本当に覚えられているのか不安……という人も少なくないはずです。

その点、アプリにはまとめテストが搭載されているので語彙力の確認ができます。

なかには勉強時間を記録してくれる機能や、学習データを分析して苦手な英単語をピックアップしてくれる機能など、さまざまな便利機能が付いているアプリもあるため、自分に合ったものが見つかるかもしれません。

最近はアプリを導入している学校も多く、生徒同士で学習時間を競い合わせているところもあるようです。

英単語暗記アプリの注意点

スマホアプリの弱点は、なんといっても気が散ってしまうこと。スマホのなかにはSNSや連絡ツールも入っているので、通知などで気が散ってしまう人にはオススメしません。

5分から15分のまとまった時間を、集中して英語学習に充てられる人は積極的に活用すると良いですが、もし不安な人は参考書が向いていると思います。

2. 英単語帳の使い方の手順

では実際に、どのような手順で英単語帳を使えば良いのか解説をしていきます。

① 期日を決めて、覚えたい単語数を決めよう(スケジューリング)

英単語習得は小さな目標達成の積み重ねです。一度に全てを覚えようとするのではなく、単語数やページを絞って覚えていきましょう。

例えば一週間で20ページ(大体150語)の単語を覚えると決めたら、一週間の間はその範囲を何度も見返して暗記チャレンジをしていきます。目標達成日を逆算してスケジュールを組むと良いでしょう。

② 覚えていない単語のみに印をつける(フィルタリング)

パッと英単語を見た時に日本語の意味がすぐに浮かんだものは、すでに覚えていると言い切って良いです。つまり、覚えている単語を何度も見返してしまうと時間のロスにつながります。

市販の英単語帳には、すでに知っている単語が登場することはよくあります。なので、暗記作業に入る前に、「読みと意味がパッと浮かばない単語」に印をつけていきましょう。

暗記作業はそれらの単語だけで構いません。暗記をしていきながら、特に覚えられない単語には違う色のペンで更にマークを付けるのもおすすめです。

③ 隙間時間を有効に活用する(スペアタイム)

英単語は、短時間で一度に覚えようとしても、なかなか長期的には覚えられません。昨日覚えたはずのものが、今日になったら忘れている……ということはよくあると思います。

それもそのはずで、情報は「思い出そうとする作業」を繰り返すことで脳に記憶として定着していきます。英単語も同じで、何度も思い出そうとする機会を作らなければなりません。

そのためには日常の隙間時間が有効的です。公共交通機関の待ち時間や、昼休みや就寝前の時間など、日常にあふれている隙間時間を見つけましょう。

隙間時間は3分から15分の短時間で構いません。たったこれだけの時間なら、集中して学習ができますし、何より飽きません。英単語学習はどうしても単調な作業が多いので、飽きづらいことは十分なメリットかと思います。

隙間時間で英単語を見返していくだけで、自ずと英単語が覚えられるはずです。最初はストレスに感じるかもしれませんが、人間の適応力はすごいもので、いつの間にか慣れていきます。 

3. 覚えるときの注意点

① 発音(読み方)と意味を確認

参考書には必ず発音記号と日本語訳が載っています。英語を話すことが目的の人はもちろんですが、資格や受験のための学習の人も発音を確認しましょう。参考書によってはアプリと連携して発音を聞くことができます。

読み方がなかなか覚えられない単語には、カタカナでルビを振っておきましょう。

例えば“apple”を「アップル」と読めない場合、“a-p-p-l-e”というアルファベットの並びだけしか読み取れず、英語の「アップル」という音と、日本語の「リンゴ」という音同士がつながりません。

その場合、記憶に定着しにくいので、英語も漢字と同様に「読み方・意味」をセットで覚えましょう。

発音に関して、アルファベットの綴りと読みの規則性について知りたい人は「フォニックス」という学習法を調べてみてください。読みのルールについて理解できると、初登場の英単語も読めるようになります。

② 声に出して覚える

発音が確認できたら、実際に声に出してみましょう。その際、意味を確認することも忘れずに。情報は五感を使うと覚えやすく、視覚だけでなく聴覚を使うことで能率的に覚えられます。

声を出せない人は、頭のなかで読むだけでも構いません。

③ どうしても覚えられない単語は例文を活用する

何度も英単語を振り返るなかで、どうしても覚えられない単語と出会うことはよくあります。そのようなときには、例文を参照してみてください。エピソード記憶といい、何かの情報を物語と結びつけることで単語が覚えられやすくなります。

④ 復習を行う

目標が達成したら、また次の目標を立てます。しかし、以前覚えたものを一切振り返らないでいると、だんだんと英単語は抜け落ちていくので、適度に振り返ることが重要です。

その際、「覚えていたのに忘れてしまっていた単語」をノートやフラッシュカードに記していくことがオススメです。自分だけの苦手な単語帳ができあがります。

英単語帳を使って学習するときは、以上のような手順をおすすめします。

 4. まとめ

英語学習にとって英単語の習得は避けては通れない道です。最初に目的を設定して、自身に合ったツールを選びましょう。つらい環境で勉強をすると負担になってしまうので、日常生活の隙間時間を使って少しずつ覚えていくことが大切です。焦ってしまうと集中力低下の原因になってしまいます。

一度に全て覚えようとせず、長期的な視点でコツコツと取り組んでいくと、自ずと語彙力が増えていきます。英単語学習はなかなか達成感を得られない分野ですが、みなさんの目標達成を応援しています。

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