英文レポートの書き方 スラスラ書くためのコツ《2選》
皆さんは、英作文は得意ですか?
英文和訳や日本語での作文なら得意な人、英会話なら言いたいことが言えるのに作文になるとうまくいかない人など様々かと思います。
実際、日本語話者である私たちにとって、英語で文章を書くということは少しハードルの高いことに感じられますよね。ましてや英語でレポートを作成するとなれば、苦手意識を持つ人は多いのではないかと思います。
しかし、大事なポイントさえ押さえていれば、英文レポートは意外とスムーズに作成できてしまうのです。
今回は、英文レポート作成のコツを2つの項目に分けて紹介します。この記事で紹介するポイントを押さえれば、きっと無理なく英文レポートが書けるはずです。
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型にあてはめて構成する
1.結論から述べる
1つ目にご紹介するポイントは、「英文レポートは型にあてはめて構成する」ということです。
英文レポート作成において最も重要なのは、レポート全体の結論(=一番言いたいこと)を、レポートの最初に述べてしまうことです。
例えば、「日本人はもっと英語を一生懸命勉強するべきだ」ということを主張する英文レポートを作成するとします。
理由は、「ビジネスにおいて海外の人と交渉する必要があるから」「海外旅行に行ったときに英語が使えると便利だから」「世界のニュースを早く、正確に知ることができるから」の3点とします。
この場合、日本語で考えて、つい以下のような組み立て方をする人が多いです。
1.ビジネスにおいて海外の人と交渉する必要がある
2.海外旅行に行ったときに英語が使えると便利だ
3.世界のニュースを早く、正確に知ることができる
4.したがって、日本人はもっと英語を一生懸命勉強するべきだ
しかしながら、英語では結論を一番最初に述べるルールがあるため、上記のような構成の英文レポートを書いてしまうと、「何を主張したいのかわからない」と思われてしまいます。
ではどのように文章を組み立てればいいのでしょうか。結論を最初に述べるべき英文レポートにおいては、以下のような構成が正解です。
1.日本人はもっと英語を一生懸命勉強するべきだ
2.1つ目の理由:ビジネスにおいて海外の人と交渉する必要があるから
3.2つ目の理由:海外旅行に行ったときに英語が使えると便利だから
4.3つ目の理由:世界のニュースを早く、正確に知ることができるから
5. 以上の理由から、日本人はもっと英語を一生懸命勉強するべきだ
いかがでしょうか。
まず結論をはっきりと述べ、そのあとに理由を一つずつ挙げ、最後に再度結論を述べて締めくくるという構成になっていますね。
2.抽象から具体へ
上記に加え、英語では「まず抽象的な事柄を述べてから、具体的な事柄を述べる」というルールがあります。
例えば、「日本人はもっと英語を一生懸命勉強するべきだ」ということを主張する英文レポートにおいては、3つの理由それぞれについて読者に納得してもらうため、理由の根拠を説明したり例を示したりする必要がありますよね。
これは、日本語の小論文などでも同じだと思います。しかし、ここでもただ根拠や例を述べれば伝わるというものではありません
例えば、2つ目の理由である「海外旅行に行ったときに英語が使えると便利だから」について見てみましょう。
この理由を、「私の友人は、昨年1人でドイツを旅行して道に迷った際、英語が話せたおかげで現地の人と会話ができ、無事ホテルにたどり着くことができた」という例で裏付けたいとします。
この際、「海外旅行に行ったときに英語が使えると便利だから」はより抽象的な事柄、「私の友人は~無事ホテルにたどり着くことができた」はより具体的な事柄と言えます。
したがって、「まず抽象的な事柄を述べてから、具体的な事柄を述べる」というルールに沿って組み立てると以下の順序で述べる必要があります。
1.2つ目の理由:海外旅行に行ったときに英語が使えると便利だから
2. 例:私の友人は、昨年1人でドイツを旅行して道に迷った際、英語が話せたおかげで現地の人と会話ができ、無事ホテルにたどり着くことができた
もしもこれが以下の順番になっていたらどうでしょうか。
1.私の友人は、昨年1人でドイツを旅行して道に迷った際、英語が話せたおかげで現地の人と会話ができ、無事ホテルにたどり着くことができた
2. 2つ目の理由:海外旅行に行ったときに英語が使えると便利だから
結局何が言いたいのかよくわからず、「日本人はもっと英語を一生懸命勉強するべきだ」という結論を支えるための理由としては心許ないものになってしまいます。
これまでに紹介したことをまとめると、英文レポート作成の際は、以下のように文章を組み立てることが大切です。
1.結論
2.理由①
→ 理由①の根拠、例
3.理由②
→ 理由②の根拠、例
4.理由③
→ 理由③の根拠、例
5.結論
「結論から述べる」「抽象から具体へ」というポイントを忘れず、上記のような型に当てはめて構成するようにして下さいね。
パラフレーズする
1.パラフレーズとは
2つ目のポイントは、パラフレーズを適切に活用することです。ここで、「パラフレーズって何?」と思われた方がいらっしゃるかと思います。
パラフレーズとは、ある言葉や表現を、表す内容はほぼ変わらないように他の語句で言い換えることです。
例えば、タマという名前の、あなたが友達のように思っている白猫がいたとします。
このタマについて英語で述べたいとき、どのように表すでしょうか。 “Tama”とローマ字表記に直すことは、誰にでもできますよね
しかし、この“Tama”は、以下のように言い換える、つまりパラフレーズすることができます。
・the cat(その猫)
・the white cat(その白い猫)
・my friend(私の友達) など
これらの表現には“Tama”という名前は入っていませんが、一度“Tama”という表現が出てきた後であれば、読者にはそれがタマのことを指しているのだとわかりますね。
上記は単語を言い換えただけですが、以下のように、文書全体を言い換えることもできます。例えば、「タマのことを、あらゆるものの中で一番(≒とても)大切に思っている」ということを伝えたい場合、以下のように表すことができます。
・I love Tama more than anything in the world.(私は世界中の何よりもタマのことが好きです。)
・There is nothing else I love more than Tama.(私がタマよりも愛しているものはありません。)
・Tama is the most precious thing for me.(タマは私にとって、最も大切なものです。)
・What I love the most is Tama.(私が最も愛しているものはタマです。)
さらに、先ほど見たような単語レベルのパラフレーズも組み合わせて、
・I love the white cat more than anything in the world.(私は世界中の何よりもその白い猫(=タマ)のことが好きです。)
のように表現することもできます。
2.パラフレーズが大切な理由
英文レポート作成においてパラフレーズが大切な理由は、主に2つあります。
1つ目は、英語では同じ単語や表現を繰り返すのはよくないとされていることです。具体的には、同じ言葉を繰り返し用いると「教養がなく、1つしか表現を知らない」という印象、言い換えれば稚拙な印象になってしまいます。
2つ目は、どうしても思い出せない単語などがあっても、その単語を避ける形で言いたいことを伝える文章が作成できることです。
辞書を使える環境で英文レポートを記述する場合は、わからない単語や表現があっても調べれば解決しますよね。
しかし試験などで辞書が使えないときは、思い出せない単語、あるいは綴りがあいまいな単語があると行き詰ってしまいます。そんな時にも、該当の単語を使わずに済む表現でパラフレーズを行うことができれば、問題なくレポートが作成できるというわけです。
3.パラフレーズのコツ
パラフレーズを行う際のコツは、言い換えのパターンのストックを持っておくことです。代表的なものには、以下のようなものがあります。
【比較級と最上級を入れ替える】
・I love Tama more than anything in the world.(私は世界中の何よりもタマのことが好きです。)
・I love Tama the most in the world.(私はタマのことが世界中で最も好きです。)
【関係代名詞を用いる】
・I love Tama the most.(私はタマが一番好きです。)
・What I love the most is Tama.(私が最も愛しているものはタマです。)
上記のようなパターンをいくつか覚え、使えるようにしておきましょう。いざという時スムーズに、なおかつバラエティ豊かなパラフレーズを行うことができるはずです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
英文レポートを難しいものだと思っていた人も、コツさえ押さえれば意外と簡単に作成できるとお気づきいただけたのではないでしょうか。
今回ご紹介した2つのポイントを習得すれば、英語のネイティブ話者にも伝わりやすい内容のレポートが書けるはずです。ぜひ練習して、自分のものにしてみてください。
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