英語の長文が読めない理由と、読めるようになる勉強法
英語の勉強をしていると、読めない長文に出会うことはよくあることです。
「この文章、難しくて読めないな」と感じても、読めるようにする勉強法が分からない人も多いのではないでしょうか。
本記事では、英語の長文が読めない理由と、読めるようにする勉強法を詳しくご紹介します。
英語の長文に苦手意識を持っている方は、ぜひ最後まで読んで苦手を克服してください!
英語の長文が読めない理由は?
まずは、英語の長文が読めない理由をいくつかご紹介します。
効果的に勉強するために、このパートで英語の長文が読めない理由を明らかにしましょう。
知らない単語が多い
英語の長文が読めない理由としてまず挙げられることは、語彙力不足です。
これは英語に限らずすべての言語学習に共通することですが、正確に言語を理解するためには高い語彙力が不可欠です。
実際に、知らない単語があるとどれだけ文章が読めなくなるか確かめてみましょう。
以下のような文章があったとします。
English is the most difficult language among all languages I have ever studied.
文章中に使われているすべての単語の意味が分かれば、この文章が「英語は、私がこれまで勉強してきた言語の中で一番難しい言語です」という意味であることが分かります。
それでは、「difficult」の意味が分からない場合はどうなるでしょう。
文章の意味は「英語は、私がこれまで勉強してきた言語の中で一番〇〇言語です」となり、「難しい」の他にも「面白い」や「簡単な」などでも意味の通じる文章になってしまいますね。
効率的な英単語の勉強法は本記事の「単語の勉強法」で解説しているので、参考にして語彙力を向上させていきましょう。
文法が理解できない
使われている文法が理解できないことも、英語の長文が読めない理由の一つです。
短い文章であれば単語の意味から文章の構成を推測できる場合もありますが、複数の文法事項を含む文章や長い文章を正確に読むためには英文法の理解が必要です。
ただし、市販されている英語の文法書は300-500ページ程度のものが多く、一から勉強を始めようとしても中々難しいと思います。
そこで、本記事の「英文法の勉強法」で最重要の文法を解説しているので、まずはその内容から覚えていきましょう。
文章の流れが把握できない
単語も文法も理解していて各文章の意味は分かるけれど、文章全体の意味が分からない場合があります。
この場合、文章の流れが把握できていない可能性が高いです。
文章には基本「流れ」があるため、文章の流れを正確に把握しながら読み進めなければ文章全体の意味を理解することはできません。
本記事の「文章の流れを把握する勉強法」で文章の流れを把握できるようにする長文の読み方を解説しているので、その内容を参考にして英語の長文を読んでみましょう。
英語の長文を読めるようになる勉強法
英語の長文が読めない理由を理解した上で、次はそれらを克服して英語の長文を読めるようになる勉強法をご紹介します。
単語の勉強法
単語の勉強は非常に難しく感じられるため、「単語の勉強を始めてみたいけれど、勉強法が分からない」「単語の勉強を始めてみたけれど、上手く覚えられない」といった悩みを抱えている人も多いと思います。
ここではそんな方々に向けて、効率的に単語を覚える勉強法をご紹介します。
短期記憶を長期記憶にする方法
効率的に単語を覚えるために、まずは記憶の仕組みを簡単に理解しましょう。
記憶は一旦「短期記憶」となった後に、その一部が「繰り返し」を経て「長期記憶」になると言われています。
そしてこの「繰り返し」の段階で「どれだけ色々な方法で記憶したか」によって、長期記憶になるか否かが決定します。
つまりただ単語を見るだけではなく、スペルを書いたり、発音を聞いたり、類語を調べたりした方が、長期記憶になりやすいということです。
そこでおすすめなのは、五感をフル活用した勉強法です。
まずはスペルを見て、次に発音を聴いて、スペルを書いて、実際に発音する。
この勉強法では視覚・聴覚・触覚を使うことになるので、多角的な記憶が可能となります。
最後に何回もこれを繰り返せば、効率的に単語を「長期記憶」として記憶することができるはずです。
パラフレーズを覚える
パラフレーズ(paraphrase)とは「言い換え表現」のことです。
パラフレーズを覚えることでより広い視点で単語を記憶することができるため、効率的に単語を覚えることができます。
例えば「important」という英単語を覚えたい場合は、パラフレーズとして「significant」や「valuable」などの単語も一緒に覚えるようにします。
単語帳に直接パラフレーズを書き込んだり、紙にまとめたりすると良いかもしれませんね。
パラフレーズを覚えると記憶の定着を促進することができるだけでなく、実際に英語を書いたり話したりする場面で表現の繰り返しを避けることにも繋がるため、一石二鳥です。
パラフレーズは類語辞典(電子辞書には収録されていることが多いです)を使用したり、ウェブサイトを使用すると効率的に探すことができます。
英文法の勉強法
文法書には膨大な量の英文法が記載されているため、すべての文法事項を一度に覚えることは難しいと思います。
ここでは英語の長文を読むときに必要な、基本的かつ重要な文法をご紹介します。
品詞の働き
まずは品詞の働きを覚えましょう。
品詞の働きを覚えることで、文章の構造が理解しやすくなります。
以下で、各品詞の働きと例文をご紹介します。
名詞・代名詞の働き
- 主語(S)
- 補語(C)
- 他動詞の目的語(O)
- 前置詞の目的語(O)
例文:I am studying English at school.(私は学校で英語を勉強しています。)
解説:「I」=主語、「English」=他動詞の目的語、「school」=前置詞の目的語。
動詞の働き
- 自動詞(v.i.):目的語を取らない動詞
- 他動詞(v.t.):目的語を取る動詞
例文:I sat on the chair and watched volleyball.(私は椅子に座り、バレーボールを観戦しました。)
解説:他動詞「watch」が名詞「volleyball」を目的語に取っています。「sat」は自動詞であるため目的語を取っていません。
形容詞の働き
- 直前、直後の名詞を修飾
- 補語
例文:He is famous and known as a competent actor.(彼は有名で、演技力のある俳優として知られています。)
解説:「competent」が名詞「actor」を修飾し、「famous」が補語になっています。
副詞の働き
- 動詞、形容詞、副詞を修飾
例文:I strongly believe that studying English is extremely important.(私は、英語の勉強はとても重要なことだと強く信じています。)
解説:「strongly」が動詞「believe」を、「extremely」が形容詞「important」をそれぞれ修飾しています。
前置詞の働き
- 後ろに目的語を取って前置詞句(=前置詞+目的語)を作る
- 前置詞句の働きは「形容詞」または「副詞」と同じ働き
例文:She is the president of our company.(彼女は私たちの会社の社長です。)
解説:前置詞「of」が目的語「company」を後ろに取って前置詞句を作り、直前の名詞「president」を修飾しています(形容詞の働き)。
文型
品詞の働きを覚えたら、次は文章の文型を理解しましょう。
文型を理解することで、英文の読解や組み立てがしやすくなります。
以下で、各文型について解説します。
第1文型(S+V)
「SがVする」という意味になり、副詞などの文型に関係しない要素が加わることがよくある文型です。
例文:She lives alone.(彼女は一人で暮らしている。)
第2文型(S+V+C)
「S=C」の意味になることが特徴で、「V」の位置には「be動詞」または「補語を取る動詞」が置かれます。
例文:He is happy.(彼は幸せです。)
第3文型(S+V+O)
「SがOをVする」という意味になり、「V」の位置には「他動詞」が置かれます。
例文:I like to play basketball.(私はバスケットボールをすることが好きです。)
第4文型(S+V+O+O)
「SはO1(人)にO2(物)をVする」という意味になる文型で、この文型を取る動詞は限られています。
例文:I gave her a present.(私は彼女にプレゼントを渡しました。)
第5文型(S+V+O+C)
「O=C」の意味になることが特徴の文型で、第4文型同様、この文型を取る動詞は限られています。
例文:That song made me happy.(あの曲を聴いて私は幸せになりました。)
文章の流れを把握する勉強法
最後に、効果的に文章の流れを把握して英語の長文を読めるようになる勉強法として、「ディスコースマーカー」と「パラグラフリーディング」をご紹介します。
ディスコースマーカー
ディスコースマーカーとは「コミュニケーションを整理するための単語またはフレーズ」のことで、具体的には「and」や「although」などの接続詞や「moreover」や「however」などの副詞が挙げられます。
ディスコースマーカーを意識することで文章の展開を把握することができ、結果的に文章全体の流れを把握することに繋がります。
例えば以下のような文章があったとします。
Support for the cabinet had been dropping, but …
この文章では逆接を表すディスコースマーカー「but」が使用されており、日本語訳すると「内閣支持率は低下し続けていたが、…」という意味になります。
逆接のディスコースマーカーの前後の文章は逆の意味になるため、ここまで読んだ段階で「支持率が上昇した」のような文章が後に続くと推測できます。
以下が実際の文章です。
Support for the cabinet had been dropping, but they got an increase when the economy began to improve.
「内閣支持率は低下し続けていたが、景気が良くなり始めると上昇した」という展開になっており、推測通りの意味合いの文章が続いています。
パラグラフリーディング
パラグラフリーディングは英語の長文をスムーズに読む読解方法で、各段落の最初の文章を読んだ後に全体を読み進めていく読み方です。
パラグラフリーディングを行うと文章の全体像を把握することができ、ディスコースマーカー同様、文章全体の流れを把握することに繋がります。
パラグラフリーディングは文章の全体像を、ディスコースマーカーは文章の展開を理解することをそれぞれ目的としているため、より詳細部分に注目するディスコースマーカーを意識した長文読解の方が正確に文章を理解しやすい長文の読み方だと言えます。
ただしパラグラフリーディングにも良さはあるため、個々人の状況やレベルに応じてどの読解方法を使うか検討すると良いと思います。
英語の長文をもっと読めるようにするには
ここまで単語や文法の重要性やその効率的な勉強法、基本的な文法事項からディスコースマーカーを意識した読解方法まで、英語の長文を読めるようにする方法を詳しく紹介してきました。
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実際に英語を話すと単語や文法を繰り返し使用することで記憶を定着させることができるだけでなく、ディスコースマーカーを意識した論理的な会話や新しい英語表現の発見など、英会話でしか得られないメリットもたくさんあります。
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まとめ
本記事では、英語の長文が読めない理由と読めるようになる勉強法を詳しくご紹介しました。
効率的な勉強方法を実践することで、英語の長文を読めるようにできることがお分かりいただけたと思います。
英語の長文が読めず困っている場合は、ぜひ本記事を参考にして長文読解を克服しましょう!