思わず使いたくなる愛の格言!〜有名なフレーズを偉人・映画・小説から厳選〜
恋愛に「絶対」はありません。どんなに相手のことが好きでも、その恋が実るとは限りませんし、今日会いたくてたまらない相手も、もしかしたら明日は嫌いになっているかもしれません。しかし恋に落ちてしまうのは万国共通。
生まれや性別、価値観が違っても、愛する人を目の前にしたら胸がドキドキしますよね!
そして人生のなかで誰もが探している真実の愛。人類が誕生して20万年ほど経ちますが、まだその答えは見つかっていないようです。そんな本当の愛を求めて、多くの人が「愛」について名言を残してきました。
今回は胸がキュンとするような、少しざわめくような、ほっこりするような、沁み渡るような、そんな言葉をピックアップしてご紹介します。ピンとくるものがあったら、ぜひ書き留めておいてください。
明日のちょっとした話題になるかもしれません!もしくは、告白するきっかけになるかも…!
愛の名言12選
タイトルに人物、表には格言の「原文・和訳・解説」をまとめています。英語学習をしている方は、単語の意味や文法をチェックしながら読み進めていってくださいね!
1. Mother Teresa(マザー・テレサ)
原文 |
Love is doing small things with great love. |
和訳 |
愛とは、大きな愛情をもって小さなことをすることです。 |
解説 |
do~thing「~なことをする」※この場合、doingは動名詞 with「~と一緒に」 great「偉大な、素晴らしい」 |
生涯を通じて貧しい人、弱き人に無償の愛を捧げたテレサ。ノーベル賞受賞者でもある彼女は「青空教室」を作り、貧困層の子どもたちに勉強の楽しさと大切さを教えました。
「愛」と聞けばプレゼントだったりサプライズだったりと、大きなイベントを想像しがちですが、重要なことは日々の小さな優しさや思いやりだということ。その小さな愛情の積み重ねが、やがて大きな愛へと変わるのでしょう。
2. Katharine Hepburn(キャサリン・ヘップバーン)
原文 |
Love has nothing to do with what you are expecting to get ― only what you are expecting to give ― which is everything. |
和訳 |
愛は、あなたが欲しいと望むこととは何も関係がありません。ただあなたが与えたいと望むことだけが全てです。 |
解説 |
nothing to do with 「~とは関係ない」 what you are expecting to get「あなたが欲しいと期待するもの」※whatは関係代名詞 which is everything「そのことが全て」※whichは「only what you are expecting to give」を修飾する関係代名詞 |
1人の男性を長きに渡って愛したヘップバーンだからこそ言える信念のこもったセリフ。愛は与えられるものではなく、与えるもの。つまり、愛されることではなく、愛するもの。グサっと心に沁みる一言です。
3. Yoko Ono(ヨーコ・オノ)
原文 |
The opposite of love is fear, not hate. |
和訳 |
愛の反対は憎しみではなく、恐れです。 |
解説 |
opposite「反対」 fear「恐れ」※fare「運賃」とfair「公平さ」のスペルと混同しないように! |
ジョン・レノンの妻であるオノヨーコは、生涯を通じて心を揺さぶる言葉を多く残しています。「愛憎」という言葉があるように、一般的に「愛」の対義語は「憎しみ」ですが、オノヨーコに言わせれば「恐怖」とのこと。
愛を行動に移すにはどんなときも勇気が必要です。告白するときも、相手を振るときも、怖がっていては何もできません。だってどんなに好きでも、口にしてしまうと嫌われるかもしれませんから…。
そんな恐怖に打ち勝って、行動に起こすことが愛につながる。なんとも彼女らしい名言です。
4. Maya Angelou(マヤ・アンジェロウ)
原文 |
Love recognizes no barriers. It jumps hurdles, leaps fences, penetrates walls to arrive at its destination full of hope. |
和訳 |
愛は障害を何一つ認識しません。愛は希望が目一杯つまった目的地に到達するために、ハードルを飛び越え、フェンスを乗り越え、壁を突き破ります。 |
解説 |
recognize「認識する」 penetrate「貫通する」※エロティックなニュアンスを含むことがある動詞 Itは「Love」の代名詞 to arriveは不定詞の副詞的用法 |
アンジェロウは、アメリカの公民権運動に参加していたアクティヴィスト。詩人、歌手、女優など数々の顔を持ち、社会平等の実現に向かって行動してきました。
多くの試練とぶつかりながらも、愛の強さを訴える彼女。この愛は、きっと恋愛における愛情だけではありません。見知らぬ他人を思いやる愛や、理解ができない相手でも尊重しようとする愛など、深い人類愛が含まれているのでしょう。
5. Wayne Gretzky(ウェイン・グレツキー)
原文 |
You miss 100% of the shots you don’t take. |
和訳 |
打たないシュートは、100%外れる。 |
解説 |
the shots (which) you don’t take「あなたが打たないシュート」 ※関係代名詞の目的格whichが省略されている |
カナダ生まれの元アイスホッケー選手グレツキーは、スポーツアスリートならではの名言を残しています。ポジションはセンターで、現役引退後はコーチも務めあげました。アイスホッケーは言うなれば得点の奪い合い。どれだけ守備が上手くても、スコアにつながらなければ勝つことができません。
シュートを撃つことの大切さを説いてくれています。これは恋愛にも言えることでしょう。好きな相手と距離を縮めたいのであれば、アプローチをするしかないのです!告白しなければ、100%振られます!
6. Oscar Wilde(オスカー・ワイルド)
原文 |
Men always want to be a woman’s first love. Women like to be a man’s last romance. |
和訳 |
男は「最初の恋人」になりたがり、女は「最後の恋人」になりたがる。 |
解説 |
love「(恋愛・家族・師弟など様々な関係性に使える)愛情」 romance「(一般的に恋愛としての)愛情」 |
アイルランド出身の作家による名言。ワイルドは幼少期に母親に女装を強いられた過去を持ち、その影響もあってか成人しても女装癖がありバイセクシャルの一面があったそう。
現代では性自認は人それぞれですが、当時はまだジェンダーに対する考えに多様な理解がなかったため逮捕につながっています…。
彼が描いた『ドリアン・グレイの肖像』や『サロメ』などは、奇想天外なストーリーと人間の本質に迫った描写が定評で今でも十分に楽しむことができる作品です。筆者は『王女の誕生日』をおすすめしています。
上記の名言は日本バンドsumikaの「lovers」という楽曲にも登場する一節です。現代では「男らしさ」た「女らしさ」についてあれこれ語るのはナンセンスですが、以前はそういった性差による特徴は顕著なものだと思われていたのでしょう。もちろん生物学的に男性と女性に差異はありますが…。
7. Mignon McLaughlin(ミニョン・マクラフリン)
原文 |
A successful marriage requires falling in love many times, always with the same person. |
和訳 |
結婚を成功させるには、同じ人と何度も恋に落ちる必要がある。 |
解説 |
successful「成功した」 require「要求する」※ require -ingで「〜することを要求する」という意味。また、require 人to doで「人に〜することを要求する」という意味になり、幅広い使い方がある
|
アメリカの作家兼ジャーナリストであるマクラフリンの格言。パッと読むだけでは「世の中には何度も恋に落ちるような運命の相手がいる」と解釈しがちですが、彼女はおそらくそういった意味で言っているのではありません。
短編小説で「人間」という対象を扱ってきた彼女に言わせれば、一人の人間でさえも完璧に理解することは難しい。だからこそ分かった気にならず、真摯に向き合って毎日新しい一面を発見しようと努力する。そんなメッセージを込めている気がします。
ほかにも、彼女はこんなことも言っています。
「We all become great explorers during our first few days in a new city, or a new love affair.(新しい街や、新しい恋の最初の数日間は誰もが偉大な探検家になれる。)」恋愛の力強さを沸々と感じます。
8. Mark Twain(マーク・トウェイン)
原文 |
There isn’t time, so brief is life, for bickerings, apologies, heartburnings, callings to account. There is only time for loving, and but an instant, so to speak, for that. |
和訳 |
とても短い人生に、争ったり、謝罪したり、むしゃくしゃしたり、叱責している暇などない。ここには愛し合うための時間しかない。たとえ愛する時間がほんの一瞬だとしても、愛を捧げるために人生はある。 |
解説 |
brief「束の間の」 apology「謝罪」 but「ただ〜だけ」 |
アメリカの作家トウェインの言葉。彼の有名作品は『トム・ソーヤーの冒険』や『ハックルベリー・フィンの冒険』など、英語学習者なら一度は聞いたことがあるものです。小説はウィットなユーモアと社会風刺に富んだものが多く、社会や人間について考えさせられます。
人生は短い。そして愛する時間はもっと短い。日々、学業や仕事に追われている現代人にとって、胸がキュッと締め付けられるような言葉ですね!
9. D. H. Lawrence(D. H. ロレンス)
原文 |
The individual cannot love. |
和訳 |
個人は愛することができない。 |
解説 |
individual「一人の人間」 |
イギリスの有名作家だった彼は『アポカリプス(黙示録)』で、現代における愛は不毛であると言い切りました。多くの人が愛することの強さや素晴らしさを語るなか、彼はなんとも悲劇的なメッセージを世に訴えかけています。
しかし彼の作品は愛をテーマにしたものが多いのです。つまり愛を模索し続けた者が辿り着いた先で見たものは、現代人は愛し合えないということ。ここに重要なメッセージが隠れている気がします。
現代人はお金や仕事に翻弄され、なかなか愛する人と純粋な関係性を築くことが難しいですよね。
マッチングアプリで、異性をステータスで見定めてしまう時代。そういった表面的な関係性では愛することに繋がらないと、現代社会に警鐘を鳴らしているのかもしれません。
10. W. B. Yeats(W. B. イェイツ)
原文 |
「He wishes for the Cloths of Heaven」
Had I the heaven’s embroidered cloths, Enwrought with golden and silver light, The blue and the dim and the dark cloths Of night and light and the half-light, I would spread the cloths under your feet: But I, being poor, have only my dreams; I have spread my dreams under your feet; Tread softly because you tread on my dreams. |
和訳 |
「天国の織布を願って」
金銀の光で織りあげて 刺繍を施した天国の布があれば、 夜と、光と、薄明かりで作った 青と、薄墨いろと、黒いろの布があれば、 その布をあなたの足もとに広げたろうが。 だが貧しい私には夢しかない。 私はあなたの足もとに夢を広げた。 そっと歩いてくれ、私の夢の上を歩くのだから。 |
解説 |
1行目の「Had I」は倒置表現で、5行目の「would」と合わせて仮定法になっている ※仮定法で倒置が起こる語は「had・should・were」の3種類 |
アイルランドの有名作家イェイツの詩です。直接的な言葉ではないため分かりづらいかもしれませんが、声に出して読むと幻想的な情景が湧き上がると思います。
貧しく根暗な作者が、夢の力をもってして愛を伝えようとしています。まさに妖精の国アイルランドを想起させますね!
英詩は異なる単語で韻を踏むことが多いのですが、この詩は特徴的で同じ単語で韻を抑えつつ、途中で音が変わっています。この「ababcdcd」の形は斬新で、イェイツの代表的な作品になっています。
11. Albus Dumbledore(アルバス・ダンブルドア)
原文 |
It is not our abilities that show what we truly are, it is our choices. |
和訳 |
自分の本当の存在は、能力で決まるのではない。選択によって決まるのだ。 |
解説 |
what we truly are「私たちの本当の姿」※関係代名詞what It is A that 〜「Aを強めて言う強調構文の形」 |
『ハリーポッターシリーズ』に登場する魔法学校長ダンブルドアが、主人公ハリーに語った言葉。ハリーは敵役であるヴォルデモートの影響を受け、同じような力を持っているため将来的に自分も悪い魔術師になってしまうかと危惧していました。
そのとき、ダンブルドアが優しく語ります。同じ能力を持っていたとしても、どのような「選択」をするのかがハリーの存在を決めるのだということ。
恋愛的な愛情とは異なりますが、深く刺さる言葉です。そして何を選択すべきか言わないところに、教師としての深い愛を感じます。
12. Ambrose Bierce(アンブローズ・ビアス)
English |
Love: a temporary insanity, curable by marriage |
和訳 |
愛とは一時的な精神の病気であり、結婚することで治療されるもの
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解説 |
temporary「一時的な」 insanity「狂気」 curable「治療可能な」 |
1911年に発表された『悪魔の辞典』に記載されている愛の定義。この『悪魔の辞典』はブラックユーモアに溢れていて、人間にまつわる様々な言葉が穿った視点で再定義されています。
ビアス曰く愛とは「狂気」。日本の諺でも「恋は盲目」とあるように、時に恋愛は人をおかしくさせます。
しかし結婚してしまえば治療されて落ち着くことができる。その安堵すらビアスにとっては、滑稽に映っているような気さえします。
おわりに
いかがでしたでしょうか? 愛の強さを信じる者、愛を疑う者、たくさんの表現があったと思います。何か一つでも心に残るような名言が見つかれば幸いです。
気に入ったら、フレーズをそのまま覚えてみてくださいね!スピーキングやライティングの幅が広がりますよ!