英語品詞の見分け方!すぐわかりTOEICでも役立つ!
英語学習において、単語の暗記や文法の練習はしても「品詞の学習」を行う人は少ないのではないでしょうか。
英文の構造や全体像を理解するのに役立つのがこの品詞なのですが、英単語の品詞を見分けられないと、英語長文の理解に時間がかかったり、間違った和訳をしてしまったりする可能性もあります。
そこで、今回は、英単語の品詞を見分ける方法について、ご紹介します。
もっと英文の読解力を上げたい方、英文の読解に時間がかかってしまう方は、必見です。
本記事を読んでいただければ、品詞の見分け方を理解でき、TOEICや英検などの資格試験で出題される穴埋め問題の正答率アップにも繋がります。
英語の品詞とは
一般的に「品詞」とは、「その単語が文中でどのような役割を持つか」によって分類されるものです。
日本語を含め、どの言語にも品詞があり、英語にも10種類の品詞があります。そして、皆さんが見たことある英単語はこの10種類の品詞のいずれかに当てはまります。
詳細は後述しますが、英単語の中には、名詞と動詞両方の役割を持っている(文脈により使い分ける)単語があるように、複数の品詞に属している単語もあります。
以下では、これら品詞の種類や品詞の見分け方について、詳しくご紹介していきます。
品詞の種類
前述した通り、英語には、10種類の品詞があります。
冠詞を形容詞、助動詞を動詞に分類し、「8種類の品詞」に分類する文法書もありますが、ここでは品詞をより細かく分類し、各品詞の特徴について、解説していきたいと思います。
名詞 (Noun)
名詞は日本語にもありますので、イメージはつきやすいと思います。
もの、人、場所など「名前」がついているものは名詞になり、英文中の主語や目的語、補語になる役割を持っています。
身の回りの目に見える物はもちろんですが、目に見えない「感情」「空気」「希望」なども名詞に分類されます。
例:chair、 notebook、 company、 English、 dream
動詞 (verb)
動詞にはBe動詞と一般動詞(Be動詞以外)があります。
動詞は動作や状態を表す品詞で、文章の中の述語になる部分ですので、とても重要なです。英文の中の動詞を特定することができれば、英文の構造を掴むことができるほど、動詞は大きな役割を持っています。
例(一般動詞):swim、read、 play、 study、 sleep
例(Be動詞): am、is、areとその過去形・過去分詞形
形容詞 (Adjective)
名詞を修飾する役割を持つ品詞が、形容詞です。
形容詞をつけることによって、その名詞の特徴や性質、機能に関する情報を付け加えることができます。
日本語の形容詞「美しい」「楽しい」「美味しい」といった、「〜い」で終わるものがそのまま英語の形容詞になります。
形容詞は(Be動詞の後などに)単体でも使うこともできますが、名詞と一緒に使う場合は、名詞の前に形容詞を置く叙述的用法と名詞の後に形容詞を置く限定的用法があります。
例:delicious、 wonderful、 kind、 clean、 sleepy
副詞 (Adverb)
副詞は「名詞以外を修飾する」役割を持ち、具体的には、動詞、形容詞、他の副詞、その文全体を修飾することができます。
副詞をつけることによって、「どのように」「どれくらい」といった程度を表すことができます。
このように、副詞は「文章に情報を加える」役割に限定されているため、しばしば英文中の副詞の意味が分からなくても文章全体の意味を概ね理解できてしまいます。
例:often、 intensely、 shortly、 slowly 、always
代名詞 (Pronoun)
代名詞は、その文字通り、「名詞に代わる役割」を持っています。
代表的な代名詞は人を示す「人称代名詞」とものを示す「指示代名詞」です。
英文中に繰り返し同じ単語が出てこないように、この代名詞が使われます。代名詞はその名詞の数や性質によって使い分ける必要があるため、最初は使いこなすのが難しいですが、慣れれば便利に使うことができます。
例えば、Mary(女性)には代名詞「She」(彼女)を使いますが、MaryとKate(いずれも女性)には、代名詞「They」(彼女たち)を使います。
なお、表したいものの性別が分からない際(お客様の性別が分からない場合など)には中立的なものと捉え、「They」を使用します。
例:We、 They、 She、 This、 These
前置詞 (Preposition)
前置詞は、名詞の前に置いて、その名詞との関係性(位置や方向など)を表します。
日本語の助詞に近いですが、前置詞は日本人が理解に苦しむ品詞の1つです。各前置詞に決まった役割があるため、それらの役割を把握していないと、誤った英文解釈をしてしまう可能性があります。
例:at、 in、 on、 among、 by
接続詞 (Conjunction)
接続詞は、名前の通り、文と文を繋いだり、単語と単語を繋ぐ役割を持っています。
状況を伝えたり、何か説明をする際には、接続詞を使うことで、エピソードの前後関係や因果関係を明確に伝えることができます。
例えば、接続詞を使えば、「〜するとき」(when)、「〜なので」(because)という表現をすることができます。
例:when、 because、 if 、and 、 or
冠詞 (Article)
冠詞は定冠詞の「the」と不定冠詞の「a」「an」に分類され名詞の前に置かれますが、名詞の前に冠詞を必要としない場合もあり、それを「無冠詞」と呼びます。
定冠詞と不定冠詞の使い分けですが、定冠詞「the」は、英文や会話で既に言及のあった名詞に付け、不定冠詞「a」「an」は会話などで初めてその名詞が登場する際に付けます。
なお、不定冠詞「a」「an」の使い分けは、基本的に名詞が母音から始まる場合は「an」、それ以外(名詞が子音から始まる場合)は「a」を使います。
助動詞(Auxiliary verb)
助動詞は、「動詞を助ける」とあるように、動詞だけでは伝えきれない意思や義務感を伝える役割を持っています。
そのため、助動詞は単体で使うことができず、動詞とセットで用いられます。
例えば、「You play soccer」(あなたはサッカーをします)という英文に助動詞「can」(〜できる)を加えると、「You can play soccer 」となり、「あなたはサッカーができます」という「能力」を表現することができます。
例:must、 will、 can、 should、 may
間投詞(Interjection)
間投詞は会話の中で、あいづちを打つ時に使ったり、リアクションをするときに使われます。
この間投詞は意外と見逃されがちですが、ネイティブの会話の中では、よく聞くものがたくさんありますので、用法を習得し自然に使いこなせると、英会話のレベルが一段上がります。
例:Well、 you know、 Wow、 Hmm、 Like
品詞を見分けることの重要性
前章では、英語の品詞を10種類に分類し、各品詞の特徴についてご紹介してきました。
続いては、「英単語の品詞を見分けることで、どういったメリットがあるのか」について解説していきたいと思います。
和訳がスムーズになる
英語を学習しているときにつまづくことの1つとして、同じ単語なのに複数の品詞や意味があることです。
突然ですが、「I water the flowers」 はどのように和訳することができるでしょうか。ご存知の通り、water は「水」という意味ですので、このまま和訳すると、「私、水、その花」と名詞が3つ並んでしまうことになります。
しかし、ここでは、water は「水をあげる」という意味の「動詞」の役割を果たすので、正しくは「私はその花に水をあげる」と和訳することになります。
このように、英単語の中には、同じ単語が複数の品詞や意味を持っていることがあります。water を動詞と見分けることができれば、自然と「水をあげる」とスムーズに和訳することができますが、water を名詞と捉えてしまうと、理解に苦しんでしまうことになるのです。
英文の構造を理解できる
品詞を見分けることで英文の構造を理解でき、英文の読解力も向上させることができます。そして、難しい単語の入った複雑な英文も、スムーズに読み解くことができるようになります。
ここで、英語の読解で重要なことは、文章中の述語を特定することです。
単語数が多い入り組んだ英文になれば、英文がどういった構造をしているか掴むことが難しいのですが、述語となる「動詞」を特定することができれば、英文の構造を把握することができます。
そして、たとえ英文中にいくつかの分からない単語があったとしても、動詞が特定でき、その英文の構造が理解できれば、文章の大意が分かってしまうこともあるのです。
品詞の見分け方のコツ
前章では、「なぜ品詞を見分けることが重要なのか」について解説しました。
続いては、英単語の品詞を見分けるコツをご紹介していきたいと思います。これらのコツを抑えれば、英語長文もスムーズに読み進めることができるようになります。
単語の形やスペルを見る
英単語の語尾に注目してみると、ある特定のパターンがあることがわかります。例えば、「-ly」で終わる単語は一般的に副詞です(※一部例外があります)。
また、単語の接頭辞や接尾辞を見ることで、品詞を判別することも可能です。英単語には数多くの接頭辞や接尾辞がありますが、例えば、beautifulやusefulのように、接尾辞「-ful」がつくと形容詞と判別することができます。
単語の意味に注目する
英単語の意味に注目することで、品詞を判別することもできます。
例えば、「This country is very cold」 という英文ですが、「cold」という英単語には「寒い」(形容詞)と「風邪」(名詞)という意味があります。
ここで、coldを「寒い」と和訳することができれば、この英文にあるcoldは名詞ではなく、「寒い」という意味の形容詞であることがわかります。
文法的な特徴に注目する
英語の文法的な特徴から品詞を判断することもできます。
例えば、mustやcan、will といった助動詞の後に続く単語の品詞は、動詞であると判別することができます。
他にも英語の文型に注目することで、品詞を特定することもできます。
「That bag is light」という英文の中で、「light」という単語の品詞が分からないと仮定しましょう。
ここでは、この英文を主語⇨述語⇨補語という「SVC」(第2文型)の文型に当てはめます。SVCでは、主語が補語の状態であるという意味を表し、しばしば「C」の部分には形容詞が入りますので、lightは形容詞だと見分けることができます。
品詞当てクイズ
これまでご紹介した各品詞の特徴や品詞の見分け方のコツを踏まえ、本章では、クイズをします。
第1問
次の英文中で、接続詞と代名詞を選んでください。
英文:I was asleep when he came to my house.
答え:接続詞:when、代名詞:I、he、my
第2問
次の英文中の単語の品詞はそれぞれ何でしょう?
英文:The students must submit their homework immediately.
答え:The:冠詞、students:名詞、 must :助動詞、submit :動詞their :代名詞、homework:名詞 、immediately :副詞
第3問
次の英文中の単語の品詞はそれぞれ何でしょう?
英文:This train will arrive at the next station.
答え:This:代名詞、train:名詞、arrive:動詞、at:前置詞、the:冠詞、next:形容詞、station:名詞
終わりに
本記事では、英語の品詞の種類や品詞の見分け方について解説してきました。
品詞を見分けることができれば、英文の構造に関する理解が深まり、英文読解力を向上させることができます。今回ご紹介したコツを意識しながら、日々の英語学習に取り組んでみてください。
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