分詞構文を正しく理解しよう!文章の作り方や意味を徹底解説
分詞構文という文法を覚えてますか?
分詞構文は、高校英語で習う最難関とも言える英文法の1つです。
今回はこの分詞構文について解説します。
正しく理解して、使いこなせるようにマスターしましょう。
分詞構文とは
まず分詞構文とはどのような文法なのか、を整理しておきましょう。
分詞とは、「動詞+ing」の現在分詞や「動詞+ed」の過去分詞の総称です。
分詞構文ではこの分詞を使って、文章を作ります。
”live”を例にすると、”living”が現在分詞、”lived”が過去分詞です。
特定の条件下で使える表現
では、分詞構文を作る条件はなんでしょうか?
答えは、2つの文章の主語が同一であること。基本的にはこの場合に限り、分詞構文を使うことができます。
(後述しますが、主語が異なる場合の分詞構文の作り方もあります。)
接続詞を省略するための文法
分詞構文を使うことで、接続詞を省略することができます。
日本語で文章を作る際、同じ言葉はなるべく繰り返さない、違う表現を使うと文章が読みやすくなると言われています。
英語も同様で同じ表現を繰り返すと、幼稚な印象やくどい印象を相手に与えかねません。
そこで分詞構文を使うことで、接続詞を省略し文章を読みやすくするという狙いがあると言われています。
主に書き言葉で使用
しかし、分詞構文は話し言葉ではほとんど使われていません。
新聞や論文など、よりアカデミックな場面で使われることがほとんどです。
それはなぜかと言うと、やはり読みやすくするため。
また、新聞や本では文字数に制限がある場合もあります。
そういった際に、文字数を省略する目的で分詞構文を活用することもあるようです。
なんとなくの分詞構文のイメージは掴めたでしょうか?
正直なところ、日常生活で必須の文法ではありません。
しかし、知らなければ文章を正しく理解できないこともあります。
またその複雑さから、英語試験ではよく問われる文法でもあります。
以下では、分詞構文についてより詳しく解説しますので、参考にしてみてください。
分詞構文の用法
分詞構文は文脈によって意味が変わってくるのが特徴です。
ここでは、分詞構文が持つ6つの用法を解説していきます。
代表的な接続詞の代わりとして使えると理解していただければ十分です。
時「〜するとき」
When I walked on the street, I saw an accident.
→Walking on the street, I saw an accident.
あの道を歩いている時、事故を目撃しました。
この文章では、接続詞”when”の意味を表すことができます。
理由「〜だから」
Because I was a naughty boy, I often got injured.
→Being a naughty boy, I often got injured.
やんちゃな子だったので、よく怪我をしていました。
この文章では、接続詞”because”や”as”の意味を表します。
結果「〜して」
I got too tired, so I went to bed as soon as I got home.
→I got too tired, going to bed as soon as I got home.
とても疲れていたので、帰宅後すぐに寝ました。
この文章は、接続詞”and”や”so”の意味を表します。
「Aの結果Bになる」という意味なので、文章の順番もこの順番に合わせます。
付帯状況「〜しながら」
I eat dinner while I talk with my family.
→I eat dinner (while) talking with my family.
家族と談笑しながら、夕飯を食べます。
この文章は、接続詞”while”の意味を表します。
ただし、”while”まで省略すると、動詞が並んでしまい混乱することもあるため、”while”は残したままにすることも多い表現です。
条件「もし〜すれば」
If I read more books, I will be smarter.
Reading more books, I will be smarter.
もしもっと本を読めば、賢くなれるだろう。
この文章は接続詞”if”の意味を表します。
ただし、”if”と”when”は文脈によってどちらとも取れることになるので、文脈から正しく意味を理解するようにしましょう。
譲歩「〜だが」
I can understand your situation, but I still can’t help you.
Understanding your situation, I still can’t help you.
状況は理解できますが、手を貸すことはできません。
あまり使うことがない用法ですが、”but”や”although”などの意味を表すことができます。
分詞構文に出くわしたら、とりあえず「〜して」と訳してみましょう。
日本人は曖昧な表現が多いので、大抵はこの意味で通じて、かつ文脈から意味を判断できます。
「〜して」でうまく訳せない場合は、「譲歩」の意味の分詞構文です。
分詞構文のパターン
最後に分詞構文のパターンを解説します。
正しく理解して、自分でも分詞構文を使いこなせるようになりましょう。
一般的な分詞構文「~ing,~ed」
一般的な分詞構文は、文字通り分詞を使います。その手順は、次のとおりです。
- 接続詞を外す
- 2つの文章の主語が同じなら、接続詞に続く文章の主語を消す
- 動詞を現在分詞に変える
どうですか?意外と難しくはありませんよね。注意点としては、過去分詞を使う分詞構文は過去形を表しているのではなく、受動態を表しているという点です。
Because I am tired, I can’t concentrate on studying.
→I am tired, I can’t concentrate on studying.(接続詞を外す)
→Am tired, I can’t concentrate on studying.(主語が同じなので、最初のIを消す)
→(Being) Tired, I can’t concentrate on studying.(動詞amを現在分詞beingに変更、省略)
Beingは省略されるため、見た目上は過去分詞のみが残ることになります。
接続詞+分詞構文
分詞構文の中には、接続詞を残しておくものもあります。
分詞構文は意味の解釈が曖昧になってしまいがちです。
そこで、あえて接続詞を残して意味をはっきりさせる方法もあります。
特にwhile,when,afterなど時間を表す接続詞でよく使われるパターンです。
完了の分詞構文
過去分詞の分詞構文は過去のことを表すわけではない、とお伝えしました。
基本的に分詞構文を作る時、時制は一致しているため時制を分ける必要はないのです。
分詞構文で過去のことを表すにはどうしたらよいのでしょうか?
その場合、過去完了形を使います。「have+過去分詞」の形ですね。
Because I have spent too much money, I couldn’t pay for rent.
→Having spent too much money, I couldn’t pay for rent.
お金を使いすぎて、家賃が払えませんでした。
お金を使いすぎたのは、家賃が支払えなかった時よりも前のことですよね。
過去完了形の文章も手順に従うことで、適切な分詞構文を作ることができます。
否定の分詞構文
ここまでの文章はすべて肯定文の分詞構文でした。
否定文の分詞構文の作り方も確認しておきましょう。
Because I didn’t waste my money, I can pay for rent.
→Not having wasted my money, I can pay for rent.
無駄遣いしなかったので、家賃を払えます。
手順は通常と変わりません。
1つの違いは、動詞の前に否定を表す”not”がついている点。
このnotをそのまま文頭に持ってくるだけで、否定の分詞構文の完成です。
独立分詞構文
最後に特殊な分詞構文を紹介します。
分詞構文は最初にも説明した通り、主語が同一であることが条件となっています。
しかし、異なる主語でも分詞構文をつくることは可能です。
ただし、慣用的な表現を除き、あまり使われることはないので、こんな表現もあるのか、程度の認識でも問題ありません。
独立分詞構文の作り方は、通常の分詞構文の作り方から主語を消すという手順を省くだけです。
If they accept me, I will join the team.
→They accepting me, I will join the team.
彼らが受け入れてくれれば、チームに参加します。
なんだか不思議な文章ですね。しかし、文法的には誤りではありません。
また先に説明した接続詞+分詞構文でも、簡単に独立分詞構文を作ることができます。
I am alone at home while my parents work.
→I am alone at home while my parents working.
両親が働いている間、お留守番をしています。
独立分詞構文で、慣用句として使われているものがいくつかあるので、紹介します。
- Generally speaking 一般的に言うと
- Frankly speaking 率直に言うと
- Speaking of 〜と言えば
- According to 〜によると
分詞構文は話し言葉で使うことはほぼありませんが、独立分詞構文の慣用句表現は話し言葉で使っても自然です。
分詞構文を理解して英語力を身につけよう
分詞構文は高校英語で学ぶ英文法の中でも難関といわれています。
分詞構文を理解できれば、英字新聞や洋書など、文章読解のレベルは格段にあげることができるでしょう。
分詞構文を理解して英語力の基礎を底上げできたら、次は英会話。
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