日本人が間違いやすい英文法特集【現在/過去分詞と付加疑問文】

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更新日:2023年12月15日

日本人が間違いやすい英文法特集【現在/過去分詞と付加疑問文】

皆さんは、英文法は得意ですか?

英文法は得意でも英会話は苦手な人、反対に英会話には自信があっても英文法になると点数が取れない人など、それぞれかと思います。

今回は、英文法が苦手な人だけではなく、英文法が得意な人でも、ついうっかり間違いやすいポイントを2つの項目に分けてご紹介します。

この記事で紹介するポイントを押さえておけば、周りの人ときっと差をつけられるはずです。


現在分詞、過去分詞

1.現在分詞、過去分詞の概要

1つ目の英文法は、現在分詞と過去分詞です。分詞とは、動詞の語尾を変化させて形容詞化、つまり名詞を修飾できる状態にしたものです。

分詞のうち「現在分詞」は、動詞をing形にすることで「~する、している(○○)」という意味を持たせたものです。例えば、「歩く」という意味の“walk”という動詞を現在分詞にすると“walking”となります。これを用いて“the walking man”=「(その)歩いている男性」のような表現をすることができます。

もう1種類の分詞である「過去分詞」は、動詞を過去分詞形(規則動詞においては過去形と同じ形、不規則動詞においてはそれぞれ固有の形)にすることで、「~される、された(○○)」という」意味を持たせたものです。

例えば、「壊す」という意味の“break”という動詞を過去分詞にすると“broken”となりますが、これを用いて“the broken window”=「(その)壊された窓」のような表現ができます。


間違いやすいポイント①boringとbored

続いて、具体的に間違いやすいポイントを見ていきます。皆さんは、以下の日本語を英語に訳すとしたら何と訳しますか?

・私はとても退屈していました。

「退屈」という単語を見て“boring”という単語が真っ先に浮かび、“I was very boring.”とした人がいるのではないでしょうか。

しかし、ここで“bore”という動詞について考えてみましょう。

“bore”は、「(人を)退屈させる」という意味の動詞です。そこで、この動詞をそれぞれ現在分詞と過去分詞にしてみると、現在分詞は“boring”=「退屈させる」、過去分詞は“bored”=「退屈させられた」となります。

ここまで考えてからもう一度“I was very boring.”という文章を見てみましょう。

“boring”は「退屈させる」ですから、上記の文の意味は「私はとても退屈させる感じでした」つまり、「私はとても退屈な(面白くない)やつでした」となってしまいますね。

「退屈させられる側」にあたるのは過去分詞の“bored”の方なので、「私はとても退屈していました」つまり「私はとても退屈させられていました」の正しい英語訳は“I was very bored.”となるのがお分かりいただけるかと思います。


間違いやすいポイント②excitingとexcited

2つ目のポイントを紹介しましょう。以下の日本語を英語に訳してみてください。

・彼はとてもわくわくしていました。

「わくわくする」という単語から“exciting”という訳語が浮かび、“He was so exciting.”のように訳した人もいるのではないかと思います。

ここで、動詞“excite”の意味を見ていきましょう。

“excite”は「興奮させる、わくわくさせる」という意味の動詞です。そこでこの動詞を現在分詞、過去分詞にしてみるとそれぞれ“exciting”=「興奮させる、わくわくする(させる)」、“excited”=「興奮した、わくわくした」となります。

ここでもう一度“He was so exciting.”という英文について考えてみます。

“exciting”は、上記のように「興奮させる、わくわくさせる」側にあたります。したがって、“He was so exciting.”の日本語訳は「彼はとてもわくわくさせるような人でした」のようになってしまいます。

「わくわくさせられる側」を表すのは過去分詞である“excited”の方なので、「彼はとてもわくわくしていました」の英語訳は“He was so excited.”とするのが正解です。


現在分詞、過去分詞の間違いやすいポイントまとめ

上記のように、現在分詞には「~する、している」という能動的な意味、過去分詞には「~される、された」という受動的な意味があります。

なんとなく聞きなれた単語に惑わされず、まずは動詞の意味をよく考えたうえで、自分が表現したいのは影響を与える側の話なのか、与えられる側の話なのかを判断し、現在分詞と過去分詞を使い分けるようにして下さい。


付加疑問文

2つ目にご紹介するのは、付加疑問文です。付加疑問文とは、「~ですよね?」と相手に同意や同調を求めたり、念押しをしたりする際に用いられる文です。

具体的には、もとの文章で用いられている動詞が肯定形であれば否定形、否定形であれば肯定形の疑問文を文末に付け足すことで意味を付け加えます。


例1:動詞がbe動詞の場合
A.もとの文が肯定形の場合

・“This is delicious.”→“This is delicious, isn’t it?”(これはおいしいです→これはおいしいですよね?)

B.もとの文が否定形の場合

・“This book isn’t interesting.” → “This book isn’t interesting, is it?”(この本は面白くないです→この本は面白くないですよね?)


例2:一般動詞の場合

“do”や“does”を用いて以下のようになります。

A.もとの文が肯定形の場合

・“He likes soccer.”→“He likes soccer, doesn’t he?”(彼はサッカーが好きです→彼はサッカーが好きですよね?)

B.もとの文が否定形の場合

・“You didn’t go there.” → “You didn’t go there, did you?” (あなたはそこへ行きませんでした。 → あなたはそこへ行きませんでしたよね?)


間違いやすいポイント ①「はい」なのに“no”?

では、付加疑問文の間違いやすいポイントを見ていきましょう。付加疑問文で間違いやすいのは、実は疑問文そのものではなく答え方です。

A.もとの文が肯定形の場合

・This is delicious, isn’t it?(これはおいしいですよね?)

この場合、おいしいことに同意するのであれば“Yes, it is.”、同意しない(状況としてなかなかないかもしれませんが)場合は“No, it isn’t.”と答えればいいので、答えるのも特に難しくはありません。

B.もとの文が否定形の場合

・You didn’t go there, did you?(あなたはそこへ行きませんでしたよね?)

まず、「そこへ行っていない」ということに対して同意する(=あなたはそこへ行っていない)場合について考えてみましょう。

日本語であれば、「あなたはそこへ行きませんでしたよね?」と聞かれて行っていない場合、「はい、行きませんでした」と「はい」を用いて答えますよね。

では、英語の場合も“yes”と答えればいいのでしょうか。実際、日本人の多くがこのような場合に“yes”と答えてしまいますが、これは実は不正解です。

では、どうすればいいのでしょうか。正解は、“no”を用いて“No, I didn’t.”です。

「はい」なのに“no”で答えることに違和感を覚える人も多いと思います。


間違いやすいポイント ②答え方の仕組みの違い

上記のような答え方の違いはなぜ発生するのでしょうか。

原因は、日本語では「質問の文章の、特に文末に対して」答えるのに対し、英語では「質問されている事柄そのものに関して」答えるということです。

上記の例では、日本語の「あなたはそこへ行きませんでしたよね?」の場合、「行ったか行かなかったか」でいえば「行かなかった」としても、「いいえ」と答えれば「行きました」の意味になります。

逆に「行きませんでしたよね?」に対して「はい」と答えれば「行きませんでした」の意味になりますよね。

これに対し、英語の“You didn’t go there, did you?” の場合、質問されている事柄、つまり「行ったか行かなかったか」に対して「行った」のであれば “yes” 、「行かなかった」のであれば “no” で答えるのです。

英語では日本語と異なり、質問の文章の形に関係なく、述べられている事柄を肯定したければ“yes”、否定したければ“no”と答えるのが正解になるということです。


付加疑問文の間違いやすいポイント

一見シンプルに見える付加疑問文。しかし、正しく答えるには日本語と英語の「質問へ回答」する際の仕組みの違いを理解している必要があります。

質問に対して「はい」だから“yes”、「いいえ」だから“no”と安易に考えるのではなく、英語で回答する際は「質問文で述べられている事柄そのものに対して同意するか否か」という観点で考えるようにしていきましょう。


まとめ

いかがだったでしょうか。知っているつもりで間違った覚え方、使い方をしていた項目もあったのではないかと思います。

今回ご紹介した2つのポイントを押さえておけば、英会話においてはもちろん、資格試験などでもライバルに必ず差をつけられるはずです。ぜひ復習して、自分のものにしてみてください。

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