英語の受動態とは?苦手な人にもわかりやすく徹底解説
英語を学ぶ上で、受動態がなかなか理解できない時はありませんか。この記事では、英語の「受動態」について詳しく解説します。
「受動態」は「受け身」とも呼ばれる文法構造です。以下の例文を使用して「受動態」の基本を説明します。
The car is being washed now.(その車が今洗われています)
The car has been washed.(その車はすでに洗われました)
The car will be washed tomorrow.(その車は明日洗われる予定です)
Anna got promoted last month.(アンナは先月昇進しました)
I was sent a letter (by my teacher).(私は先生から手紙を送られました)
A letter was sent to me (by my teacher).(手紙が先生によって私に送られました)
「受動態」の基本的な「意味」と「構造」だけでなく、「現在進行形」や「過去進行形」、「現在完了形」と「過去完了形」などのバリエーションも詳しく解説します。
ぜひ確認してみてください。
英語の受動態とは?基本的な作り方
英語の受動態とは何かを解説します。
「受け身」とは、何かが「される」状態を表す表現です。例えば、「車が毎週洗われる」という文は、「車」が「洗われる」という状態にあることを表しています。
この「受け身」を文法用語では「受動態」と言います。
受動態は、「be動詞 + 過去分詞」という形で作られます。
例えば、「車は毎週洗われる」は英語で「The car is washed every weekend.」となります。
<英語の受動態>
文法:be動詞+英語の過去分詞
例文:The car is washed every weekend.
(その車は毎週末洗われます)
「受動態」に対して、「何かをする」という普通の文を「能動態」と言います。
例えば、「車が毎週洗われる」の能動態は「Someone washes the car every weekend.」となります。
<英語の能動態と受動態の違い>
能動態: Someone washes the car every weekend.
(誰かがその車を毎週洗います)
受動態: The car is washed every weekend.
(その車は毎週末洗われます)
「受動態」では、「誰が」という動作をする人が必ずしも明示されません。「車が毎週洗われる」という文では、「誰が車を洗うのか」は具体的に書かれていません。
しかし、「by」を使って「誰によって」なのかを付け加えることができます。
例えば、「The car is washed every weekend by my father.」と言えば、「車が毎週私の父によって洗われる」という意味になります。
<英語の受動態+動作主>
文法:be動詞+英語の過去分詞+by+動作主
The car is washed every weekend by my father.
(車が毎週私の父によって洗われる)
英語の受動態の例文
英語の受動態を使った例文を解説します。ぜひ参考にしてみてください。
否定の受動態
「has never been read」の部分が否定の受動態を表しています。
疑問文の受動態
文頭に「Is」を置き、疑問文にしています。
過去形の受動態
「was broken」の部分が過去形の受動態を表しています。
疑問詞を使った過去形の受動態
「When」という疑問詞を使って、いつ建設されたのかを尋ねています。
動作の主体(by + 名詞)を伴う受動態
「by a famous singer」の部分で、歌を書いた人物が誰であるかを具体的に示しています。
英語の受動態の作り方!be動詞と過去分詞の使い方
英語の受動態は、「be動詞」と「動詞の過去分詞」を組み合わせることで作られます。ここでは、「be動詞」と「動詞の過去分詞」について詳しく解説します。
be動詞とは
be動詞は、主語の人称や数、時制によって形が変わります。
受動態の文で、be動詞は「~される」「~されている」といった受動の意味を助ける役割になります。
人称 |
数 |
現在形 |
過去形 |
過去分詞 |
I |
単数 |
am |
was |
been |
you |
単数・複数 |
are |
were |
|
he, she, it |
単数 |
is |
was |
|
we, they |
複数 |
are |
were |
過去分詞とは
英語の動詞には、過去形や過去分詞を作る際に、規則的な変化をするものと、不規則な変化をするものがあります。
規則的な変化をする動詞を「規則動詞」と呼びます。規則動詞の過去分詞は、一般的に語尾に「-ed」を付けることで作られます。ただし、動詞の語尾によって、少し変化するパターンがあります。
下の表は、代表的な規則動詞の変化を表たものです。
原形 |
過去分詞 |
意味 |
work |
worked |
働く |
play |
played |
遊ぶ |
study |
studied |
勉強する |
語尾が「e」で終わる動詞は、「-ed」のみを付けます。 (例: love → loved)
一方で、語尾が子音字+yで終わる動詞は「y」を「i」に変えて「-ed」をつけましょう。 (例: study → studied)
語尾の子音を重ねて「-ed」をつける場合も あります。
また、不規則動詞の代表的な単語は以下です。
動詞の原形 |
過去分詞 |
意味 |
be |
been |
~である |
have |
had |
持っている |
do |
done |
する |
say |
said |
言う |
go |
gone |
行く |
come |
come |
来る |
see |
seen |
見る |
know |
known |
知っている |
think |
thought |
考える |
make |
made |
作る |
不規則動詞は声に出して、覚えていきましょう。
英語の受動態の進行形 | 「〜されている最中」を表現しよう
ここでは、受動態の現在進行形と過去進行形について解説します。
受動態の現在進行形
「受動態の現在進行形」は、ある動作が現在進行形で受動的に行われていることを表すために使われます。
この形は、「be動詞の現在形 + being + 動詞の過去分詞」という構造になります。
通常の「現在進行形」が「be動詞 + ~ing形」であるのに対し、「受動態の現在進行形」では、「being」という単語を挿入し、動詞の部分を過去分詞の形にすることで、受動的な意味合いを強調します。
<例>
受動態: The car is repaired.(車が修理される)
受動態の現在進行形: The car is being repaired.(車が修理されている)
受動態の過去進行形
また、受動態の過去進行形を表したい場合は、最初のbe動詞を過去形にしましょう。
<例>
受動態の現在進行形: The car is being repaired.(車が修理されている)
受動態の過去進行形: The car was being repaired.(車が修理されている)
英語の受動態の完了形 | 「〜されたことがある」を表現
ここでは、受動態の現在完了形と過去完了形について解説します。
受動態の現在完了形
「受動態」の「現在完了形」は、過去の出来事が現在に影響を及ぼしていることを表します。
「have/has + been + 動詞の過去分詞」で表現が可能です。通常の現在完了形(have/has + 動詞の過去分詞)に「been」を加えた形です。
<例>
受動態: The car is repaired.(車が修理される)
受動態の完了形:The car has been repaired.車は修理されて、今も綺麗な状態です)
「受動態」の「過去形」と「現在完了形」には以下のような違いがあります。
-
過去形: 過去の特定の時点で起きた出来事を示す(その後の状態は不明)
例:The car was repaired.(車は修理されました) -
現在完了形: 過去に起きた出来事が、今も影響を与えていることを示す。
例: The car has been repaired.(車は修理されて、今も綺麗な状態です)
受動態の過去完了形
「過去完了形」は、過去のある出来事が、その後の特定の過去の時点に影響を与えていたことを示します。「had + been + 動詞の過去分詞」で表現が可能です。
受動態: The car is repaired.(車が修理される)
受動態の現在完了形:The car has been repaired.車は修理されて、今も綺麗な状態です)
受動態の過去完了形:The car had been repaired.(車は修理されており、その状態が過去のある時点まで続いていた)
英語の受動態で助動詞を使う | can, could, willなど
ここでは、助動詞と受動態の文章について解説します。
助動詞+受動態
助動詞と受動態を同時に使う場合は、「助動詞+be + 過去分詞」の形で表現することができます。
will(未来):The report will be submitted by noon.(レポートは正午までに提出される予定です。)
should(義務):Safety measures should be taken immediately.(安全対策は直ちに講じられるべきです。)
must(必要・義務):All students must be vaccinated before entering the school.(すべての生徒は学校に入る前にワクチン接種を受けなければなりません。)
助動詞+完了形の受動態
助動詞+完了形の受動態を表たい時は「助動詞 + have been + 過去分詞」で表すことができます。
should(義務の過去形):The package should have been delivered last week.
(その荷物は先週届けられるべきだった。)
must(過去の確信):The document must have been misplaced.
(そのドキュメントは誤って置かれたに違いありません。)
could(可能性の過去形):The problem could have been solved earlier.
(その問題はもっと早く解決できたかもしれない。)
might(過去の推測):The letter might have been sent to the wrong address.
(手紙は間違った住所に送られたかもしれない。)
まとめ
英語の受動態は、日常やビジネスで頻繁に使用される重要な文法構造です。
「be動詞 + 過去分詞」を基本形として、時制や助動詞と組み合わせることで幅広い表現が可能になります。また、動作主を明示したい場合には「by + 名詞」を用いることもできます。
この記事を通じて、受動態の基本から応用まで学び、例文を参考にしながら実際のコミュニケーションで活用してみてください。