小学校英語必修化!家庭学習では何をしたら良いのか?
小学3年生から外国語活動という形で、そして高学年からは外国語と言う教科として本格的に英語学習がはじまりました。
学校で必修化されたから家庭学習にも力を入れなくてはと考えている保護者の方、逆に学校で本格的に学習が始まるのだから、家ではそこまで一生懸命やらなくていいのでは、と考えている保護者の方、両方いることでしょう。
しかし、学校における英語教育の現状を考えると、英語が必修化したからこそ家庭学習の重要性が高まっているといえます。そしてそれは、単に「家でもやらないと勉強についていけなくなるから」という理由だけではないのです。
そこで今回は、小学校で英語を学ぶからこそ、より家庭学習が重要になってくるその理由を整理すると共に、家庭学習で意識すべき点についてお話ししていきたいと思います。
以下のような方に読んで頂きたい記事です。
・学校で英語を習うのだから家では習わせる必要がないのではと思っている
・学校で英語が必修化されたけれど何をさせればいいのかピンとこない
・学校の英語では足りない部分を知りたい
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家庭学習の重要性が増す本当の理由
家庭学習が重要だと考える理由は、学校の英語教育がまだまだ語学学習として満足いくものとなっていないばかりか、マイナスに働く危険性も孕んでいるためです。問題点をいくつか見てみましょう。
授業時間が少ない
外国語活動では週1コマ程度、外国語の授業は週2コマ程度が想定されている学習時間です。
英語学習のために時間が割かれることとなったことは大きな前進と評価することができます。
しかし、外国語習得のための学習時間として客観的に見た場合、現在予定されている学習時間では圧倒的に足りません。習ったものを知着させるためには反復練習が必要です。
英語に触れ始めて日が浅い子ども達ではなおさらです。しかし、現状では習ったことを定着させて自分のものにするための時間は十分確保されていないでしょう。
いくら英語を使う力を養うという目標を掲げて新しい学習指導要領を改訂し、会話のための表現などを扱ったとしても、定着のために必要ア時間が割かれなければ結局これまで通り、知っていても使えないという結果になるだけです。
こうしたことから、学校以外においても英語に触れる時間を確保することが大切になります。
指導者の英語力・指導力不足
高度な英語力を有する指導者が少ないという点が挙げられます。同様に、英語教育に関して指導力を有する指導者も少ないのが現状です。教師としての指導経験は豊富でも、英語の指導に関しては力不足というケースも少なくありません。
それは英語が語学であり、語学の指導法は他の科目とは異なる性質をもつものだからです。
また、最近ではALTのサポートを得ながら授業を進めていく学校も増えましたが、ALTがいるからといって質の高い授業になっているかといえばそうとも言い切れません。
以前アジア諸国の英語教育について取り上げましたが、そこで挙げたような英語教育先進国とも呼べる国々と比較すればまだまだお粗末なものであるのが実情です。
このように、いくら学校での英語が本格化したとはいえ実質はまだ手探りの状態が続いており、全ての学校において質の高い英語教育とはなっていないのが現状なのです。
文科省が目標として掲げるような英語力を獲得するためには学校プラスアルファの英語学習が必須であるといえます。
正直な所、子どもの英語教育に関してはスクールを始めとした英語教育に特化した指導機関や、そこで開発された教材を活用する方が、はるかに学習効果の高いノウハウを有しているのは確かでしょう。
断片的なインプット学習となってしまっている可能性
これは、上でお話しした二つの問題点と関連して懸念されることです。英語を覚えるといっても、断片的に知識がインプットされてしまうという懸念です。
知識がバラバラに入ってしまうことは、後々の学習の弊害となり得ます。
イメージとしては、頭の中に引き出しを作ってそこに整理された状態で知識を入れてそれをすぐに取り出すことができるようにしていく、こういう学び方が理想です。
現状では多くの学校で、この点を軽視した英語教育が行なわれています。週に1コマないし2コマという授業時間であることも、語学の学習頻度としては少ないと言わざるを得ません。何かを学んでも次までに間隔が開いてしまうことで、知識は簡単に抜けてしまいます。
また、仮に覚えたとしても、使える状態にまで習熟していない知識が、整理されていない状態で蓄積されていく可能性が極めて高いのです。
このような状態だと、体感的にも「習った気がするけど使えない」モヤモヤした感覚になり、苦手意識へと繋がり易くなります。
家庭学習で意識すべき点
このように、英語が必修化されたことで家庭学習の重要性が増したといえるその理由は単に、必修化されたことにより授業についていけなくなるのを避けるためというだけではないことがお分かり頂けたかと思います。
では家庭学習としてはどのような点を意識すればよいのでしょうか。いくつかのポイントを挙げてみます。
躊躇や遠慮せずに話せる環境を作る
相性の良い講師などを見つけることで、もっと英語で話したい、伝えたいという欲求が生まれます。また、打ち解けて話せる講師を持つことでミスを恐れずに英語を使えるようになるため、その子によって良い指導者を見つけることはとても大切です。
文科省は、新しい学習指導要領の下、一層スピーキングに力を入れていく方針を示しています。それに伴い、英語の授業イコール英語で発表する時間ということが、これまで以上に強くなっていくことが考えられます。
別の記事でも触れましたが、人見知りの子、引っ込み思案の子にとってはこれが負担となり、英語ギライになってしまうおそれがあります。
性格的な要因が大きいですから、大きな声で話すことにこだわる必要はまったくありません。
しかし、性格とは関係なく、単に経験がないために自信がなくて躊躇してしまうようなケースでは、成功体験を得ることで急に自信を得てその後英語を話すことへの抵抗が一気になくなる場合が多いのです。
特に外国の人と英語で話をした、そして通じたという体験はかなり大きなインパクトを子どもの心に残します。こうした理由から、学校以外の場で日常的に英語を話す機会を作り、英語を話す経験を積んでおくことは大きなメリットがあります。
間隔を空けずに学習時間を取れるようにする
語学の学習の場合、ある時は何時間も勉強してそのあとは放置してしまうというやり方よりも、短時間でも毎日触れた方が効果は上がります。
高い頻度で英語に触れることができるような、学習手段を与えてあげるのが理想的です。アプリや無料の動画などは、気軽に親しめて短時間の学習が想定されているものを使うといいでしょう。
難易度よりも実際に使える単語・表現を増やす
高学年になると教科になり、また、中学校の学習につながるため単語をより多く、よりレベルの高い文法事項を先取りで学ばせようと考える保護者の方もいるかもしれません。
しかし、それよりも実際に使える単語やフレーズを着実に増やしていくことを目指しましょう。
10個の単語を暗記して実際に使えないよりも、1つの表現がすぐに出てくる方が英語力としては上です。
さいごに
今回は、英語の必修化に伴って家庭学習の重要性が高まったその本当の理由についてお話ししました。
学校における英語教育の現状を踏まえて、足りない部分を家庭で補っていくことで相乗効果が期待できます。この記事でお伝えしたようなことをヒントに、家庭でも積極的に英語学習を進めてほしいと思います。
インプットした後は、アウトプットが大切です。
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