スラング「throwback」「Throwback Thursday」の意味や使い方を徹底解説
「throwback(スローバック)」という言葉は、Instagram(インスタグラム)やX(旧Twitter)などのSNSで広く使われているトレンドワードの一つです。
その「throwback」が、いまではカタカナ語として使用され始めるほど、日本での認知度が急速に高まっています。
例えば、音楽配信サービスを運営するSpotify(スポティファイ)では、過去の年代のヒット曲をまとめた「スローバックTHURSDAY」というプレイリストがあり、CMの影響で広く知られるようになりました。
そういったメディアのおかげで、何となく知っていたり見かけたりはするものの、「throwback」をどう使ったらいいか悩んでいる方がいるかもしれません。
そこで今回は、SNSユーザーであればぜひ知っておきたい「throwback」をテーマに、次のポイントを徹底的に解説します。
- スラング「throwback(tb)」とは?意味と使い方
- 「throwback」の言い換え表現
- なぜ木曜日?「Throwback Thursday(tbt)」の意味と使い方
- 覚えておきたい木曜日以外の曜日別ハッシュタグ
この記事をとおして「throwback」に関する知識を得て、SNSや英会話の中で積極的に使ってみましょう。
スラング「throwback」の意味と使い方
結論からお伝えすると、スラングとして使われる「throwback」の意味は、「過去を振り返ること」「懐かしむこと」「思い出」です。
「throw」は「投げる」、「back」は「後ろ向きに」を意味する単語で、2つの単語が組み合わさった「throwback」は、もともと「逆戻り」「投げ返すこと」といった意味があります。
しかし最近では、SNSなどのソーシャルメディアや英会話の中で、過去の写真や思い出を振り返ったり懐かしんだりする際に使われるようになりました。
SNSのハッシュタグとして使う場合は、そのまま「#throwback」と表記するか、省略して「#tb」と表記します。
「throwback」を文章や会話の中で使う場合は、「a throwback to ~」の形で使われることが多いです。
「a throwback to ~」で、「〜に遡る、振り返る」という意味になります。
「throwback to」のあとに「振り返る年代や出来事」を置くのがポイントです。
例文:
This moving movie was a throwback to the 60s.
(この感動的な映画は、60年代を思い起こすものでした。)
The song that is playing now is a throwback to my high school graduation day.
(今流れている曲は高校卒業の日を思い出します。)
This video is such a throwback to last year.
(この動画は去年を彷彿とさせます。)
「throwback」は、もともと「throw back」という句動詞が由来ですが、2つの単語をつなげて「throwback」と表記する場合は、例文のように名詞として使うのがポイントです。
「Throwback」に類似の英単語
英語は同じ言葉の繰り返しを嫌う傾向があり、似た意味を持つ別の言葉に言い換えられることがしばしばあります。
そこで、ここでは「throwback」の類義語となる英単語を取り上げます。
類義語はたくさんありますが、厳選して3つご紹介しましょう。
nostalgia
「nostalgia」は、過去を懐かしく思う気持ちのことを指します。
日本語で「ノスタルジーを感じる」といった表現がありますが、「ノスタルジー」はフランス語で、英語では「ノスタルジア」と言います。
Listening to those old songs fills me with a deep sense of nostalgia for my school days.
(これらの昔の曲を聴くと学生時代を懐かしむ気持ちでいっぱいになります。)
reminiscence
「reminiscence」は、「思い出」や「回想」といった意味を持つ英単語です。
主にこの単語は、過去の経験について述べる時に使われます。
He shared his reminiscences about his family vacation.
(彼は家族旅行の思い出を共有しました。)
flashback
日本語でも使われる「flashback(フラッシュバック)」は、過去の出来事が急に思い出されることを指す単語です。
トラウマ体験や嫌な記憶など、ネガティブな文脈で使われることの多い表現ですが、ポジティブな文脈で使われることもあります。
The retro game gave me a flashback to my childhood.
(そのレトロゲームで子供時代のことがフラッシュバックしました。)
「Throwback Thursday」の意味と使い方
「throwback」を使った表現の中で、最も有名なフレーズが「Throwback Thursday(スローバックサーズデー)」です。
インスタグラムで見たことがある方も多いことでしょう。
この英語表現には、木曜日に過去の写真などを投稿して懐かしんだり振り返ったりする意味があります。
基本的には、SNSのハッシュタグに使われます。
ハッシュタグの表記は、そのまま「#ThrowbackThursday」か、「ThrowBack Thursday」の頭文字を取って略した「#tbt」です。
定番の使い方は、これらのハッシュタグを付けて、子どもの頃の写真を投稿することです。
中には、過去に流行した服装や髪形の写真、音楽などをハッシュタグを付けて投稿する人もいます。
キャプション(説明文)には、当時の様子や特別な思いを添えると、見る人に共感や親近感を抱いてもらいやすいでしょう。
なぜ「Throwback Thursday」は木曜日限定?
なぜ木曜日なのか疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
「Throwback Thursday」の語源は、海外のスニーカー専門ブログが「Throwback Thursday」と題し、毎週木曜日に昔のバスケシューズの写真を投稿していたことに由来します。
木曜日が選ばれている理由には、「Throwback」と「Thursday」のどちらもが「Th」始まりで音の響きが良いことや、SNSの投稿が比較的少ない木曜日に投稿数を上げる狙いが理由として挙げられています。
しかし、インターネット上で広がった言葉ゆえ、正確な語源や理由には諸説あります。
木曜日以外の曜日別ハッシュタグ
木曜日のハッシュタグ「#ThrowbackThursday」は広く有名になりましたが、じつはほかの曜日にも、曜日の語呂合わせにちなんだハッシュタグがあります。
ここからは、木曜日以外の曜日別ハッシュタグの中から、広く使われているものをピックアップしてご紹介します。
月曜日:#MondayMotivtaion / #MotivationalMonday
多くの人にとって休み明けの月曜日は気持ちが沈んでしまいがちです。
そんな週の始まりにぴったりなのが、このハッシュタグです。
やる気が出てくるポジティブな名言や、ほかの人を鼓舞する文章を投稿してモチベーションを上げ、元気に週のスタートをきるために使われます。
火曜日:#TransformationTuesday
「transformation」は「変化」を意味する単語で、個人的な変化を紹介する時に使われるハッシュタグです。
定番の使い方は、ダイエットや筋トレのビフォーアフター写真を並べて投稿することです。
水曜日:#WellnessWednesday
週の真ん中である水曜日は、健康を意識したこのハッシュタグが使われます。
健康的な食事や、フィットネス、マインドフルネスなど、ウェルネスに関するアドバイスや個人的なアイデアを共有するのに最適な曜日です。
金曜日:#FlashBackFriday
「throwback」の類義語としてご紹介した「flashback」が、金曜日のハッシュタグに使われています。
過去を振り返る#ThrowbackThursdayと同様に、懐かしい写真を投稿する際に用いられます。
ただし金曜日のハッシュタグは、木曜日に過去の写真を投稿し損ねた人が二度目のチャンスとして使うことが多いです。
土曜日:#SelfieSaturday
週末の様子を自撮りと一緒に投稿する場合は、このハッシュタグがオススメです。
家でのんびりと過ごしたり、友だちと出かけたり、週末の過ごし方を投稿する際に使われます。
日曜日:#SundayFunday
多くの人にとって、日曜日は休日の最終日です。
最終日だからこそ、日曜日を楽しく過ごそうとして使用されるのがこのハッシュタグです。
土曜日と同じように、家族や友だちと過ごす瞬間、家でのんびり過ごす瞬間、週末に楽しんだ食べ物など、自然体の写真とともに使われます。
まとめ
「Throwback」や「Throwback Thursday」といったスラングを使えば、インスタグラムやXなどのSNS上で、過去の思い出に浸ったり懐かしさを共有したりして、多くの人と交流することができるでしょう。
ぜひこの記事で解説した使い方をご参考に、すてきな思い出を投稿してみてください。
また、過去を思い起こすものに対して「a throwback to ~」を使って表現する機会を増やしてみてはいかがでしょうか。
英会話の中で何度も口に出して、「throwback」という英語表現を自分のものにしましょう。