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更新日:2024年7月11日

【換算表あり】TOEFL ITPの難易度は?他英語試験のスコアと比較して徹底解説

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TOEFL ITPの試験で高得点を取りたいと思っても「難易度は高くないのか?」「他の英語試験のスコアに換算したらどれくらいなの?」と気になることはたくさんありますよね。

ご安心ください。本記事ではTOEFL ITPの難易度や問題形式などの概要から、他の英語試験のスコアと換算した目安スコアについて徹底的に解説します

またTOEFL ITPとTOEFL iBTの違いについても言及しているので、あわせてチェックしておきましょう。

はじめに:TOEFL ITPとは?

まずは、TOEFL ITPの概要を簡単に解説します。

TOEFLとは、アメリカの教育測定機関であるETS(Educational Testing Service)が開発した英語試験で、英語圏の大学・大学院への入学を目指す外国人の英語力を客観的に測定することを目的としています。そのため「海外留学をしたい」「海外の大学院へ進学したい」と考えている多くの日本人英語学習者らが熱心に勉強しているのです。

ただし、TOEFLには2種類の試験があります。それぞれTOEFL ITP」と「TOEFL iBTです。

後ほど両者の違いについては詳しく解説しますが、最も大きな違いとしては、TOEFL iBTでは英語4技能(リーディング・リスニング・ライティング・スピーキング)のすべてが測定されるのに対し、TOEFL ITPではリーディングとリスニングの能力のみが測定対象となっていることでしょう

そのため「TOEFL ITP」は、日本で有名な英語資格である「TOEIC」と似ている試験だと言えます。

また、その他にも「個人で受験できない」「ペーパーテスト」などの違いはありますが、詳しい違いは後述します。

ここからは、TOEFL ITPについて2つの観点からより具体的に解説します。

  • 問題形式
  • スコアの目安

ひとつずつ見ていきましょう。

TOEFL ITPの問題形式

まずは、TOEFL ITPの問題形式の全体像をこちらの表でご覧ください。TOEFL ITPではLevelが2つに分かれているので、それぞれ別で表示しています

【Level 1】

セクション

問題数

時間

Listening Comprehension

50問

約35分

Structure and Written Expression

40問

約25分

Reading Comprehension

50問

約55分

【Level 2】

セクション

問題数

時間

Listening Comprehension

30問

約22分

Structure and Written Expression

25問

約17分

Reading Comprehension

40問

約31分

Level 1は全140問、約115分なのに対し、Level 2は全部で95問、約70分となっています。Level 2はLevel 1よりも難易度を落とし、問題数を少なくしたもので、Level 1の簡単バージョンという認識で大丈夫です

各セクションの概要について簡単に説明します。

「Listening Comprehension」ではリスニング能力を測ることを目的としています。出題は3つのパートに分かれており、英文を聴いて4つの選択肢から正しい答えを選ぶ形式の問題です。

Part A

2人の会話

Part B

Part Aより長い会話

Part C

短い会話

「Structure and Written Expression」は、語彙や文法などの英語の基礎知識を問う問題を扱っています。

Structure

文中に正しい語句を補って正しい文章を完成させる

Written Expression

文中の誤った表現を選ぶ

「Reading Comprehension」はリーディング力を測定する問題が収録されています。大学の授業で取り上げられるようなアカデミックなトピックに関する英語長文を読み、問題に回答します。

出題は5つのパッセージから成り立っており、1パッセージにつき10個ほどの問題があります。

次に、TOEFL ITPのスコアの目安について見ていきましょう。

TOEFL ITPのスコアの目安

TOEFL ITPのスコアはLevel 1は310点〜677点、Level 2は200点〜500点となっています。

前述したように、Level 2のほうが問題数・難易度が低いためこのようになっているのです。ここからは、より一般的なLevel 1の試験について解説していきます。

各セクションでは下記の得点範囲で採点され、3つのセクションの合計点の10倍を3で割った数値が全体スコアとなります。

  • Listening:31~68点
  • Structure and Written Expression:31~68点
  • Reading:31~67点

2021年にTOEFL ITPを受験した日本人の平均スコアは473点だと言われています。世界の平均スコアも465点ほどです。

(参考:Test and Score Data Summary for the TOEFL ITP® Test

TOEFL ITPのスコアを世界的に用いられている英語力の指標を表すCFERと照らし合わせると、このようになります。

TOEFL ITP

CFER

627〜677点

C1レベル

543〜626点

B2レベル

460〜542点

B1レベル

337〜459点

A2レベル

参照:https://www.eiken.or.jp/cse/

CFERのC1は専門的で難しい長文を理解でき、流暢に自己表現ができる英語力があるレベルです。A2は基本的な内容(自分や家族のこと、仕事など)に関する文章は理解でき、コミュニケーションが取れるレベルだとされています。

文部科学省の公式ホームページでCFERと他の英語試験を比較した表があるので、気になる方はチェックしておきましょう。

>>各資格・検定試験と CEFRとの対照表

次に、TOEFL ITPとTOEFL iBTの違いについて詳しく解説します。

よくある疑問:TOEFL ITPとTOEFL iBTの違いは?

同じTOEFLという括りで語られることが多いこちらの2つの試験ですが、実情は全く異なります。

まずは両者の違いをまとめた一覧表をみて、全体像を把握していただければ幸いです。

TOEFL ITP

TOEFL iBT

テスト形式

ペーパー受験

パソコン受験

受験対象者

団体

個人

テスト内容

3技能(リーディング・リスニング・文法)

4技能(リーディング・リスニング・ライティング・スピーキング)

スコア

677点(L1)・500点(L2)

120点満点

試験時間

約1時間55分

約2時間

受験料

3000円

245米ドル(レートによるが3万円前後)

用途

英語力の測定

海外進学の基準を満たす

まず、テスト形式が違います。TOEFL ITPはペーパーテストなのに対し、TOEFL iBTはパソコン受験です。

また、TOEFL iBTは個人で試験に申し込んで受験するのが基本ですが、TOEFL ITPは団体向けの試験となっています。そのため、個人で申し込んで受けられるテストではないことをあらかじめ理解しておきましょう。

テスト内容は前述した通りで、スピーキングやライティングなどのアウトプット部分も測定されるのはTOEFL iBTの方だけになります。

TOEFL iBTはIELTSと同じように、海外大学への入学要件として「TOEFL◯点以上」と設定されていることが多いですが、TOEFL ITPのスコアがどれだけ高くても海外進学に使用することはできません。

あくまで、英語力を測定することが目的の試験となっています。

TOEFL ITPの難易度は?

では、TOEFL ITPの難易度はどれくらいのものなのでしょうか。

結論からお伝えすると、TOEFL ITPの難易度はLevel 1・2ともに高くはありません。

その分問題数は多いため、試験特有の対策をしないと高得点を取りづらくなっています。

また、スピーキングやライティングなどのアウトプット系の能力を測定しないため、下記のような目的がある方はTOEFL ITPの受験をおすすめします。

  • 自分の英語力を客観的な数字で知りたい
  • リーディングとリスニングの能力を測りたい

その一方で「海外大学への進学に使いたい」「外資系企業への転職に使いたい」などの実用的な目標がある方は、TOEFL iBTの受験をおすすめします。

TOEFL ITPのスコアを他英語試験で換算して解説【一覧表あり】

ここまでTOEFL ITPについて詳しく解説してきたので、試験概要やスコアの目安については理解できたと思います。

しかし、他のものと比べないとTOEFL ITPのスコアの価値や難易度は理解しにくいですよね。

この項目では「TOEFL ITPの◯点は他英語試験で◯点くらいなのか?」という比較を一覧表にまとめました。

今回参考にしたサイトは下記の3つです。

>>各資格・検定試験と CEFRとの対照表

>>IIBC |TOEIC® Program各テストスコアとCEFRとの対照表

>>日本英語検定協会|英検®CSEスコア

一目で比較がわかるようになっているので、自分の知っている他の英語試験と比較してTOEFL ITPについてより深く知りましょう。

TOEFL ITP

CFER

TOEIC L&R

TOEFL iBT

IELTS

英検(実用英語技能検定)

627〜677点

C1

945~995点

95〜120点

7.0〜8.0点

1級

543〜626点

B2

785~940点

72〜94点

5.5〜6.5点

準1級〜1級

460〜542点

B1

550~780点

42〜71点

4.0〜5.0点

2級〜準1級

337〜459点

A2

225~545点

準2級〜2級

もちろん、この表はあくまで目安の換算表としてご利用ください。「TOEFL ITPで627点以上を取得した人は、必ず英検1級に合格できる」というわけではないのでご注意ください。

まとめ:TOEFL ITPを勉強して有利な英語資格を手に入れよう

今回はTOEFL ITPの試験概要について詳しく解説しました。また、他英語試験とスコアを比較した換算表もあわせて紹介しました。

TOEFL ITPは個人での受験はできないため、受験を控えている方々は学校や会社などで半強制的に受けることになったと思います。

しかし、せっかく試験を受けるなら高得点を狙いたいですよね。

TOEFL ITPは今の自分の英語力を測定するのに役立つ英語試験ですが、対策するためには下記のような勉強をしてみることをおすすめします。

  • TOEFL ITPの頻出語彙を勉強する
  • 過去問を解いて問題形式に慣れる

また、海外大学への進学の資格として英語試験を利用するなら「TOEFL iBT」の方を受験しましょう。こちらはスピーキングとライティングの能力も必要になるため、参考書学習だけでは対策しきれません。

オンライン英会話を使えば日本にいながら英語を話す環境を作り出せるので、TOEFL iBTの対策に活用しましょう。

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