TOEIC初心者がまずやること:効率的にスコアアップするための4つのステップ
「英語の能力を証明するためにTOEICを受けよう」と考えている方は多いでしょう。
ただ、初めて受験するとなると「どこから始めればいいの?」と迷ってしまうこともあるかもしれません。
TOEICのスコアを上げるには、計画的な学習と継続的な努力が欠かせません。そして、初心者でも正しい方法で学習すれば、効率的にスコアアップを目指すことができます。
本記事では、効果的な勉強法を取り入れた、TOEIC初心者がまず取り組むべき4つのステップを紹介します。
この記事を読めば、次に何をすべきかが明確になり、スムーズに学習を進められるようになります。これからTOEICを受験する方は、ぜひ最後までお読みください。
TOEIC初心者がまずやるべき4つのステップ
TOEICを初めて受験する方は、以下の4つのステップに沿って学習を進めると効果的です。
- 自分の目的に合ったTOEICを選び、試験内容を把握する
- 模試または公式問題集で、現在の英語レベルを知る
- 目標スコアと学習スケジュールを設定する
- 効果的な勉強法で弱点を克服する
以下、それぞれ詳しく解説していきます。
1. 自分の目的に合ったTOEICを選び、試験内容を把握する
TOEIC Listening & Reading Test(L&R)を選ぼう
TOEICには複数の種類がありますが、多くの企業が重視するのは TOEIC Listening & Reading Test(L&R) です。
ただ、英語を話す機会が多い職種(外資系企業、航空業界、ホテル業界など)では、Speaking & Writing(S&W)も評価されることがあります。
まずはL&Rのスコア向上に集中し、必要に応じてS&Wの対策も検討しましょう。
TOEIC Listening & Reading Test |
ビジネスシーンでの英語コミュニケーション能力を総合的に評価するテスト |
TOEIC Speaking & Writing Tests |
英語での発話・文章作成能力を測り、実践的なコミュニケーション力を評価するテスト |
TOEIC Listening & Reading Testの試験構成を理解しよう
「TOEIC Listening & Reading Test(L&R)」はリスニングセクションとリーディングセクションの2つで構成されており、合計約2時間で200問に解答する試験です。
試験構成を事前に知っておくことで、問題形式に慣れ、回答速度が上がるだけでなく、適切な時間配分を計画できるようになります。
TOEICは単なる英語の知識だけでなく、戦略や慣れがスコアアップに大きく影響する試験です。そのため、効率よく対策を進めるためにも、まずは各パートの内容をしっかり把握しましょう。
TOEIC L&Rの試験構成
・リスニングセクション(約45分・100問)
音声を聞いて解答するセクションで、4つのパートに分かれています。
パート |
内容 |
Part 1:写真描写問題(6問) |
1枚の写真について4つの短い説明文が流れ、最も適切なものを選ぶ |
Part 2:応答問題(25問) |
1つの質問または文章に対して3つの応答が流れ、最も適した答えを選ぶ |
Part 3:会話問題(39問) |
2〜3人の会話を聞き、設問に答える |
Part 4:説明文問題(30問) |
アナウンスやナレーションを聞き、設問に答える |
・リーディングセクション(75分・100問)
文章を読んで解答するセクションで、3つのパートに分かれています。
パート |
内容 |
Part 5:短文穴埋め問題(30問) |
不完全な文章を完成させるために、4つの選択肢から最も適切なものを選ぶ |
Part 6:長文穴埋め問題(16問) |
文脈に合う単語やフレーズを選んで、文章を完成させる |
Part 7:読解問題(54問) |
単一の文書(29問)と複数の文書(25問)を読み、設問に答える |
2. 模試または公式問題集で、現在の英語レベルを知る
TOEICの学習を始める前に、まずは自分の英語力を確認することが重要です。模試や公式問題集を活用して現状のスコアを把握し、どの分野を重点的に強化すべきか明確にしましょう。
模試を受験する場合
TOEICの模試は年間約10回実施され、申し込みは公式サイトから行うことができます。
- メリット:本番に近い環境で最新の問題を体験できる
- デメリット:申し込みや受験までに時間がかかり、結果が出るまで時間がかかる
公式問題集を活用する場合
TOEICの公式問題集は、試験を運営するETSが出版しており、本番の試験形式に最も近い内容となっています。最新版を使用し、時間を計って本番と同じ条件で解くことをおすすめします。
- メリット:本番と同じ形式の問題で学習でき、安価で自分の好きな時間にできる
- デメリット:本番の試験環境を体験することはできない
参考:【特集】公式TOEIC Listening & Reading 問題集 11|公式教材・問題集|【公式】TOEIC Program|IIBC
模試と公式問題集、どちらを選ぶにしても、まずは現状の英語力を客観的に把握することが大切です。自分の強み・弱みを知り、効率的な学習計画を立てましょう。
3. 目標スコアと学習スケジュールを設定する
TOEICのスコアアップを目指すためには、明確な目標設定と計画的な学習スケジュールが欠かせません。
現状の英語力を把握したら、達成したいスコアを決めましょう。そのうえで、目標達成までの学習時間を確保し、効率的に進めることが重要です。
目標スコアの目安
目的 |
目標スコア |
大学入試・単位認定 |
500〜600点 |
転職・昇進 |
700〜800点 |
外資系企業・英語を使う仕事 |
850点以上 |
TOEICのスコアを100点上げるには、一般的に200〜300時間の学習が必要とされています。例えば、3ヶ月で100点アップを目指す場合、1日2〜3時間の学習時間を確保する必要があります。
効果的な学習スケジュールの立て方
目標スコアを決めたら、それを達成するための学習スケジュールを作成しましょう。以下のポイントを意識することで、無理なく継続しやすくなります。
- 学習時間を確保する
毎日のスケジュールに勉強時間を組み込むことで、計画的に学習を進めやすくなります。
- バランスよく学習する
TOEICはリスニング・リーディングの両方が問われる試験です。どちらかに偏ることなく、バランスよく対策しましょう。
- 短期目標を設定する
「1週間で○○をマスターする」といった短期目標を設定し、進捗を確認しながら学習を進めるとモチベーションが維持しやすくなります。
TOEICの学習を継続するためには、学習を日常生活の一部にすることが大切です。
通勤・通学時間を活用してリスニングの練習をする、週末に集中的に模試を解くなど、自分に合った学習スタイルを確立しましょう。
4. 効果的な勉強法で弱点を克服する
TOEICのスコアアップには、自分の弱点を把握し、重点的に克服することが重要です。模試や公式問題集で全体のスコアを確認し、どのパートを強化すべきかを明確にしましょう。
スコア500点未満の場合:英単語と文法の基礎を固める
TOEICでは英単語と文法の知識が不可欠です。まずは基本をしっかり固め、繰り返し復習することが大切です。
- 単語帳を活用する:TOEIC頻出単語を1日30個ずつ覚え、定期的に復習する
- 文法を強化する:Part 5・6対策として、初心者向けの文法書を活用する
単語と文法の基礎がしっかり固まれば、リーディング・リスニングの両方でスコアが伸びやすくなります。
リスニングを強化したい場合:パターンを知り、英語を耳にならす
TOEICのリスニングは一定のパターンがあるため、攻略法を意識しながら学習すると効果的です。
パート |
攻略法 |
Part 1(写真描写) |
画像を見て関連語彙を予測し、聞き取りに集中する |
Part 2(応答問題) |
事前の文脈予測ができないため、日常会話のパターンに慣れる |
Part 3・4(会話・トーク) |
事前に設問を読み、どの情報が必要か予測する |
リスニング力を伸ばすポイント
- 英語を耳に慣らす:隙間時間を活用し、TOEICに近い音声素材を日常的に聞く
- ディクテーションを実践:音声を聞いて書き取ることで、細かい聞き取り能力を鍛える
毎日少しずつでも英語を聞く習慣をつけることが、スコアアップへの近道になります。
リーディングを強化したい場合:点数配分が高いPart7がキーポイント
リーディングのスコアを上げるには、問題ごとの攻略法を意識しながら練習することが大切です。
パート |
攻略法 |
Part 5・6(文法・文章補完) |
知識ベースの問題が多いため、文法・語彙を強化する |
Part 7(長文読解) |
質問を先に確認し、必要な情報をすばやく見つける |
長文読解のコツ
Part 7は特に時間がかかるため、読解スピードを上げることがスコアアップのカギとなります。
- 時間を計りながら英語の記事を読む「速読練習」を取り入れる
- 必要な情報をすぐに探せるよう、大事な情報だけを読み取る「スキャニング」の練習をする
まとめ
TOEICのスコアアップには、効率的な学習方法と継続的な努力が不可欠です。
本記事で紹介した4つのステップに沿って学習を進めることで、効率的に点数アップを実現できます。目標達成に向けて、一歩ずつ進んでいきましょう。