unlessとprovided thatの意味、違い、正しい使い方とは?
みなさんは英語を学習している際に「unless」や、「as long as」、「provided that」などの使い方に迷った経験はありませんか?
これらはよく似た表現で、意味や使い方を混同して覚えてしまっている方や、正しい使い方が分からなくなってしまうという方も多いと思います。
特に、provided thatに関しては、provideの「供給する」という意味に引っ張られて覚えづらいと考えている方もいると思います。
ですが、「provided that」も、「unless」も、「as long as」も一度身に着けてしまえばそこまで難しい表現ではありません。
そこで今回は、これらの区別が難しく、分かりづらい接続詞について少しだけ掘り下げて理解していきましょう。
unlessの正しい使い方
さて、まず初めにunlessという単語から見ていきましょう。
unlessとほぼ同じ意味の表現に「except if」というフレーズがあります。日本語の意味では「もし~でなければ」や「~でない限り」という意味合いになります。それでは例文を見てみましょう。
(一生懸命頑張らないと成功できないよ!)
You have to come back home by ten unless you call.
(連絡しないなら10時までに帰って来てね!)
①も②も両方ともunlessが使われている文です。
どちらも「~なければ」という表現が表されているのが分かると思います。みなさんが知っている「if(もし~なら)」のおおよそ反対のイメージを持つ表現がunlessです。
as long asの正しい使い方
as long asという表現で、longという単語から長さに関することを思い描いてしまう方もいるかもしれませんが、こちらは「もし~なら」などの「条件」を表すことができることに加え、「~する限り」という時間的表現もすることができる表現です。
この条件を表すということから、皆さんが良く知っている「if」とよく似た表現であることなのも分かりますね。
longの長いという感覚が「時間の長さ」に繋がっていますね。
このasで挟む形の表現はいくつかありますが、分かりづらいという方はasを「=」とイメージしてみると分かりやすくなるかもしれません。
それでは早速as long asを使った例文をいくつか見てみましょう。
(使いたいだけ車を使っていいよ)
You can use my car as long as you promise to return it.
(返す約束をするなら私の車を使っていいよ)
さて、①と②の文はどちらもas long asという表現を使っているのですが、若干日本語で違いが出ています。
①の文は「あなたが望む限り」という使われ方をしているのに対し、②の文では「もし約束してくれるなら」という使われ方をしています。
ですが、②の文も「あなたが約束している限り」という捉え方をしてみると、「as long as」のイメージが掴みやすいのではないでしょうか。
このas long asは、「if」と同じような意味を持つと先ほど述べましたが、longが持つ「時間的長さ」という感覚が単なる条件を述べる「if」とは違って含まれていることが分かると思います。
①の文であれば「あなたが望む限り」、②では「約束を守る限り」という、時間的な長さの感覚が「条件」の意味と一緒に伝わってくるのがお分かりいただけたでしょうか。
これがas long asのイメージとなります。
また、as long asとそっくりな表現に「so long as」という表現があります。
こちらのso long asはas long asと同じ意味ですので、どちらを使っても問題はありません。ですが、一般的に使われている方はas long asの方です。
provided thatの正しい使い方
次に、provided thatの正しい意味と使い方を見ていきましょう。結論から簡単に言うと、provided thatもas long asと同様に条件を表現するフレーズで、「if」と同じように使われます。
「もし~であれば」という意味で使われる表現です。provided thatがifと同じような使われ方をしていることを理解するために、まずは例文を見てみましょう。
(宿題を時間通りに終わらせたら友達と遊びに行っていいよ。)
さて、こちらの文がprovided thatを使って条件を述べている例文になります。
では、なぜprovided thatが「~であれば」という意味になるのでしょうか。イメージは、provideという単語が持つ「目の前に提供する」という感覚です。
この感覚で、上の例文を見てみると、前半のYou can go out with friends という文と、you finish your homework on time.という文があり、「友達と外出して良い」は「宿題が時間通りに終わる」ことが提供されることによって可能となるという感覚で条件の提示の仕方をしています。
provided thatの補足として、少し付け加えてお話します。
provided thatはproviding thatとしても使うことができます。また、後ろのthatを省略してprovidedのみで使うこともできます。
(宿題を時間通りに終わらせたら友達と遊びに行っていいよ。)
thatを省略しても意味は同じです。thatを省略しているパターンをより耳にするかと思いますが、どちらも同じ意味ですので自分の使いやすい方を使用するといいでしょう。
unlessとprovided thatの使い方の違い
さて、ここまでunless, as long as, provided thatの意味を学習してきました。
ここからは、それぞれの違いを例文を比較しながら確認していきましょう。
as long asとprovided thatは同じ意味の表現ですので、今回はprovided thatを使って比較していこうと思います。それではさっそく例文を見ていきましょう。
You can not succeed provided that you work hard.
さて、ここではunlessを説明する際に使用した例文を用いて比較してみましょう。
①の文はそのままunlessを使って、②の文はunlessの代わりにprovided thatを使っています。
①の文はもちろんそのままですから、「一生懸命頑張らない限り成功しないよ。」という意味になっていますね。
ところが、②の文はというと、「一生懸命に頑張る限り成功しないよ。」という違った意味になっています。では次の文の組み合わせはどうでしょうか。
You can succeed provided that you work hard.
こちらの二つの文ではどうでしょうか。
③と④の文は、①と②の文からnotを外した文です。
③の文では、「一生懸命頑張らない限り成功するよ」という、頑張らない方が成功するという、通常の人間社会で生きている私たちにとっては訳の分からない意味になってしまいます。
ところが、④の文では「一生懸命頑張る限り成功するよ」という、私たちにも大変意味の分かりやすい文になっています。
このように、同じ内容の文で両者を比較してみると、unlessが「~しない限り」、provided thatが「~する限り」という意味合いなのがとても分かりやすくなりますね。
まとめ
さて、ここまでunless, as long as(so long as), provided that(providing that)の意味や使い方、比較をしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
unlessは「~しない限り」、as long as とprovided thatは「~する限り」と理解していただけたでしょうか。
それぞれの意味や違いを理解して練習することが重要です。これらの接続詞の表現は、マスターすると会話の表現がぐっと広がります。
今まで「if」しか使えてこなかった場面で、今回学習した新しい表現をぜひ使ってみてください。それでは、これからも頑張ってくださいね。ではまた。