「やればできる」はYou can do itだけじゃない?!Be able to は使えない?例文付きで紹介
映画のワンシーンなどで、”You can do it!”など発せられる事は、ごくありふれたパターンかと思いますが、英語で「やればできる」と言う表現方法がこれだけではない事はご存知でしょうか?
日本語でも、同じ「やればできる」を伝える際も、相手を励ます場合と、説教じみた場面と、よりカジュアルな場合とで、選択する言葉は違うのではないでしょうか。
今回は各場面ごとの「やればできる」の表現方法を紹介します。
また、そのニュアンス、注意点についてもまとめましたので、ぜひ最後までご覧ください。
「やればできる」の英語表現
一口に「やればできる」と言っても、そのシチュエーションは様々。
ニュアンスや場面に応じて、以下のような表現を使うことができます。
You can do it (if you try).
非常にカジュアルな表現で、比較的万能な使い方ができます。
英語を話す際非常によく使われる表現です。
同僚や親しい友人を励ます時なんかに、使えるでしょう。よほど親しくない限り、ビジネスの場ではあまり使わない印象です。
(君ならできるよ!一緒にやってみよう!)
励ますというより、諦めムードの相手により強い言葉を送る場合は、if you tryを末尾につけてみるとしっくりきます。
(そんなに難しいことじゃないよ、やればできるよ。)
You can make it happen.
これも比較的よく使われます。
これに近い表現の”You made it!(やったね!)”に代表されるように、”make”を用いることで「〜を達成する」「〜に成功する」状態に持っていくようなニュアンスを加えることができるので、今回の表現に限らず、使いこなせれば英語の表現幅はぐっと広がります。
(もしあなたがこの難しいプロジェクトに全力を尽くせば、実現できますよ。)
Put your mind to it.
直訳すると、「あなたの意思をそこに置く」となり、転じて「その気になればできる」となります。
フルコミットすればできないことはないという形の強い表現になりますし、逆に「やる気がなければできないよね」というニュアンスにも使えます。
I know this is a challenging project, but you can do it if you put your mind to it.
(大変なプロジェクトなのは知ってるけど、君なら本気でやればできるよ。)
If you don’t put your mind to this project, what can you expect to achieve?
(もしこのプロジェクトに本気で取り組まなかったら、一体何が達成できるんですか?)
第三者の評価をする場合
例えば職場において「部下の⚪︎⚪︎は今は伸び悩んでいるけど、あいつはやればできる」というように、第三者を評価する場面は多いと思います。
こういう状況の場合は”He/She has a potential”という表現を用いることができます。
また、he/she をyouに置き換えても使えます。
もう少しカジュアルに表現したい場合は、”He/She has what it takes.”という表現が使えます。
(そのゲームを落としたのは残念だけど、彼女には必要なものは備わってるから、次は勝てると信じてるよ。)
ことわざ、慣用句的な言い回し
例えば日本語でも「為せば成る」「継続は力なり」のような「やればできる」ニュアンスの慣用句がありますが、英語にももちろんあります。
これらのことわざ・慣用句は無くても会話は成立しますが、知っていることで自身のイメージをより正確に相手に伝えることができるので、英語圏で会話を楽しみたいのであれば、一つでも多く習得しておくことを強くお勧めします。
Where there is a will, there is a way
直訳すると、「意志のあるところに道あり」。
何事も為さねば成らぬ、ということを相手に伝えたい時や、意志の大切さを説く際に使えます。
Practice makes perfect
ここでのpracticeは「練習」というよりは「習慣」を表します。
転じて「継続は力なり」となり、小さなことであってもコツコツ積み重ねることで、大きな成果を成し遂げられる様を伝えることができます。
より忍耐が美徳である様を強調したいのであれば”Rome was not built in a day.”(ローマは1日にしてならず)が使えます。
別の表現を組み合わせて大意を伝える
本番の会話では、今まで覚えていた事が突然飛ぶ事はよくあります。
この記事の内容に関わらず、数ある表現方法というのは相手に情報を伝える手段であり、皆さんが伝えたい事が相手に正確に伝わればそれで問題ないことになりますので、諦めずに話してみましょう。
今回の記事の「やればできる」について考えると、日本語での意味を深掘りすると、本質的には「何かを(一生懸命)取り組む」ことにより「望む結果を得る」事を相手に様々なニュアンスで伝える事となります。
例えば前者は”Work hard”などが使えそうです。
後者は”you can make it.”や”pay off”などが使えます。
会話でよく使うのはmake itの方ですが、他の表現でも全く問題ありません。
最悪なのは、詰まって黙ってしまう事だと思いますので、伝える努力をする事が肝要になります。
(一生懸命やれば、できますよ。)
番外編:CanとBe able toの違い
ここまで色々書いてきましたが、例えば”You can do it.”を”You are able to do it.”とする事はできるのでしょうか?
結論、できるけど、ニュアンスが違う、と言うのが答えになります。
Canはカジュアルにできる旨を表すのに対し、Be able toはよりフォーマルに分析的な視点で可能である旨を伝える表現になります。
例えば先ほどのYou can do itであれば、例えば友人同僚などに「やればできるよ」と言うニュアンスになります。
これをBe able toに置き換える事で、「〜については、可能と考えます」というようになりますので、場面により使い分けていきましょう。
実際の会話ではその人のキャラクターや口癖もあるため、仮に逆に使ってしまってもその場では慌てずに次回から気をつければいいでしょう。
また、文法的な事を言えば、canは現在形と過去形しか取れないため、未来のことに言及したい場合は必然的にBe able toを活用することになります。
(一生懸命やれば、目標は達成できるでしょう。)
まとめ
ここまで、「やればできる」という表現について、英語表現の深掘りをしてきました。
頻出フレーズから慣用句、さらには相手に自分のイメージを伝えることの本質にも触れて来ました。
この記事を参考にして、ぜひとも英語の表現の幅を広げてみてください。