オンライン英会話で英語力を上げるコツは? | 新!保護者の知恵袋 #9
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保護者の悩み(女の子 7歳)
幼稚園児の頃から週2回オンライン英会話のレッスンを受けていて、だんだんと英会話ができるようにはなってきているのですが、私が思っているほどには上達していないように感じられます。
オンライン英会話で会話力をアップさせるには、どのような工夫をすればいいのでしょうか?
ご相談内容によると、現在7歳のお子さまはすでに基本的な英会話ができるとのことです。
手ごたえを感じられないと思われるのであれば、普段とは違ったアプローチから英語に取り組むといいかもしれません。
この記事では、オンライン英会話で英語力をさらに向上させるコツについて解説します。
オンライン英会話を上達させるためにできること
オンライン英会話では、講師と生徒が1対1で会話をするところがほとんどです。
日ごろからオンライン英会話でのレッスンを受けてきたお子さまは、恐らくご自分なりの「会話のパターン」を作っておられるのではと感じます。
「聞かれること」と「答えること」が定型化されてしまっていて、新しい冒険ができない状態なのかもしれません。
では、どんな方法で、パターン化されている英会話から逸脱すればいいのでしょうか。
オンライン英会話で勉強した英語をさらに上達させるためのコツは3つあります。
- 共通したロードマップを持つ
- インプット量を増やす
- 英語がテーマのイベントに参加する
1. 子供と保護者で共通したロードマップを持つ
ただ闇雲に英会話を続けていると、やがてマンネリ化してしまいます。
保護者さまとお子さまが共有する「理由・目標・達成」のロードマップを作成し、それに沿って英語を勉強するようにしましょう。
動機付けと目標達成は大きなモチベーションになり、単調になってしまった勉強のメリハリとなるでしょう。
ロードマップは以下をテーマに作成します。
- なぜ英語を勉強するのか(理由)
- 英語で何をするか(目標)
- 達成したら何が得られるか(達成)
どうして英語を勉強するか確認する
小さなころから英語を勉強しているお子さまは「どうして英語を勉強するのか」を、どう解釈をしていらっしゃるでしょうか。
まずはお子さまと一緒に、英語を話せることのメリットについて話してみましょう。
子供のころから英語を勉強するメリットは数えきれないほどあります。
- 国際感覚を身に着けられる
- 将来の仕事の選択肢が広がる
- 英語への抵抗感が少なくなる
- 世界規模の情報が得られる
- 海外に友達が作れる
- Youtubeやゲームの内容が分かる
- 海外旅行ができる
1-4番は「英語を習うことで将来得られるメリット」、5-7番は「お子さまがダイレクトに享受できるメリット」です。
すべての意味が今は分からなくても、とにかくたくさんのメリット(いいこと)があるということを確認できるのが大切です。
目標設定と達成を繰り返す
英語は勉強することが目標ではありません。
英語で「何をするか」が本来の目標になります。
お子さまと一緒に、英語ができるようになったら何がしたいか、たくさんの夢をお話ししてください。
またその際に「英語ができる」というのはどういう意味なのか、保護者さまとお子さまで共通認識を持つことも大切です。
このふたつをクリアにするため「英語で何かをする」という目標を明確に設定し、それを達成することで、両者が共通して「英語で〇〇ができた!」と分かるようにしましょう。
具体的には以下のような目標を作り、達成を目指します。
- 英検Jr.を受ける→合格する
- 子供用の本を選ぶ→1冊完読する
- 英語のDVD/動画を選ぶ→英語で1本見る
- 英語で手紙や日記を書く→短くても良いので自分の言葉で書く
目標の達成に対するご褒美
目標が達成できたら、お子さまが望む「何か楽しいこと」を提供しましょう。
それは英語に関係あることでもないことでもOKです。
もので釣ることに抵抗を感じるかもしれませんが、特にお子さまが小さなうちは「がんばればいいことがある」と学ぶことで、途中で投げ出さない、とにかく最後までやってみるという忍耐力を付けられます。
お子さまにやめ癖がついてしまわないよう、まずは「スタートしたらゴールする」、という習慣を身に着けてもらいましょう。
ご褒美はお子さまが主体となって考えることで、よりモチベーションがあがります。
- Youtubeを1時間見る
- ゲームを1時間する
- スイーツを食べに行く
- 映画を見に行く
- 動物園に行く
<ロードマップ(例)>
2. インプット量を増やす
英会話はアウトプットの作業です。
会話力が伸び悩んでいると感じる理由は、アウトプットのための「インプットの量」が足りていないことが一因かもしれません。
インプットの量を増やすためには、英検などの試験勉強などが最適です。
インプット量が増えれば表現の選択肢が増えるため、会話力が上がります。
また、理解できる言葉も増えるため、リスニングも伸びます。
今までよりもさらに思い通りの会話ができるようになることで、お子さまの自信につながるでしょう。
小学生が受ける英語の試験と言えば、やはり英検です。
もしも試験が初めてであれば、英検Jr.から初めても良いでしょう。
英検と英検Jr.には多少の違いがありますので、以下にまとめました。
英検Jr. | 英検 |
リスニングに特化したテスト | 「読む・聞く・話す・書く」の能力を判定する4技能テスト |
<小学生を対象にしたテスト> | 年齢関係なく1級から5級まで7段階 |
BRONZE 試験時間|約30分 SILVER 試験時間|約35分 GOLD 試験時間|約45分 | 5級 |中学初級程度 4級 |中学中級程度 3級 |中学卒業程度 準2級 |高校中級程度 2級 |高校卒業程度 準1級 |大学中級程度 1級 |大学卒業程度 |
リスニングのみ(オンライン受験) | 筆記(マークシート) リスニング面接 |
難易度で言うなら、圧倒的に英検Jr.が簡単です。
「英検Jr.」は、小学生を対象とした英語の試験で、英会話の経験があるお子さまであれば、少しの勉強で合格圏内に入ることが可能になります。
まずは「合格する」という体験をしてほしいときはおすすめです。
英検5級は中学初級程度のレベルとされていますが、幼稚園の頃から英会話を習っているのであれば、小学校3-4年生くらいで一度試験を受けてみてもいいでしょう。
また、オンライン英会話では、英検など試験対策用のクラスが用意されていることもあります。
一度利用しているオンライン英会話を確認してみてください。
なお、英検以外にも小学生から受けられる英語の試験には以下のようなものがあります。
いずれも有名な機関が行う英語のテストで、将来の受験などに備えて、本番慣れしておくのもいいですね。
ケンブリッジ国際児童英検 (YLE:Cambridge Young Learners English) | 対象年齢:幼児、小学生、中学生 実施回数:年に2回 受験料:6,100円(PreA Starters) 6,700円(A1 Movers) 7,250円(A2 Flyers) 合否判定:なし 受験1か月後に成績証明書が郵送される ヨーロッパ共通参照枠(CEFR)に準拠しており、この後はケンブリッジ英検に繋がる。 |
TOEFL Primary: Educational Testing Service(ETS) | 対象年齢:小学生、中学生 実施回数:年に2回 受験料:4,000円 合否判定:なし 受験1か月後にオフィシャルスコアレポートが郵送される |
国連英検ジュニアテスト | 対象年齢:7~12歳の小学生対象 実施回数:年に2回 受験料:2,970円 合格証:認定証・評価シートを発行 |
3. 英語がテーマのイベントに参加する
普段のオンライン英会話は画面を通して行われます。
英語がテーマのイベントに参加することで、普段とは違うリアルな場所で、講師以外の人たちと英語を話すことができます。
それにより、これまでパターン化していた会話をよりブラッシュアップさせることが期待できます。
さらに、こういったイベントには同年代の子供たちが参加するため、自分以外の子供が英語を話しているのを見たり聞いたりするのは良い刺激となるでしょう。
英語がテーマのイベントは、夏であればサマーキャンプが代表的です。
一日だけのイベントから数日間寝食を共にするタイプのものまで幅広く選べます。
冬であれば、秋の遠足やハローウィン、クリスマスなど、英語関係のイベントが開催されています。
インターネットで検索をすると、ウィンターキャンプも募集があるかもしれませんね。
または、通っている英会話スクールでもなにか季節的な催し物があるのではないでしょうか?
いつもオンライン上で行っていた会話をリアルな状況で体験することは、きっと多くの学びをもたらしてくれるに違いありません。
いろいろな方面にアンテナを張って、お子さまに合いそうなイベントを見つけてください。
まとめ
この記事では、お子さまの英語をより上達させるコツについて解説しました。
ただし、もしもお子さまが現在のオンライン英会話を心から楽しんでいるのなら、必要以上に心配しないでくださいね。
もともとのお子さまの性格が、話すより聞くのが得意なことも考えられます。
お子さまが日本語でお友達と話しているときと同じようにリラックスできているのなら、見守ることも選択肢のひとつです。
もっとも大切なのは、「英語が好きな状態を継続する」ことです。
お子さまの今後の英語ライフがより充実するよう応援しています。