英語が苦手な親のおうち英語はどうする? | 新!保護者の知恵袋 #12
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近年グローバル化が進み、英語教育の早期化やグローバル人材の育成の重要性について叫ばれるようになりました。
このような背景から、小学校に入学する前からお子様に英語に親しんでもらおうと考える保護者が増えています。
しかし、小さなお子様に英語の学習をさせる中で下記のような疑問を抱える保護者も少なくありません。
保護者の悩み(女の子 4歳)
うちの子はまだ幼児なのでオンライン英会話の授業は私も一緒に近くで聞いています。
なので、授業で何を習ったか把握することができます。
普段の生活の中でも授業で習った内容の復習・応用になりそうなことには声がけをしたいと思うのですが、私の発音がちゃんとしていないので、下手な発音で話しかけることが逆効果になってしまうのではないかと不安です。
(例:着替える時に「Let’s get dressed. 服を着替えようね!」と声掛けをする)
下手な発音で話しかけるのはやめた方がいいでしょうか?
この記事では、英語を綺麗に発音することに自信がない保護者がお子様にどのように接するべきか詳しく解説していきます。
発音は関係ない!どんどん英語で話しかけることが大切!
結論から言うと、保護者の英語の発音の良し悪しはお子様の英語教育にあまり大きな影響を与えません。
むしろ日常的にどんどん英語でコミュニケーションを取ることが大切です。
それは、下記の5つの理由によるものです。
- 子供は親の英語の発音の影響を受けにくいため
- 世界中でノンネイティブスピーカーの数が圧倒的に多いため
- 英語力は使えば使うほど向上するため
- 語彙力と知能指数が高くなるため
- 保護者の英語力も向上するため
それぞれの理由について、ここで詳しく解説します。
子供は親の英語の発音の影響を受けにくいため
保護者の英語の発音はお子様に大きな影響を与えません。
子供は本能的に良い音を選んで真似する能力が身についているからです。
そのため、オンライン英会話や英会話スクールなどを通じて、日常的にネイティブスピーカーの英語を耳にする機会があれば問題ないでしょう。
どうしてもネイティブスピーカーの綺麗な英語の発音を身につけさせたいと考えるのであれば、下記の方法を試してみることをおすすめします。
- お子様と一緒に英語の発音を学習しながら、保護者の方も英語の発音をブラッシュアップしてみる
- ネイティブスピーカーの音声CDを掛け流しにして、常に英語のインプットができる環境を作る
世界中でノンネイティブスピーカーの数が圧倒的に多いため
Statistics&Dataが2022年に発表した”The Most Spoken Language in the World”によると、英語が世界で最も話されている言語で、約14億人が使用しています。
しかし、この中、オーストラリアやアメリカのように英語を母語として使用しているネイティブスピーカーの数はわずか3億7,000万人程度で、半数にも満たしていません。
つまり、英語話者の多くがノンネイティブスピーカーであるということです。
ノンネイティブスピーカーの英語には訛りや癖があります。
日本人が話す英語には日本語から来る訛りや癖が出てしまいがちです。
そしてフランス人はフランス語訛りの英語、中国人は中国語訛りの英語になることが一般的です。
幼い頃から、ネイティブスピーカーだけでなく、ノンネイティブスピーカーの英語を耳にする習慣を身につけておくことで、ノンネイティブスピーカーとも臆することなく英語が話せるようになるでしょう。
英語力は使えば使うほど向上するため
英語は筋トレと同じで使えば使うほど力が向上します。
日本人は世界で最も英語を苦手とする国の1つです。
理由はさまざまですが、日常生活の中で英語を使う必要性が低く、スクールや学校の外で英語を使用する機会が少ないからという理由があります。
つまり、英会話スクールやオンライン英会話だけで英語力を向上させることは難しいということです
家庭学習や、スクール外の時間の過ごし方が大切になってきます。
そのため、保護者も「下手な発音だから」と言わず、お子様にどんどん英語で話しかけてあげることが大切です。
使えば使うほど、お子様の英語力が伸びていくでしょう。
語彙力と知能指数が高くなるため
保護者からたくさん話しかけられたり、語りかけられたりしたお子様は、そうでなかったお子様よりも語彙力と知能指数が高まるということが多くの研究で証明されています。
それは日本語だけでなく、英語も同じです。
日本語、英語に関係なくお子様にどんどん話しかけてあげることで、お子様の脳に言葉がどんどんインプットされて言語や語彙の習得につながります。
また、何度も同じ英単語やフレーズを耳にすることで定着率も高まるでしょう。
ぜひ、お子様に英語で話しかけてください。
保護者の英語力も向上するため
前項にもありますが、日本人は日常生活の中で英語を使用する機会がないから英語を苦手とする人が多いことを説明しました。
お子様に英語で話しかけて保護者が英語をアウトプットする機会を増やせば、保護者の英語力も向上します。
そして、お子様の英語力の向上に合わせてどんどん使用する英語表現やフレーズの幅も広がるため、相乗効果が期待できるでしょう。
お子様に英語で語りかけるときに注意すべき点
前章では保護者の英語の発音の良し悪しに関係なく、お子様にどんどん英語で話しかけることが重要である理由について解説しました。
ここでは、お子様に英語で語りかける際に注意すべき点について説明します。
下記の点に注意しながらお子様に英語で話しかけてみましょう。
- 家の中で英語を使う時間を決めて少しずつ増やす
- 英語と日本語を混ぜて話さない
- 保護者も楽しみながら英語を使う
家の中で英語を使う時間を決めて少しずつ増やす
日々の生活の中で英語を何となく使うのではなく、食事中や寝る前の1時間など時間を決めて英語を使った方が習慣化させやすいです。
最初は挨拶など片言の英語でも構いません。
保護者とお子様が互いに英語でコミュニケーションを取ろうとする姿勢が大切です。
そして、慣れてきたら英語を使用する時間を増やしましょう。
それは場面が変わることで使う単語やフレーズが変わるからです。
少しずつ表現の幅が広がるでしょう。
英語と日本語を混ぜて話さない
お子様に英語で話しかける保護者にありがちなのが、下記のように日本語と英語を混ぜて話しかけてしまうことです。
「あれはcatだね。」
「That is a 猫.」
日本語と英語を混ぜて話しかけてしまうと、お子様が混乱してしまう可能性があります。
どうしても英語で表現できないときは日本語で表現しましょう。
しかし、逆にお子様が英語と日本語が混ざった言葉で話しても注意しないでください。
「英語を話すこと=楽しい」という認識を持ってもらいましょう。
保護者も楽しみながら英語を使う
子供は親の真似をするものです。
保護者が楽しそうに英語を使っていたら、徐々に「英語=楽しい」という認識を持って真似するようになるでしょう。
そのため英語を使ってお子様に話かける際には、笑顔で楽しそうに話しかけることを心がけてください。
まとめ
保護者の英語の発音の良し悪しに関係なく、保護者はどんどん英語でお子様に話しかけてあげることが大切です。
それは下記の5つの理由によるものです。
- 子供は親の英語の発音の影響を受けにくいから
- 世界中でノンネイティブスピーカーの数が圧倒的に多いから
- 英語力は使えば使うほど向上するから
- 語彙力と知能指数が高くなるから
- 保護者の英語力も向上するから
私たちは英語のネイティブスピーカーではありません。
発音が悪いという理由でお子様に英語で話しかけないというのは非常にもったいないことです。
ぜひ積極的に英語でコミュニケーションを取ってください。
下記の3点に注意すると、英語でのコミュニケーションの効果が高まります。
- 家の中で英語を使う時間を決めて少しずつ増やす
- 英語と日本語を混ぜて話さない
- 保護者も楽しみながら英語を使う
ぜひ、これらの点に留意しながら話しかけてみてください。