英語に飽きてしまった子供の興味を取り戻すには? | 新!保護者の知恵袋 #16
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保護者の悩み(女の子 3歳)
子供が1歳半頃に英語学習教材を購入しましたが、最近は教材DVDに飽きてしまいほとんど見てくれません。
音声図鑑や英語絵本にも飽きて全く遊んでくれないので、どうしたら英語ブームが戻って来るか悩んでいます。
保育園〜小学校でアルファベットなどの理解が進めば興味も戻って来るかと期待を込めて無理強いはせず、ORT(英語育児の教材として人気の絵本)などを読み聞かせていますが心配です。
英語に飽きてしまった幼児の興味を取り戻すには、どうすれば良いのでしょうか?
子供の好奇心は熱しやすく冷めやすいため、一度興味を失ったものはなかなか振り向いてくれません。
英語をはじめとする第二言語は、習ったときは覚えていても、使わなくなったらすぐに忘れてしまいます。
本記事では、「英語に飽きてしまった子どもの興味を取り戻すには?」ついて解説いたします。
なぜ飽きてしまったのか考える
まず、お子さまがどうして英語に興味がなくなったのか考えてみます。
原因を特定し、対策をたてることで「飽きのこない」英語の導入ができるでしょう。
子供が英語に飽きてしまう理由は以下のようなものが代表的です。
- 同じ教材をずっと使っている
- 間違いを訂正させられる
- ほかにもっとおもしろそうなものを見つけた
- だんだん「勉強」のようになってきた
- 英語を話すと過剰に注目される
1. 同じ教材をずっと使っている
考えられる理由
子供に限らず、誰しも、同じことを続けると退屈に感じますよね。
特に子供は好奇心の塊。
以下に心当たりはありませんか。
- 毎日同じ英語のおもちゃを持たせている。
- 一度興味を示した英語の絵本を何度も読んでいる
- ずっと同じ音楽を歌って聞かせている
試してみたい対策
本や歌などのストーリー性のあるものは、たくさんあった方が語彙を増やすことにも役立ちます。
もちろん、新しいものを買い与え続けることが正しいわけではありません。
ですが、特に英語を第二言語として覚えさせるなら、おもちゃやご褒美は英語に関係するものだけに限定するなどのルールを設けた上で、子供が「今日は何があるんだろう?」とわくわくするような趣向を凝らすようにしましょう。
2. 間違いを訂正させられる
考えられる理由
子供の発音や単語の間違いを「キチンと言えるようになるまで」繰り返させていませんか?
例えネイティブの子供でも、小学生くらいまで舌が回らずRやLの発音ができないこともあります。ましてや普段は日本語を話すお子さまであれば、単語の言い間違えや発音の誤差はあって当然です。
試してみたい対策対策
3歳くらいの言語が未発達のお子さまであれば、”pig”を”bear”と言うなどの事は頻繁に起こります。
「これは”bear”だよ、言ってみて?」と促すのではなく、「そうだね、”bear”だね。」と肯定してから訂正するようにしてみましょう。
また、お子さまに言い直しをさせる必要はありません。
今はお子さまに「常に英語があるのが普通」と環境の認識をさせる段階です。
小学生くらいになって「遊び」と「勉強」の違いが分かるようになってから、単語や文法を修正しても全く問題はありません。
3. 他にもっと面白そうなものを見つけた
考えられる理由
子供は遊びを見つける天才です。
おもちゃを買ったら空き箱の方に夢中になった、積み木より庭の石を重ねる方が喜ぶなど、保護者の想定通りには動いてくれません。
特に3歳児は、体力もつき始め、思考力も上昇し、目につくものすべてが新しく珍しいものでいっぱい。
「英語」に興味を持ってほしいがために、本やDVDなど静的な遊びが増えていませんか?
もしかしたら、近所を探索したり、公園の遊具を使ったり、動的な遊びが好きなお子さまなのかもしれません。
試してみたい対策対策
例えば、外にでて散歩をしながら、分かる範囲で英単語を使ってみるのはいかがでしょうか。
“Shoes” “sky” “cloud” “sun”など、思いのほかたくさんの単語が見つかります。
指さし確認をしながら、音だけでなく身振り手振りもつけて行ってください。
子供はお散歩が大好き。
最初は反応がなかったとしても、続けることで変化があるかもしれませんよ。
4. だんだん「勉強」のようになってきた
考えられる理由
対象年齢より早い段階から英語教材を使おうとしたり、フラッシュカードで英単語を言う練習を始たりしていませんか?
最初は音楽やDVDなど楽しいだけだった英語が、いつの間にか「勉強」にすり替わってしまった。
お子さまの将来を思うあまり「英語」のことばかり考えてしまう保護者さまも少なくありません。
英語教育に熱心な保護者さまの中にはお子さまが上手な日本語を話したら「日本語より英語で言って欲しい」と思ってしまうそうです。
お子さまとのコミュニケーションよりも「英語」が優先されては意味がありませんよね。
試してみたい対策対策
どうしても単語を覚えて欲しいなら、エンターテイメント性を上げるのが効果的です。
子供はゲームが大好きです。
例えば、「早押しゲーム」。
絵が描かれたカードを見せて「これなんだ?」と言います。
その時に、押したら『ピンポン!』と鳴る「早押しボタン」を導入する。
正解だったら「ピンポーン」と〇が出るプレート、不正解だと「ブッブー」と×が出るプレートを使う、など、回答者であるお子さまを盛り上げてください。
正解しても間違っても「英語は楽しい」と学ばせることが大切です。
5. 英語を話すと過剰に注目される
考えられる理由
- 何気なく英語を話したら「すごいね!」「えらいね!」と褒められた。
- 英語の絵本を見ていたらじっと注目される。
普段、おもちゃで遊んだりテレビを見ていても何もないのに、英語に関わるときだけ近寄ってくる、何度も声を掛けられる、とにかくやたらと注目されるなどです。
子供の中には、保護者がいつもとは違う大きなリアクションをすることを嫌がることがあります。
試してみたい対策対策
こういったお子さまは、保護者の態度や声色が変わることに敏感です。
DVDを見ながら一緒に英語を歌っていても大げさに反応しない、英語のおもちゃで遊んでいても褒めたりしないなどを実行してください。
または、たとえ日本語のテレビを見ていてもたくさん話しかける、普段から日本語でも一緒に歌ったり踊ったりする、など、英語と日本語で態度に差をつけないことを心がけてみましょう。
これまでと違ったアプローチを入れてみる
オンライン英会話で、話し相手を探す
子供用のオンライン英会話などでは、リトミック(音楽教育の手法)やフォニックスなどの専門講師が在籍しているところもあります。
保護者さまで対策が考え付かないときは、オンライン教室を利用して、お子様の新たな好奇心を刺激するのもいいかもしれません。
地域の「英語で話す」イベントに参加してみる
お住まいの地域の近くでは、ほかにも「英語を習わせたい」と希望する家族や、彼らのための英語イベントが開催されていたりします。
SNSや地域に関するウェブサイトから情報を収集して、お子様がリアルにほかのお友達と会い英語を聞き、話す働きかけをしてみましょう。
奥の手:英語を一切視界から消す
お子様の反応具合によっては、一度英語から遠ざかってみるのもひとつの方法です。
壁にあるポスターや絵本やぬいぐるみ、DVDやキャラクターなど、英語に関するあらゆるものを隠してしまいましょう。
すべてなくしてしまうのは不安に感じられるかもしれません。
ですが、お子様はまだ3歳。
半年から1年、英語がなかったとしてもまったく問題ありません。
お子様が英語を見るだけで拒否反応を示してしまうことに比べたら、すっかり忘れてくれる方がありがたいのではないでしょうか。
子供は飽きるのも早いですが、しばらく経つともう一度遊び始めるということも良くある話です。
原因が思い当たらず急に英語を嫌がるようになった、というときは、とりあえず思い切って英語から離れてみてください。
もしかしたら、まったく思いもよらなかった原因が判明するかもしれません。
まとめ
お子様に英語を学んで欲しい保護者さまはたくさんいらっしゃいます。
その中で「子供が英語に飽きてしまった」という話も、実はよくある話です。
保護者さまは「お子様の英語との関り」に対して、一挙手一投足、喜んだり怒ったり騒がないようにしてください。
人生90年と考えたら、お子様の英語の旅は始まったばかりです。
常にゆとりをもって見守ってさしあげてくださいね。