インターナショナルスクールとは?メリットとデメリットも紹介!
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インターナショナルスクール幼稚園(プリスクール)が毎年新設されています。
国内にはすでに800校以上あると言われていますが、さらに需要があるようです。
それに伴い、インターナショナルスクールに通う日本の児童が増えてきました。
この現象は日本だけでなく世界的な流れです。
特にアジア圏で広がりを見せており、世界のインターナショナルスクールはここ10年で70%も増加しています。
グローバル化に伴い「国際感覚をもった、世界で活躍できる人材」が求められている現在、英語教育に対する関心の増加が伺える数字です。
保護者の皆さまも1度は、調べたことがあるのではないでしょうか?
ということで、今回この記事では、「インターナショナルスクールとは?」についてお届けしたいと思います。
「誰でも入学できるの?」
「学費が高いらしいけど、実際どの位するのだろう?」
「日本の教育とどう違うの?」
「どんなメリット、デメリットがあるのだろう?」
このような、素朴な疑問を解決していきます。
インターナショナルスクールとは?
インターナショナルスクールとは基本的に、日本に住んでいる「英語が母国語」の児童が、教育をうける施設です。
各種学校によって異なりますが、幼稚園から高校までの一貫校が主な形態です。
日本国籍の児童は入学できないスクールもあれば、少数ですが、半分の生徒が日本人という学校まで様々です。
インターナショナルスクールは「英語を学ぶ」学校ではなく、「英語で学ぶ」教育施設のため、入学には英語でコミュニケーションが取れることが条件です。
また、学校生活の案内や先生とのコミュニケーションは全て英語のため、両親どちらかに英語力があることが求められます。
ほとんどのインターナショナルスクールは、日本の憲法で定められた義務教育を受ける1条校ではない為、各種学校としての扱いとなります。
※1条校とは、国の法律で定められた教育を施す教育施設のこと
プリスクールとは?
プリスクールとは就学前の主に日本の子供達が、英語で園生活を送る施設です。
プリスクールに入園できる年齢は各施設により異なり、週1日から数時間の通園、全日制まで様々です。
0歳から入園できる幼稚園、保育園一体型のプリスクールもあります。
インターナショナルスクールに入学するための英語力をつける教育施設、という側面もあります。
インターナショナルスクールは誰でも通える?
インターナショナルスクールは「英語で教育を受ける」施設です。
設立には以下のパターンがあります。
- 日本に住む自国民のために、その国が設立(アメリカンスクール、カナディアンスクールなど)
- 外国の学校の日本校として設立
- 日本の学校や団体によって設立
よって入学できるかどうかは、各種学校の規定によります。
ただし、インターナショナルスクールでの生活や授業は全て英語のため、「英語を聞いて理解できる」「英語でコミュニケーションが取れる」が前提です。
入学試験や面接でその年相応の英語力があるか、が問われます。
インターナショナルスクールの学費
インターナショナルスクールの学費は高いことで知られています。
質の高い教育環境と、カリキュラムがある学校を運営するにはコストがかかります。
文部科学省の定める「義務教育を受ける場(1条校)」ではないため補助金を支給されることもありません。
総生徒数が少ないので、1人1人にかかる費用の負担は大きくなります。
平均的な年間の費用は200~300万円です。
- 授業料
- 入学金(初年度)
- 教材費
- 教育開発費
- 施設維持費
- スクールバス代(利用者)etc…
学齢が上がるにつれて、授業料は高くなる傾向です。
日本の教育との違い
新学期のスタートは国際基準の9月です。
日本の教育は主に知識暗記型の授業ですが、インターナショナルスクールでは自ら考えて答えを導き出す探究型です。
自らの意見を発表する、みんなで話し合う、といった機会の多さから自分の意見をしっかり持つようになります。
よって、思考力、判断力、プレゼンテーション能力、人の意見を尊重する姿勢、などが身につきます。
多国籍で多文化が集まった環境より、国際的な視点から物事を考えるようになります。
またICT環境が発達しており、小学校低学年からタブレット、PCを使っての授業が行われています。
※ICT(Information and Communication Technology)情報通信技術を活用したコミュニケーションの意味。PCを活用して行う情報や知識の共有
これらのプログラムをスムーズ遂行するために、少人数で授業を行います。
インターナショナルスクールのメリット、デメリット
インターナショナルスクールの生活は「日本で得られる最適な英語環境」と思えるかもしれませんが、メリットと同時にデメリットもあると考えます。
ここでは考えられるメリットとデメリットを各4選お伝えしたいと思います。
インターナショナルスクールのメリット4選
- 高い英語力が身につく
- 国際的な視野を持つようになる
- 主体性が育つ
- 海外の大学に進学する道が開ける
高い英語力が身につく
幼児期であれば、身の回りの生活における「欲求や、感情が表現できる」で十分でしょう。
しかし成長するにあたって、年齢相応の言語で表現する必要があります。
英語で学ぶ環境に身を置いているので、英語での「思考力」「理解力」「表現力」は、成長に合わせて自然に発展していきます。
これは最大のメリットです。
しかし、高い言語力を得るためには努力が必要です。
勉強はしっかりとする必要があります。
国際的な視野を持つようになる
学校にもよりますが、ほとんどのインターナショナルスクールは多国籍の児童が在籍しています。
友人が多国籍であれば、それだけ多文化に触れることになります。
日常が世界である環境なので、自然と視野が広がります。
国際的な視野で物事を見て、考えて、問題を解決する能力が自然に身につくでしょう。
主体性が育つ
インターナショナルスクールの教育プログラムは、自ら考えて答えを導き出すことを大切にしています。
よって、「自ら考えて、決めて、行動に移す」という主体性が育ちます。
これは成績の評価にも大きく影響します。
海外の大学に進学する道が開ける
インターナショナルスクールの卒業生の8~9割が海外の大学へ進学します。
国際的な水準教育と認定されている学校の場合、卒業と同時に海外の大学の入学試験資格を得ることができるからです。(国際バカロレア資格など)
成績が一定水準に達している生徒は入学試験が免除される場合もあります。
一方国内の大学の場合、義務教育を受けていないと見なす大学もあるようです。
インターナショナルスクールのデメリット4選
- 親の負担が大きい
- 経済的な負担
- 日本語力の問題
- 子供の進路に柔軟性を失うことになる?
親の負担が大きい
日本の子供たちがインターナショナルスクールに入学するということは、英語で勉強をしていくということです。
低学年であれば、勉強のサポートは必須です。
家庭で宿題をみる、学力の低下を補うなど、親が十分に関わっていく必要があります。
経済的な負担
平均的な学費は前述のとおりですが、海外の大学に進学するとなると経済的負担は更に大きくなります。
通学する大学にもよりますが、海外の大学は日本の大学に比べて学費が高いことで知られています。
また、海外で暮らすことになれば、衣食住にもお金がかかります。
先を見越したマネー設計が必要になるでしょう。
日本語力の問題
大学を卒業しそのまま海外で就職、であれば問題ありませんが、日本で就職、となると年齢相応の日本語力が必要になります。
インターナショナルスクールでも日本語を学習する時間はありますが、外国語扱いのため十分ではありません。
年相応の日本語(漢字、作文、敬語、ことわざ、など)を家庭で学ぶ必要があります。
子供の進路に柔軟性を失うことになる?
多くのインターナショナルスクールは各種学校扱いで、日本の義務教育を受けていないとされます。
よって、小、中学校の途中から日本の公立学校に転校することが難しくなります。
(一部、私立校などの受け入れあり)
卒業後は海外の大学へ進む、が一般的のようです。
最後に
インターナショナルスクールの概要とメリット、デメリットをお伝えしてみました。
日本に居ながらにして「国際的な教育を受けることができる」
そんな魅力的な学校であると同時に、熟考する必要性も感じました。
保護者の皆さまはどのように感じたでしょうか?
お子さまの教育で迷われた時は、
「どのように育って欲しいか」が答えになるのかも知れないですね。