【徹底解説】英検®とは?各レベルから試験の特徴、受け方までこれで解決!
英検とは文部科学省後援の「英語検定試験」のことです。
2016年度第1回、実用英語技能検定試験より各級の合否判定方法や問題形式がリニューアルされました。
これにより、英検は「世界基準で英語力を証明できる資格」となりました。
今回のこの記事では、「英検とは?」という基本的な疑問から、各級のレベル、試験の特徴、受験の仕方などを徹底解説していきます。
英検®とは?各レベル、試験の特徴、受け方までこれで解決!
英検とは以下の総称です。
- 実用英語技能検定
- 英検IB(主に学校にて生徒の英語力を測定)
- 英検Jr(旧児童英検・リスニング形式)
ここでは「実用英語技能検定」を「英検」とし、情報を共有させて頂きたいと思います。
英検®測定方法のリニューアル
2016年第1回、実用英語技能検定より英検の測定方法が変わりました。
2015年度以前は、各技能の配点に偏りがありましたが、2016年度より各技能の配点は均等です。
2015年度以前の配点(準1級)
筆記試験(reading)51点
リスニング (listening) 34点
英作文 (writing) 14点
2016年度以降の配点(準1級)
筆記試験 (reading) 750点
リスニング (listening) 750点
英作文 (writing) 750点
以前は、英作文で失敗しても他の技能でカバー出来たかもしれません。
しかし現在では、各技能がバランス良く身に付いていなければ合格は難しいでしょう。
また、CSEスコア(※)にて合否判定が行われるようになったため、高い精度の判定が得られるようになりました。
※CSEスコア…統計的手法を用いて算出したスコア
各技能・総合スコアが点数で算出されるため、現状の能力を把握することができます。
このCSEスコアは世界の英語力指標「CEFLセファール」(※)に対応しています。
※CEFL(セファール)…語学のコミュニケーション能力レベルを示す国際評価基準
よって「自分の英語力」を、世界に証明できるようになりました。
英検®の特徴と試験内容
英検の特徴
- 4技能測定テスト(書く力は3級より)
- 5級~1級までのレベル別テスト
- 合否がある
- 年間3回実施 (6,10,1月)
- 年齢制限なし
試験内容
受験級 | 一次試験 | 二次試験 |
5級 | 筆記試験リスニング | スピーキング・録音形式一次試験の合否に関係なく受験できる。(自宅でPCなどを使用) |
4級 | 筆記試験リスニング | スピーキング・録音形式一次試験の合否に関係なく受験できる。(自宅でPCなどを使用) |
3級 | 筆記試験英作文リスニング | スピーキング・面接形式(一次試験合格者) |
準2級 | 筆記試験英作文リスニング | スピーキング・面接形式(一次試験合格者) |
2級 | 筆記試験英作文リスニング | スピーキング・面接形式(一次試験合格者) |
準1級 | 筆記試験英作文リスニング | スピーキング・面接形式(一次試験合格者) |
1級 | 筆記試験英作文リスニング | スピーキング・面接形式(一次試験合格者) |
※現在コンピューター画面上で試験を実施し、1日で4技能が測定できる英検S-CBT(3級~準1級対象)もあります。(ほぼ毎週受験可)
各級のレベルは?
各級のレベル
英検級 | 難易度 | 語彙数の目安 |
5級 | 中学初級程度 | 600語 |
4級 | 中学中級程度 | 1,300語 |
3級 | 中学卒業程度 | 2,100語 |
準2級 | 高校中級程度 | 3,600語 |
2級 | 高校卒業程度 | 5,100語 |
準1級 | 大学中級程度 | 7,500語 |
1級 | 大学上級程度 | 10,000~15,000語 |
5級レベル
- 日常生活の身近な単語が読めて理解できる
- 短文が読めて内容が理解できる
- 身近な日常英会話を聞いて理解できる
4級レベル
- 中学2年生までの文法が理解できる
- まとまった長さの文章が読めて理解できる
- 学校・友達・買い物・道案内など、出題範囲が広がる
3級レベル
- 中学校で習う英語が身についているか試される
- 中学3年生までの総合的な英語力が必要
- 英作文では書く力、面接では話す力が試される
準2級レベル
- 中学英語に加え、高校2年生までの単語、文法事項が試される
- 基礎力に加え、応用力が試される
- 教育・科学・自然・環境など、専門的な分野のジャンルの出題が増える
2級レベル
- 社会生活に必要な高い英語力が求められる
- 医療・テクノロジーなど幅広い語彙力が必要になる。
- 使える英語力が試される
準1級レベル
- 豊富な語彙力が求められる
- 高校までの文法事項を理解し、使いこなせる
- 政治経済・法律・社会問題などの分野のジャンルが頻出される
1級レベル
- 社会性の高い幅広い分野の英語を理解することができる
- 熟練した言語を理解し、使用することができる
- 時事英語や学術的な話題が出題される
英検®の志願者数
現在、小学生以下の英検受験者が増えています。
小学生以下 | 中学・高校 | 大学 | その他 | 合計 | |
2021年度志願者数 | 461,154人 | 3026,585人 | 65,549人 | 549,380人 | 4,102,668人 |
2017年度の小学生以下の数は、401,787人でした。
4年間で、約6万人増えた計算になります。
図を見て分かるように一番多いのは中学・高校生の受験者です。
「英検は中学生になってからで良いのでは?」
と考える保護者さまも多いことでしょう。
ではなぜ小学生以下の英検受験者は増えているのでしょう?
考えられる受験のメリット、資格を持つメリットを3つお伝えしていきます。
英検®受験と資格取得のメリット
英検®を受験するメリット3選
- 目標を決めてゴールに向かうプロセスで成長する
- 学習によって目標級までの英語力が身につく
- 達成することで自信につながる
英検®資格を持つメリット3選
- 高校・大学入試で優遇措置を受けられる(加点・判定優遇など)
- 大学入試に有利(出願条件など)
- 留学する際の英語力証明になる(アメリカ、オーストラリアなど)
大学入試に有利
ここで少し、現在の大学入試について情報を共有させていただきます。
現在では、外部試験(※)を入試に利用する大学が増えています。
※外部試験…英検、TEAP, GTEC, TOEFLなどのこと
取得した外部試験のスコアが、大学が「入学を許可する」とされる数値を越えている場合、
- 公募推薦入試に出願できる
- 一般試験の英語試験が免除になる
などといった利点があります。
公募推薦入試の例 <上智大学>
準1級以上の取得者は、外国語学部英語科の公募推薦に出願できる。
一般試験入試・英語試験免除の例 <法政大学>
準1級以上の取得者は以下の学部で、英語試験免除となる
国際文化学部 | 文学部英文学科 | 法学部 | 経済学部国際経済学科 |
外部試験を入試に活用の <例立教大学>
立教大学では、英語の独自入試を廃止し、外部試験のスコアを得点に換算。
このように、資格取得者を優遇する大学がたくさんあります。
(2024年度の大学入学共通テストから、外部試験を本格的に導入する予定)
今後は、中学・高校受験でも外部試験を利用する流れが一般的になるでしょう。
幼少期から将来に向けて1段ずつ各級の階段を登って行けば、入試が有利になるはずです。
申し込み方法 (個人)
申し込み方法には以下の3通りがあります。
- インターネット(英検公式サイト, 英ナビ)にて
- コンビニ店頭の情報端末機器にて
- 英検特約書店(期間中ポスターあり)にて
申し込み期間は受験日の約2ヶ月前からですが、約1ヶ月前には締め切りとなります。
申し込み期間には、注意が必要です。
検定料
5級 | 4級 | 3級 | 準2級 | 2級 | 準1級 | 1級 |
3,900円 | 4,500円 | 6,400円 | 7,900円 | 8,400円 | 9,800円 | 11,800円 |
受験票は受験日の6日前までに到着します。
3級以上の受験者は写真(縦3㎝ 横2.4㎝ / カラー、白黒可)が必要になるので事前に準備しておきましょう。
当日の流れ
当日は、公共交通機関を使っての来場が推奨されています。
時間に余裕を持って行動しましょう。
受験票をはじめ、必要な所持品は受験票に記載されています。
事前に準備しておきましょう。
小さいお子さまの場合、当日は会場で一緒に説明を聞きサポートすることが許可されていますのでご安心ください。(試験開始5分前まで)
ただし、会場内に待合室はありません。
待ち合わせ場所は事前に決めておく必要があります。
最後に
英検とは?について情報を共有させていただきました。
英検はレベルに応じて難易度が違うため、小さいお子さまでも挑戦しやすい試験です。
目標に向かってやり抜く力が育ち、達成することで自信になります。
失敗しても、そこには学びがあるでしょう。
何級から挑戦するか、お子さまと一緒に考えてみてはいかがでしょうか?
学習習慣がつくことは、何よりも大きいメリットとなるでしょう。
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お子さまの英語力を一緒に高めていきましょう!