英検®S-CBTとは?オンラインで英検が受けられる!?
英検S-CBTとは、コンピューターを使用して受験する英検の名称です。
※CBT(Computer Based Testing)
3級から準1級までが対象、英検のテストセンターが会場です。
従来型の英検は一次試験、二次試験と分かれていますが、この英検S-CBTは、1日で「英語の4技能」を測定することができます。
加えて、同じ級の受験は、年間6回も可能です。
そんな便利な英検S-CBTですが、お子さまの受験を考えると、
「なんか難しそう」
「パソコンで受験なんてできるかな?」
といった不安や心配がよぎりますよね。
今回この記事では、英検S-CBTがどんな試験なのかを解説していこうと思います。
内容を知っておけば、いざという時に利用しやすくなるでしょう。
英検®S-CBTとは?
英検S-CBTとは英語4技能すべての試験をパソコンの画面上で行います。
Speaking試験
- パソコン画面上の試験管(録画)からの指示に従ってテストをスタートする
- 音読、質疑応答はヘッドセットのマイクに向かっての録音形式
Listening試験
- パソコン画面上で音声を聞き、答えの選択肢をクリックして解答
Reading試験
- パソコン画面上で問題を解いて、答えの選択肢をクリックして解答
Writing試験
- 設問を読んで、自分の考えをキーボードでタイピング、または解答用紙に手書きで記入(申し込み時に選択できる)
問題の内容や、難易度は従来型と同じです。
英作文は「解答用紙手書き」を選択することができるようになったので、小さいお子さまでも安心でしょう。
スピーキングテストから始まり、その後は自分のペースで進めていきます。
- 準備はいいですか?
- はい/いいえ
- 次へ
などをクリックすることで、次のテストに進みます。
指示は単純なので、迷うことはないでしょう。
筆記試験と英作文はどちらから始めても構いません。
解答の制限時間は右側に表示されており、残り時間がカウントダウンされていきます。
英検S-CBTの公式ページに体験版があり、詳細を確認することができますので、受験を決めたら体験してみてください。
英検®S-CBTの年間受験回数
英検S-CBTは「同じ級」を期間中各回2回、年間で6回受験が可能です。
第1回検定期間 | 第2回検定期間 | 第3回検定期間 |
4、5、6月 | 7、8、9月 | 10、11、12月 |
2回受験可 | 2回受験可 | 2回受験可 |
原則毎週末・祝日に受験でき、一部は平日の受験も可能なので、都合の良い日程を選ぶことができます。
申し込み期間中であれば、日程の訂正をすることも可能です。
時間帯が選べる
- 週末・祝日は、朝・昼・夕方、
- 平日は、午後・夜
また、試験の時間も上記時間帯から選択できます。
よって、従来型よりも受験しやすいのが特徴です。
ただし、会場に収納できる人数には限りがあるため、すぐに満席になりがちです。
希望の会場で受験するには、早く申し込みをする必要があるでしょう。
申し込み方法
申し込み方法は従来型と異なります。
- 英検S-CBTの公式サイトからインターネットでの申し込み
- 約2ヶ月前から、席の空きがあれば1週間前でも予約可
- 日時と会場を選択する
- ライティング試験の解答方法を選択する(タイピング又は手書き)
- デジタル写真の登録(6ヶ月以内に撮影した本人のカラー写真)
- 受験票は各自で印刷して持参(5日前にメールで案内がくる)
- 検定料はクレジットカード、コンビニ決済の選択
検定料(2022年度)
3級 | 準2級 | 2級 | 準1級 |
7,200円 | 8,500円 | 9,000円 | 9,900円 |
当日の流れ
- 当日は試験開始時間の15分前から受付可
- 受付で受験票と※身分証明書を提示
(※健康保険証、パスポート、マイナンバーカードなど) - ロッカーに荷物を預けて入室
(保護者の付き添いは不可) - 持ち込みできるものは鉛筆、シャーペンなどの2本と消しゴムのみ
- PCブースに着席して、パソコン操作のマニュアルに目を通す
- 手書き受験者に解答用紙が配られる
- リスニング用のメモ用紙は全員に配布
- スピーキングテストから受験開始
- スピーキング⇒リスニング⇒リーディング/ライティングの順番
- 試験が終了したら退出可能
保護者の方は試験会場内に入室できません。
待ち合わせ場所を決めておきましょう。
受験に最低限必要なパソコン操作は、マウスを使っての簡単な操作です。
どんな操作が必要なのかは体験版で把握できますので、心配ないでしょう。
合格発表
オンライン受験の場合、問題用紙がなく、自己採点ができません。
そのため、従来型にある解答速報もありません。
合格発表は試験の約1ヶ月後「英検S-CBT申し込み受付サイト」からの確認となります。
ここまで英検S-CBTの試験の概要と受験の流れをお伝えしてきました。
従来型と異なる点が多々あるので、疑問点が多いのでないかと推測します。
この先は、考えられる質問について解説していきます。
よくある質問Q&A
Q.スピーキングテストで質問が聞き取れなかった場合、聞き直しはできますか?
A.「もう一度聞いてやり直す」をクリックするともう一度聞き直すことができます。
Q. 質問に答える時に時間制限はありますか?
A. はい、あります。
制限時間を有効に使って伝える意欲を示しましょう。
Q. スピーキングテストのAttitude(態度)はどのように評価されますか?
A. 英検S-CBTの場合、声のみでの判断となります。
よって、受験者の声のトーンや大きさ、伝えたいという意欲が評価になると推測します。
Q. 他の受験者の話す声は聞こえますか?
ヘッドセットをしていても聞こえてきます。周りを気にせず集中しましょう。
Q. Listeningの先読みはできますか?
A. 先読みは従来型と比べて難しいでしょう。
partの説明音声が流れている間に、文章の選択肢には目を通しておきましょう。
Q. Reading試験は文章に線を引いたりマークをしたりできますか?
A. ペン、ハイライト、消しゴムの機能を使って画面上に印を付けることができます。
見直し用のチェックボックスがあり、チェックすると、画面右側の一覧で確認できます。
Q. Writingにキーボード入力を選ぶメリットはありますか?
A. 書いた文字数を自動でカウントしてくれる、コピー&ペーストができるなど。
Q. スピーキングテストのみ受験することはできますか?
A. 英検S-CBTで取得した一次免除資格だけでなく、従来型で取得した一次免除資格でも、英検S-CBTで申請・スピーキングテストのみ受験することが可能です。
Q. スピーキングテスト(二次試験)のみ合格した場合、免除になりますか?
A. 今のところ二次試験免除はありません。
Q. スピーキングテストに失敗後、一次免除資格を利用して直ぐに二次試験に申し込みすることはできますか?
A. 従来型は次の回まで待つ必要がありましたが、英検S-CBTでは申し込みに間に合えば同じ回であっても再度受験が可能です。
英検®S-CBTのメリットデメリット
最後に英検S-CBTの考えられるメリットデメリットをまとめてみました。
英検®S-CBT受験のメリット
- 1日で英語の4技能が測定できる
- 合格しないと受けられないスピーキングテストが受けられる
- 同じ級の受験チャンスが年間6回もある(従来型と合わせると9回)
- 受験日の選択肢が多い
- 平日に受験できる(長期休暇時に受験しやすい)
- ヘッドセットを使用するので音声が聞き取りやすい
- 面接官は対人ではないので、緊張しない
- 試験中は個別ブースで集中できる
英検®S-CBT受験のデメリット
- 一次、二次試験の対策を同時にする必要がある
- リスニング問題の先読みがしにくい
- 他の受験者の話す声、タイピングの音がする
- 希望の会場は早く予約をする必要がある(定員が少ないなめ)
- 試験結果は1ヶ月後(自己採点できない)
最後に
英検S-CBTについて情報を共有してみました。
受験のハードルが少し低くなったのではないでしょうか?
この英検S-CBTは2024年度大学共通テストの外部試験用としても利用される予定です。
一度機会を設けて受験してみるのも良いかもしれません。
子供達はゲーム感覚で楽しんでくれるでしょう。