【子ども英語】恥ずかしがり屋に英語は向いていない?
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英語を習得するためには、積極的に話す姿勢が理想です。
間違いを恐れず会話を楽しむことで、少しずつ上達していきます。
でも中には、内気な性格で「英語を話すことが恥ずかしい」と感じているお子さまもいらっしゃることでしょう。
そんな恥ずかしがり屋で、内気なお子さまを持つ保護者の方は、
- どうしたらもっと積極的に英会話のレッスンを楽しんでくれるのだろう?
- そもそも内気な性格の我が子に、英語は向いてないのでは?
と心配されているかも知れません。
この記事では、恥ずかしがり屋なお子さまが「積極性」を持つようになる秘訣をお伝えします。
- 性格と語学習得に相関性はある?
- 内気な性格を持つ子供の導き方
- 「英語を積極的に話してみよう!」を引き出す4つのコツ
の順番でお届けします。
お子さまのサポートに、お役に立てば幸いです。
性格と語学習得に相関性はある?
言語ができるということは、一般的に「コミュニケーション能力があること」と考えられています。
これまでに行われてきた数々の研究結果では、積極的で外向的な学習者は、より早く「外国語を話す力をつける」と言われています。
会話やコミュニケーションのスキルを対人から積極的に学んでいくので、当然上達は早いでしょう。
一方、消極的な姿勢の場合「話す」というスキルに関しては、成果に結びつくまで時間がかかると考えられています。
25年間に16ヶ国語を身に付けられたLomb Kato著による「わたしの外国語学習法」にて、以下のような興味深い方程式が紹介されていました。
(消費された時間+関心および意欲)÷羞恥心=結果
これは、羞恥心が大きいと結果が出にくいことを表しています。
これを参照すると「恥ずかしがり屋は語学習得に向いてないのでは?」と考えてしまいますね。
しかし、その他の研究では、
- 標準テストなどによると、英語能力と性格の直接的な関係はない
- 語彙を覚える・正しく発音するなどといった学習は、内向的な性格の方が優る
といったような、データもありました。
性格によって、学習の仕方・能力の伸ばし方が違うということが分かります。
よって、恥ずかしいという気持ちを克服した内気な子は「話す能力」を開花させていくことが期待できます。
内気な性格を持つ子供の導き方
「積極的なことは良いことである」という教育を受けている子供たちにとって、「消極的」や「内気」といった言葉は、自らを否定されていると感じることでしょう。
「もっと積極的にね!」などと声をかけられ続けると、性格を否定されているように感じて、自信をなくしてしまいます。
お子さまが内気な性格をしていたとしても、それは決して悪いことではありません。
個性を活かす方法を考えましょう。
内にエネルギーを貯めるタイプの内向型は、じっくり取り組むことで物凄い力を発揮することが分かっています。
子供の性質を理解して、子供の視点から「どうすれば問題解決ができるか」を考えて導くことが大切です。
そのために役立つ、内向型の特徴をお伝えします。
内向型の特徴は?
内向型は、
- 新しい環境に身を置く
- 知らない人に会う
- 未知のことや先が見えない
といった状況で、強い不安とストレスを感じやすいという特徴があります。
内気でシャイな子供に多い特徴と思われがちですが、日本人・特に女の子は、明るくても実は内向型の気質を持っている割合は少なくありません。
感受性の鋭い子供の大半は、内向型と言われています。
親が外向型だと理解に苦しむかもしれませんが、子供の心の内を知ることは必要です。
内向型の子供の能力の伸ばし方
不安になるのは、先が見えないからです。
大人でも新しい環境に身を置くときは不安になりますね。
「不安になるのは自然なこと」という気持ちを受け止め、不安材料を取り除くサポートが欠かせません。
起こり得ることを一緒に考えて、イメージトレーニングをしてあげると良いでしょう。
子供の状況に合わせて、急かさずゆっくり進むことが大切です。
恥ずかしがり屋さんは人に注目されること、失敗することを恐れています。
間違うことは「失敗でも恥ずかしいことでもない」ことを伝えてあげましょう。
場数を少しずつ増やしていくことで、環境に慣れてきます。
内気な子供の場合、不安を制御できるようになるまでは、親が一緒に成功体験を積み上げていくほうが良いでしょう。
不安が自信に変わったら、その子なりのやり方で成長していきます。
子供の心を理解して尊重してあげることが、持っている力を発揮する原動力となるでしょう。
「英語を積極的に話してみよう!」を引き出す4つのコツ
内気で恥ずかしがり屋な性格を持つ子供の場合、新しい環境には少しずつ慣らしていく必要があります。
英会話レッスンに慣れるまでは、親の支えが必須です。
「一人で頑張りなさい!」と自立を促すと、酷く不安になってしまうでしょう。
恥ずかしさは、その環境に慣れることで払拭できるようになります。
レッスン中なかなか自分の考えを言えないお子さまでも、場数を踏むことで少しずつ積極性が見られるようになります。
それまでは、以下の方法で取り組むと良いでしょう。
- 無理強いしない
- 自信をつけさせて、自ら話すのを待つ
- 安心と思える環境を整える
- 子供を信じて任せる
無理強いしない
- なかなか英会話のレッスンに慣れない
- 自分から積極的に話そうとしない
といった場合、お子さまが「何をどう感じているのか」を知ることが大切です。
原因を知るように心掛け、無理強いをすることは避けましょう。
その場で感じた気持ちを先々まで引きずる可能性があります。
お子さまの気持ちや考えを否定せずに受け止めたうえで、解決策を一緒に考えてあげてください。
内気な子供の場合、慣れるまでに時間がかかります。
お子さまが前を向いたタイミングを逃さずゆっくりと前進することをお勧めします。
自信をつけさせて、自ら話すのを待つ
「話す」ことに自信が持てるようになれば、自分から話すようになります。
恥ずかしがり屋でも、学習は得意!といったケースであれば、語彙や文法などを中心に、しっかりとした基礎力をつけることから始めましょう。
アウトプットの練習は、
- 会話文を読んで真似して言ってみる
- 言いたいことを言う練習をする
のように、発話することに慣れておくと良いでしょう。
初めは恥ずかしくて人前で発表できなかった子供でも、自信がついてくると態度が変わってくるものです。
それまでは、辛抱強く見守ってあげましょう。
安心と思える環境を整える
英会話レッスンを始めたばかりといった新しい環境や、初対面の先生、慣れない体験をする時などは、お子さまに寄り添うことをお勧めします。
レッスンの前には、考えられる環境や状況を事前に予測して一緒に準備をしてあげましょう。
例えば、
- 最初の挨拶を練習する
- 先生からのよくある質問を予測して、答える練習をしておく
- レッスン内容で使いそうな単語とフレーズの確認しておく
など。
これらを事前に行い、安心してレッスンに参加できるよう手助けをしてあげれば、「たくさん話してみよう!」と気持ちも変化するはずです。
子供を信じて任せる
語学の習得方法は、個人によって違います。
「文法や暗記」が得意な人、「視覚からの記憶」が得意な人、「聴覚からの記憶」が得意な人、など様々です。
自信がついてきたように見えたら、お子さまのやり方を尊重してあげましょう。
その子には、その子なりのよい学習法があるからです。
子供を信じて任せるほうが、結果的に積極性を身に付けていきます。
本来コツコツと学習できる内気な子は、物凄い力を秘めています。
安心かつ慣れた環境下で、得意な英語を話すことは特別なことではなくなります。
自信をもって話せるようになるまで、続けることが大切です。
まとめ
内気で恥ずかしがり屋の子供の場合、親は適切なサポートをすることが必須です。
考えられる状況を事前にシュミレーションし不安を取り除くことで、一人でも頑張れるようになります。
時間はかかりますが、環境に慣れることで力が出せるようになるでしょう。
恥ずかしがり屋が英語に向いてないということは決してありません。
お子さまの性質を認め、その子なりのやり方を尊重してあげれば、積極性の芽が育ってくるはずです。