6歳で身に付けておきたい英語力!幼児期から学童期へ遊びから学びへ
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6歳は幼児期から学童期に移行する年ですね。
小学校の勉強も気になり始めるころではないでしょうか?
6歳という年齢は感覚的に学んだことを、理解して整理し、使い始めることができるようになる年齢です。
そんな幼児期と学童期の境目である6歳のお子さまをお持ちの保護者さまに、「6歳で身に付けておきたい英語力」を、この記事でお伝えしたいと思います。
小学校入学前の準備に是非お役立てください。
小学校での授業は何年生から?
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小学校では2020年度から、新学習指導要領に基づいて英語の授業がスタートしました。
- 3、4年生は成績のつかない外国語活動(週1コマ程度)
- 5、6年生は成績のつく教科(週2コマ程度)
ALTと担任の先生によるチームティーチングが主な形態です。
1、2年生に関しては、各小学校によって「活動あり・なし、活動回数」が異なります。
現状としては、週に1回程度の外国語活動を行う小学校が増えているようです。
6歳は、他人と自分を比較して「自分はできる・できない」を認識するようになる時期です。
英語は各家庭での準備段階が違うので、スタート時点から差がつきやすい科目でもあります。
自信をもってスタートするために、ある程度の準備はしておいたほうが良いと考えます。
お子さまが入学する小学校の方針を是非、確認してみてくださいね。
小学校入学前に英語を学ぶメリット
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英語教育に関しては、
- 幼児期から始めた方が良い
- 母語の日本語と混乱を生じるので、早期教育は弊害になる
といった賛否両論があるので、
「どちらの意見が正しいの?」
と悩まれる保護者さまは少なくないでしょう。
日本語をおざなりにするような英語教育には問題がありますが、幼児期に備わっている能力を自然に活かすことは、第二言語を習得するうえで「効率的」と考えます。
以下に、「幼児期から始める方が、英語習得能力は高い」という知見を2つご紹介してみます。
1. 第二言語習得研究者による結論を紹介
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“Older is faster, younger is better.”
これは、第二言語習得研究者の長年にわたる研究結果から結論づけられたものです。
例えば、兄弟で一緒に英語を学び始めた場合、年上の兄は、弟よりも「総合的認知学習能力」が高いので、弟よりも早く英語を覚えます。
しかし途中から能力が逆転し、結果、弟の能力の方が高くなる。
ということを意味しています。
「何故なのか?」という見解の一致はないものの、「幼くして初めた方が第二言語を習得する能力は高い」とう結論だけは一致しているそうです。
同じようなことが、スポーツの世界にもありますね。
2. 英語耳を育てることができる。
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幼少期は脳が最も活発に成長している時期であり、音を聞く「聴覚野」も例外ではありません。
この時期に「音にたくさん触れる機会」を与えることで、聴覚野を鍛えることができます。
加えて幼児期は高い周波数を聞くことができる能力を維持しているので、「音や声」を聞き分ける能力があります。
「3歳頃からピアノを始めると絶対音感がつきやすい」ことは、明らかになっていますね。
音声(人の声)に関しての聞き分けも同じことが言えます。
幼児期から「英語を聞いて、真似をして話して」といった学びをすることで、英語を聞き分け、自然に習得することができるのです。
以下の図は、ベネッセコーポレーション公式ホームページからの抜粋です。
これは、ベネッセの実施している「英語4技能測定テスト・GTEC」によるリスニングスコアを示しています。
開始時期 | 幼児期 | 小1 | 小2 | 小3 | 小4 | 小5 | 小6 |
スコア | 225.2 | 216.0 | 213.4 | 210.8 | 201.3 | 182.1 | 181.3 |
幼い頃に始めた子供のほうがリスニングの得点が高いことがわかります。
しかも平均点は満点に近く、幼児期から英語を始めたお子さまのリスニング力の高さが実証されています。
「リスニング力が高い」というだけでも、今後お子さまが受けていくだろう数々の試験にとても有利に働くのは間違いないでしょう。
6歳のこの時期に、持っている能力を最大限に活かして英語を学んでおくことで「無理なく自然に英語が得意になれる」と言っても過言ではありません。
「英語が得意」という自信は他教科の学習にもプラスに影響することでしょう。
6歳で身に付けておきたい英語の力
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英語を学ぶことにおいて、6歳はまだまだインプットが大事な年齢です。
右脳が優位な時期なので、感覚的に英語を習得できる能力があります。
この時期は、たっぷりと英語を聞いて、たくさん真似して発話するといった機会を設けてあげましょう。
ただし、少しずつ「読み書きの力・語彙力」をつけることを意識して欲しい時期でもあります。
以下に、6歳で身に付けておきたい英語の力をご紹介します。
「聞く」「話す」力を高める
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聞く・話す力を高めるために「効果的」な3つの方法をお伝えします。
1.「映像と音声がセット」の動画・DVD・などを繰り返し見る
映像を見れば「英語が推測できる」動画やDVDを、繰り返し見ることが効果的です。
「日常英会話でやり取りをする」ストーリー性のある内容がお勧めです。
6歳のお子さまが覚えたら直ぐに使える「年齢とレベルに合っているもの」を選ぶようにしましょう。
繰り返し見ることによって、「英語のまま理解する能力」が育ちます。
繰り返すことで、覚えて発話することも期待できます。
2.英語の音楽を聞いて歌う
英語の歌は、英語のリズムや発音を学ぶのにとても効果的です。
英語を聞いて歌うことで、英語のリズムと音のつながりを体感することができるからです。
また、歌で文法を自然に習得することも可能です。
歌うことで、話す力にもつながります。
映像があれば、歌詞の意味が推測できるのでより効果的です。
3.実際に英語を話す人と会話をする機会を作る
小学校の外国語活動では実際に「英語でやり取り」を行います。
「人と英語で話す」ということに慣れておく方がよいでしょう。
保護者さまが英語でお子さまに語りかけるのが、一番効果的です。
最初は恥ずかしいと思われるかもしれませんが、多少間違っていても全く問題ありません。
それでも自信がないという場合は、オンライン英会話などで練習させてあげると良いでしょう。
小学校の英語の活動が特別なものではなくなり、自信をもって参加できるはずです。
絵本で語彙力を高める
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幼児期の子供が語彙力を増やすのに良い方法の一つは、「絵本の読み聞かせ」です。
絵本には日常会話では使わない言葉がたくさん出てきますね。
あわせて、文化や風習に触れることもできます。
ちなみに、4歳の英語ネイティブの子供はおよそ5,000字の語彙力があると言われています。
(※日本の高卒レベル5,100語 / 英検2級レベルに相当)
語彙力は「能力の基礎」になります。
ストーリーを理解できるようになる6歳にとって、絵本は楽しく、文字に興味を持つきっかけにもなります。
英語の物語でも、視覚的なサポートがあるので、内容をイメージしやすいのが利点です。
少しずつ「読む」「書く」力を蓄える
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英語の文字に興味を示し始めたら、少しずつ「読む・書く力」を育てるのに良い時期です。
先ずは、アルファベットの大文字が識別できる力を育てていくと良いでしょう。
アルファベットがある程度分かるようになったら、アルファベットには「音読み」があるということを覚える段階に進みます。
フォニックス学習を少しずつ取り入れると良いでしょう。
文字への興味は個人差が大きいので、慌てる必要はないと考えます。
小学校の授業でも英語の読み書きは、5年生から「慣れ親しむことが目標」とされています。
6歳になると手先が器用になり上手に絵を描いたり、字を書いたりしますね。
書くことが好きなお子さまに関しては、アルファベットのなぞり書き、真似して書くといったことから始めると良いでしょう。
まとめ
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6歳が身に付けておきたい英語の力をお伝えしてみました。
感覚的に何でも吸収する力と、自分なりに考えて知識として整理し蓄える力が出てくるこの時期は、目に見えて成長を感じることができる年齢です。
英語をこれから始めるお子さまにとっても、とっても良い時期と言えるのではないでしょうか?
6歳を過ぎると、自分で取捨選択をするようにもなります。
それまでに、とにかく「英語が大好き!」といった器を作っておくことが大切です。
楽しい学習環境で、英語の力を付けていってくださいね。