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アメリカ英語とイギリス英語の違いは?|結局どっちが簡単かについて解説

アメリカ英語とイギリス英語の違いは?|結局どっちが簡単かについて解説
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英語コラム

英語の勉強をする多くの学習者が行き当たる疑問のひとつ。

「イギリス英語とアメリカ英語ってなにが違うの?」

海外のウェブサイトやYouTubeなどの英語の動画チャンネルでも幾度となく扱われている人気トピックです。

この記事では、アメリカ英語とイギリス英語の違いと実際どちらが簡単かについて解説します。

後半では実際にイギリス英語とアメリカ英語が両方聞けるおすすめの映画もご紹介していますので、ぜひ併せてお読みください。

世界の英語について

現在の世界人口は約70億人、そのうちで英語を話す人口は15億人と言われます。

ただしこれは「英語を第二言語/外国語」として話す人(非ネイティブ)も含まれています。

非ネイティブはおよそ11億2千万人と言われ、つまり英語を「母国語」として使うのは全体の25%、約3.8億人です。

ネイティブよりも圧倒的に多くの人々が英語を日常的に使っているという事実からも、英語が世界共通言語と言われる理由の一つであることがよく分かりますね。

引用|世界の英語人口15億

アメリカ英語とイギリス英語、世界で話されているのは?

アメリカ英語とイギリス英語、世界的にはイギリス英語の方がよく使われています。

ヨーロッパ大陸などは、イギリスが帝国時代に植民地化していた国多々あるため、イギリスの影響力が強いです。

主要な英語ネイティブ国である、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、イギリスでは、アメリカ以外はすべてイギリス英語が基本です。

アメリカにも近いカナダがイギリス英語なのはおもしろいところですね。

カナダは、歴史的流れもあって現在に至るまでイギリス式のスペルを採用しています。

ちなみに、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの貨幣にはイギリスのエリザベス女王の肖像画使われており、通貨や言語など、市民の生活の中にイギリスが溶け込んでいることがうかがえます。

日本はアメリカ英語で英語の教育を受けるので、なんだか意外な感じがしませんか?

とはいえ、アメリカとイギリスは常に影響を与え合う強固な同盟国であり、特に若年層においてはエンターテイメント業界などの影響もあって、英語に関するボーダーはかなり薄まってきているようです。

引用|British Vs American English – Where Each Variation Is Taught

イギリス英語とアメリカ語の違いを解説

イギリス英語とアメリカ英語の違いは、大きく分けて「発音」と「単語」のふたつです。

「発音」は映画やYouTubeなどですぐにチェックできるので、ぜひ実際に聞き比べしてみましょう!

発音の違い|日本人にはイギリス英語がおすすめ!

イギリス英語とアメリカ英語は発音に関してたくさんの特徴があります。

その中でもイギリス英語の“r”が抜け落ちて発音されるのは、LとRの区別がとことん苦手な日本人にとって朗報と言えます。

最初はよくわからなくても、リスニングに慣れてくると両者の違いが分かってきておもしろいですよ。

英語の違い①:“r”の発音

“r”の発音は、イギリス英語とアメリカ英語で最も顕著な違いです。

  • イギリス英語は”r”の発音をしません(※ルールがあります)
  • アメリカ英語は”r”を常に発音します

【イギリス英語の”r”に関するルール】

“r”を発音しないとき

  • “r”が語末にある場合
  • 単語が「母音 + r + 子音」の場合

例:Girl / Car / Star /Park / Word / Obscure

※最後のeは”schwa sound(あいまい母音)”と呼ばれ、発音にあまり影響しません。
語末の”r”が発音されないときは、rの直前の母音を少し伸ばして発音します。
girlであれば/gɜːl/です。この記号”ː”があれば、直前の発音記号”ɜ”を伸ばします。

“r”を発音するとき

  • ”r”が語頭にある場合
  • ”r”の直後に母音が続く場合

例:Red / Rabbit / Moral

※実際は発音しないルールの単語でも、文章内で次に続く単語が母音で始まる場合は”r”が発音される。
例:Water and salt
この場合は、”r”が発音されます。

イギリス英語の”r”は、発声もアメリカ英語のように舌やのどを使わずおとなしめなので、シャイな日本人に向いています。

ただし、ルールを覚えるのにやや時間がかかるため、”r”が出現したらとりあえずすべて発音するアメリカ英語の方が向いている方もいるでしょう。

英語の違い②:“t”の発音

“t”も違いがはっきりしている音です。

イギリス英語では母音に挟まれた”t”を強めに発音します。

アメリカ英語では”t”は”d”の音になったり、フラッピング(flapping)と呼ばれる独特の破裂音になります。

実際に違いを聞いてみよう


イギリス英語:I’d like some water, please.


アメリカ英語:I’d like some water, please.

アメリカ英語の例文音声では”water”の”t”の部分が”d”で発音されています。

英語の違い③:アクセント

アクセントは、同じ単語でも強弱をつけるポイントが違います。

次の音源を聞いてみましょう。


どちらも同じ単語を発音していますが、ずいぶん違って聞こえませんか。

読み上げた単語は”schedule(スケジュール)”、①がイギリス英語、②がアメリカ英語です。

こういったアクセントの違いは明確なルールはなく少なからず存在します。

単語イギリス英語アメリカ英語
schedule/ˈʃedʒ.uːl//ˈskedʒ.uːl/
garage/ˈgær.ɑːʒ//gəˈrɑːʒ/
privacy/ˈprɪv.ə.si//ˈpraɪ.və.si/
advertisement/ədˈvɜː.tɪs.mənt//ˌæd.vɚˈtaɪz.mənt/

また、アクセント(強弱)とともに、文全体のイントネーションも、アメリカ英語は文章が全体が平坦で単調なイントネーションを持つ傾向があります。

逆にイギリス英語では、高音から低音まで音色が大きく変化することがよくあります。

単語の違い|日本人にはアメリカ英語がおすすめ!

単語の違いには以下が挙げられます。

  1. 同じ単語なのにイギリスとアメリカで意味が違う
  2. 意味は同じなのに単語が違う
  3. 意味は同じで単語も(ほぼ)同じだけどスペルが若干違う

日本人は学校でアメリカ英語を勉強しているので、単語に関してはこれまで通りアメリカ英語を継続する方がスムーズです。

1. 同じ単語なのにイギリスとアメリカで意味が違う

単語イギリス英語アメリカ英語
chipsフライドポテトポテトチップス
Purseハンドバッグ女性用の財布
Biscuitクッキーバターの効いたザクザクしたパン
First floor2階1階

2. 意味は同じなのに単語が違う

意味イギリス英語アメリカ英語
ズッキーニcourgettezucchini
なすびaubergineeggplant
横断歩道zebra crossingCrosswalk
映画filmmovie

3. 意味は同じだけどスペルが若干違う

意味イギリス英語アメリカ英語
colourcolor
ユーモアhumourhumor
旅行者travellertraveler
謝罪apologiseapologize

イギリス英語とアメリカ英語の違いは、このほかにも

  • 日付の読み方
  • リンキング(リエゾン)
  • イディオム
  • 文法

などがあります。

興味のある方はドンドン深堀してみてくださいね。

イギリス英語とアメリカ英語の違い|映画で比較

最後に、アメリカ英語とイギリス英語を実際の会話の中で比較できる映画を何本かご紹介します。

ノッティングヒルの恋人

少し古いですが、いまだに名作の呼び声高いロマンティックコメディ映画です。

ヒューグラントのオックスフォードなまり(上流階級のなまりのひとつ)と、ジュリアロバーツのアメリカ英語が聞けます。

正確に言えば、ジュリアロバーツはオーストラリア人なのですが、アメリカ発音に矯正しています。

Snatch (スナッチ)

ブラッドピットが出ている映画で、イギリス英語アメリカ英語と、パイキー語というアイルランド方言に近い言葉が使われています。

映画の中のパイキー語を聞いていると、苦手なイギリス英語が滑らかに聞こえるのでおすすめです。

ロンドンが舞台なのでアメリカ英語の出現率は低めですが、とてもクリアなアメリカ英語で安心感すら覚えます。

誰が話しているか、探してみてくださいね。

The Holiday

2006年のロマンティック・コメディ映画。

主要キャラクターは、キャメロンディアス(米)、ジュードロウ(英)、ケイト・ウィンスレット(英)です。

ストーリーがアメリカとイギリス両方で繰り広げられるため、どちらも興味深く見られます。

まとめ

アメリカ英語とイギリス英語の違いは環境や文化からも反映されています。

それぞれの特徴を理解して、さらに「将来の自分が英語を使う場所」を考慮し、イギリス英語かアメリカ英語のどちらを勉強するか決めると良いでしょう。

それに、イギリスとアメリカのネイティブ同士であれば、相手の言っていることをほぼすべてを理解できるそうです。

つまり、単語やイディオムなどで英語力の基礎を底上げすれば、「アメリカ英語」や「イギリス英語」の垣根なく、気づいた時にはどちらも同じ「英語」として理解ができるようになるということでしょう。

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