【今月の英単語シリーズ】1月に旬を迎える食べ物英単語一覧
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北風が吹くたびに寒さがいっそう厳しくなってまいりました。
冬本番のこの時期、本記事では「1月に旬を迎える食べ物の英単語」について解説いたします。
また、1月と言えばお正月ですね。
日本人にとっても大きなイベントである「お正月」ですが、世界では「旧正月」のある国も多くあります。
そこで、記事後半では、旧正月にまつわる食べ物についても併せてご紹介いたします。
ぜひ最後までお読みください。
【1月】を代表する魚介類(seafood)
1月は一年の中でも旬の魚が最も多い時期ではないでしょうか。
寒さで身がしまり脂が乗った魚介類はまさに海の幸!
さっそく1月に旬の魚介類をチェックしましょう。
【鮪】マグロ(Tuna)
マグロは回遊魚(migratory fish)で、一般的な旬は12月から2月の極寒(extreme cold)シーズンと言われています。
日本人は古くからマグロを食べており、遡ると縄文時代(Jomon Period)にはすでにマグロを食べていた形跡があるそうです。
ずいぶん昔から私たちと結びつきがある魚なんですね。
ちなみに、マグロの日本での年間消費量は、世界全体のほぼ5分の1を占めているそうです。
There is a strong bond between humans and tuna.
マグロと人類は強いつながりがある。
マグロは英語で”tune(ツナ)”、ツナ缶(シーチキン)は世界中で使われる人気の食材のひとつです。
日本では「ツナ缶」というと「マグロ」が使われていると思われていますが、世界的に見れば「カツオ(bonito)」の方が主流です。
カツオは英語では”skipjack tuna”と呼ばれており”tuna”がついていますね。
日本のようにシーフードを細かく分類しない海外では、カツオもマグロもひとまとめにして”tuna”と考えられているようです。
【河豚】ふぐ(Blowfish)
ふぐの旬は「秋の彼岸(equinoctial week)から春の彼岸まで」と言われます。
先ほどのマグロと同様に、ふぐも縄文時代から続く食文化(food culture)のひとつです。
ふぐは、豊臣秀吉が中央政権を握っていた安土桃山時代(Azuchi-Momoyama period/1598年)に「ふぐ毒による中毒死」が相次いで起きたため「河豚食禁止令」が出されてしまいました。
The blowfish’s liver, ovaries and skin contain the poison tetrodotoxin.
フグの肝、卵巣、皮にはテトロドトキシンと呼ばれる毒があります。
その後ようやくふぐ食が解禁(remove restrictions/ lift a ban)されたのは、初代内閣総理大臣(prime minister)・伊藤博文公が下関に訪問したのがきっかけです。
伊藤博文公が食事をした旅館「春帆楼」で、その際魚が取れなかったため、打ち首覚悟で禁制だったふぐを出しました。
それを食べた伊藤博文公はひどく感嘆し、明治21年(1888年)に山口県令(知事)に働きかけてふく食が解禁となったそうです。
実に290年もの間、公でのふぐ食が禁止されていたということになります。
2024年は、ふぐ食解禁から136年という記念の年(anniversary/memorial)です。
【ナマコ(Sea cucumber)】
酒の肴として珍重される(be prized)ナマコの旬は冬から春です。
ナマコのコリコリとした歯ごたえのある食感(texture)がクセになりますよね。
みなさんご存じのように、中国でもナマコは食べられていますが、その食べ方は日本と大きく違います。
中国ではなまこを生で食べることはほとんどなく、一度乾燥させ、調理の際には水で戻してから火を通して食べるのが一般的です。
乾燥なまこ(dried sea cucumber)は高級食材(expensive ingredients)のうえ、調理に手間がかかるため、一般家庭で食べられることはほとんどありません。
ナマコは下準備に時間がかかる食材です。
Sea cumumber is time-consuming ingredient for cooking.
【1月】を代表する青果(fruits and vegetables)
冬に美味しいのは鮮魚だけではありません。
近年では、野菜や果物は時期を問わず1年中流通していることも珍しくないですが、旬の時期には栄養価があがったり一段と味わい深くなることも。
それでは、さっそく見てみましょう!
【かぶ(turnip)】
アブラナ科の野菜であるカブは、1月7日の「七草粥(the seven herb rice porridge)」の7種類の食材のうちのひとつです。
春の七草とは、春の早いころに見られる7種類の以下の植物です。
- せり water dropwort
- なずな shepherd’s purse
- ごぎょう cudweed
- はこべら chickweed
- ほとけのざ henbit
- すずな(=かぶ)turnip
- すずじろ(=だいこん)Japanese white raddish
1月7日に食べる七草がゆの習慣は、江戸時代に広まったそうです。
年末年始のごちそうでつかれた胃を休め、その後1年間の無病息災を祈って食べるようになりました。
日本では白いのイメージがあるカブですが、アメリカやイギリスでは”turnip”というと紫がかったものが主流です。
また、大根はraddishですが、日本で「ラディッシュ」と言えば「皮が赤くて中が白い、500円玉サイズの大根」のイメージです。
両者は、英語では”Japanese raddish”や”white raddish”と呼んで区別しています。
【ほうれん草(spinach)】
ほうれん草は炒めてよし、茹でてよし、冷凍にも強く、キッチンにあると重宝する(useful)野菜です。
日本でしかあまり食べられない野菜も多い中、ほうれん草は海外でも定番(classic/ standard)の野菜のひとつ。
- ほうれん草のバターソテー(butter sauté)
- キッシュ(quiche)
- パスタ(pasta)
など、たくさんの調理法が存在します。
ほうれん草を茹でるときは、根元を切り離さずに茎側を湯に浸け先に熱湯に入れて30秒ほど湯がきます。
ほうれん草などの葉物野菜はすぐに熱が通るので、しんなりしたらすぐに湯から上げ、用意しておいた氷水にさらします。
そうすることでほうれん草の鮮やかな緑色がキープすることができます。
ほうれん草を茹でるときは、茹ですぎないように気を付けてください。
When you boil spinach you need to be careful not to overcook it.
【メロン(melon)】
メロンは、カボチャ(pumpkin)、ズッキーニ(zucchini)などと同じウリ科の食べ物です。
青果市場や栄養学上では「果物(fruit)」に分類されるメロンですが、園芸分野では実を食用とする「野菜(vegetable)」になります。
同じように、いちご(strawberry)もスイカ(watermelon)も園芸分野では「野菜」です。
メロンもいちごも「野菜」と呼ばれることがあるなんて、なんだか不思議な感じがしますね。
メロンの種類はたくさんありますが、贈答品(gift)としても名高い「マスクメロン」は1925年(大正14年)ごろイギリスから持ち込まれ、普及したそうです。
世界の「お正月」の料理
一年の計は元旦にあり、という言葉もあるように、日本人にとって「お正月」というのは、一年の行事の中でも特別な思い入れがあるものです。
現在のお正月は新暦(太陽暦/solar calendar)の1月1日ですが、明治以前は旧暦(太陰太陽暦/lunisolar calendar)に沿って現在の暦上での「1月21日~2月20日の間」にお正月がありました。
その期間のことを、日本では「旧正月(Lunar New Year)」と言います。
旧正月は日付が定まっていないため、毎年政府によっていつからいつまでが該当するかが公表されるようになっています。
日本では、旧暦の「明治5年の12月3日」が新暦における「明治6年1月1日」となり、その後「旧正月」の風習が廃れていきました。
旧正月は旧暦(太陰太陽暦)での「春の訪れと新年を祝う」行事のことです。
Lunar New Year is a celebration of the arrival of spring and the beginning of a new year on the lunisolar calendar.
とはいえ、旧正月(春節)は、 中国、香港、マカオ、台湾、韓国、ベトナム、マレーシア、インドネシア、ブルネイ、モンゴルなど、多くのアジア圏で、今なお大切にお祝いされています。
では、旧正月によく食べられる料理にはどんなものがあるのでしょうか。
各国それぞれに特色がありますが、その中でも代表的なものを少しだけご紹介します。
中国(China)
中国での旧正月は「春節」とも呼ばれます。
この春節に、必ず食卓に上ると言われのが「7つ開運料理」です。
これらは、1年間の幸運を願って、旧正月には必ず食べられると言われています。
- 魚料理 Dayu Darou (Whole Fish or Meat)
- 餃子 Jiaozi (Dumplings)
- 春巻き Chun Juan (Spring Rolls)
- 長寿麺 Changshou Mian (Longevity Noodles)
- おもち Babao Fan (Eight Treasures Rice)
- 団子 Tang Yuan (Glutinous-Rice Balls in Sweet Syrup)
- 柑橘類 Good Fortune Fruit
マレーシア(Malaysia)
旧正月をお祝いするのに欠かせない食べ物が「魚生(イーサン)」という料理です。
魚生は、マレーシア独自の文化で、シンガポール(Singapore)でも食べられています。
とても縁起が良い(good omen)食べ物と言われており、現地では旧正月の期間中はいたるところで見かけることができます。
ベトナム(Vietnam)
ベトナムでは旧正月を「テト」と呼びます。
テトの代表料理は「バイチュン」と呼ばれる「ちまき」です。
材料は「もち米・緑豆・豚肉」の3種で、 これをゾン(ウコン科)などの葉に包み、10時間以上茹でて作ります。
バイチュンは、ベトナム北部の四角いバンチュンと、南部の円筒状に包まれた「バンテット」の2種類があります。
まとめ
この記事では、1月に旬を迎える食べ物についてご紹介しました。
寒さの厳しい1月に暖かい部屋でいただく旬の食べ物は格別の喜びがありますね。
2023年も残すところあとわずかとなりました。
それではみなさま、良いお年をお迎えくださいませ!