【今月の英単語シリーズ】2月に旬を迎える食べ物英単語一覧
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まだまだ冬真っ盛りの時期ですが、寒暖の差が緩やかになってきたような気もしませんか?
とはいえ、2月はやっぱり寒いですよね。
本記事では、まだまだ終わらないこの寒い季節に旬を迎える食べものを英単語とともにご紹介いたします。
【2月】を代表する魚介類(seafood)
一年で最も寒い時期は1月後半から2月中旬と言われます。
身が切れるような外気温に対抗するため、多くの海産物が体内に脂肪を蓄えます。
ところでみなさんは「油」と「脂」の違いをご存じですか?
米ミネソタ大学によると、両者は以下のように分けられているそうです。
The difference between oils and fats is that those that stay solid at room temperature are called “fats” while those that stay liquid at room temperature are called “oils”.
-両者の違いは、室温で個体のものが「脂」で、液状のものを「油」と呼ぶ。
つまり、牛脂やラードなどは塊となった「脂」なので”fat”、魚は液体の「油」なので”oil”と区別されるということですね。
一般的な話として油分の多い食べ物は悪役のイメージがありますが、実は「油 (oil)」は健康維持のため必要不可欠なんです。
魚の油である「不飽和脂肪酸 (poly-unsaturated fatty acid: PUFA)」に属している「オメガ-3系脂肪酸 (omega-3 fatty acids)」にはDHAやEPAが含まれています。
この脂肪酸は生きるために必須の栄養素でありながら体内では作られず外部から取り入れる必要があるため「必須脂肪酸 (essential fatty acid)」と呼ばれています。
ちなみに、DHAやEPAは植物油では亜麻仁油や紫蘇油などにも含まれていることで有名です。
もう一方の「脂」は「飽和脂肪酸 (saturated fatty acids: SFA)」と呼ばれ、こちらは近年特に健康に害をなす恐れがあるとして、欧米では使用の制限が法律で決められています。
【鯖】サバ (Mackerel)
サバの旬は晩秋〜2月頃といわれており、秋に獲れたサバは「秋鯖」、冬に獲れた鯖を「寒鯖(かんさば)」と呼びます。
旬が秋〜冬になる理由は、産卵期を4〜6月に終え、痩せ細ったサバが再び餌をたくさん食べて脂肪を蓄えるからです。
サバは回遊魚(migratory fish)の一種ですが、俗に「回遊魚は止まったら死んでしまう(Migratory fish die if they stop.)」という噂があります。
それは半分は本当で半分は間違い。
回遊魚であるマグロやカツオは止まると死んでしまいます。
なぜなら、彼らは自分でエラ(Gills)の動きを調整できず、泳いでいる限りは酸素(oxygen)を取り入れらるが、動きを止めるとたちまち呼吸(breathing)ができなくなる体の造りをしてるからです。
同じ回遊魚であっても、サバや真アジ(Japanese jack mackerel)、太刀魚(Swordfish)などは自分でエラを動かせるので泳ぎを止めても死にません。
【白魚】しらうお(Japanese icefish/Icefish)
しらうお(シラウオ科)の旬は2月から4月ごろ。
全国の沿岸に生息しており、産卵のため川に上ってくる早春が旬とされています。
全長が10センチにも満たない小さい魚で、新鮮なものほど透き通っていて、美しい魚です。
名前の由来は、生きているときは透明だが、死ぬと白くなるからと言われます。
“It is said that this is because they are translucent when they are alive, but turn white when they die.”
しらうおの水揚げ量は青森県が全国一で、国内シェア70%を占めており、同地域を支える水産資源の1つです。
魚体が小さく、まるごと食べられるのでカルシウム補給にも役立ちます。
この「白魚(しらうお)」と混同されがちなのが「素魚(しろうお)」です。
「素魚(しろうお)Ice goby/ハゼ科」は近年非常に希少で、全国的にも絶滅危惧II類(VU)に指定されています。
全長約5センチで、シラウオよりもさらに小さいこの魚は、生食での「踊り食い」が知られています。
【鰤】ぶり(yellowtail/amberjack)
ぶりは出世魚としても有名で、成長に伴い呼称が変わります。
数センチの稚魚から「ブリ」と呼ばれる80cm以上のサイズになるまで、約4年もかかるそうです。
「出世魚」は日本独特の表現(Unique Japanese expressions)なので、英語には直接的な「出世魚」という表現がありません。
“Shusseuo”と日本語で言って、補足的な説明をするのがスムーズでしょう。
「出世魚」という名前は、成長するにつれて大きくなるイメージと、徐々に昇進(出世)していくイメージを掛け合わせた言葉です。
The name “Shusseuo” is a word that combines the image of growing larger as one grows and the image of gradually promoting (Shusse) to a higher rank.
その他の特徴としては、ぶりは「養殖(farm-raised)」でも天然と味が劣りません。
サンマやサバなどの一般受けする魚は養殖には向かないことが多いのですが、それに比べてぶりは刺身や照り焼きなど様々な料理に使える食卓の人気者でありながら、養殖にも強い理想的な魚なのです。
【2月】を代表する青果(Fruits & veggie)
寒さでおいしくなるのは魚だけではありません。
野菜や果物も同じように栄養をため込んで、ぐんとおいしくなりますよ。
【小松菜 】コマツナ (Japanese mustard spinach)
食べやすく栄養価も高いため年間を通して人気の緑黄色野菜である小松菜。
日本原産のアブラナ科アブラナ属の野菜で、チンゲン菜(bok choy)にも似ています。
くせが少ないためさまざまな料理に使え、食べやすいのが特徴です。
ほうれん草(spinach)は鉄分(iron)が多いことで知られていますが、小松菜はそれをさらに上回ります。
また小松菜は、鉄分以外にもカルシウム(calcium)も豊富で、これもほうれん草の3倍で牛乳よりも多いです。
その他にもβカロテンやビタミンB群、ビタミンCやビタミンKなど、積極的にとりたい栄養素がバランスよく含まれています。
おすすめの調理法
- コマツナの炒め物 Komatsuna-Saute
- コマツナの味噌汁 Komatsuna-miso soup
- コマツナの卵焼き Komatsuna egg omlet
【キャベツ】(cabbage)
キャベツも年中食べられますが、甘みが堪能できるのは1-3月が旬の「冬キャベツ」です。
もうひとつは「春キャベツ」として3-5月ごろ市場(market)に出回ります。
春キャベツは水分を含んで柔らかく、巻きが緩やかで丸い形で、葉が密集しぎゅっと詰まっているのが冬キャベツです。
冬キャベツは葉がしっかりしているため、加熱調理(cooking with heat)に向いています。
蒸籠蒸し(Steamed food in steamer basket)やロールキャベツ(cabbage rolls)などにしても存分に楽しめるでしょう。
アメリカではコールスロー(coleslaw)、フランスやイギリスではビネガー(vinegar)やマスタード(mustard)で食べられることも多いです。
また、キャベツには「紫キャベツ(Red cabbage)」もありますね。
こちらは味に関しては特に変化はありませんが、サラダなどに加えると盛り付けが華やかになり彩り添えます。
【不知火(デコポン)】Sumo Citrus
不知火(デコポン)の取り扱いが最も多いのは熊本県産(約3,980トン)で全体の約48%を占めています。
不知火(デコポン)は、清見とポンカンを掛け合わせてできた品種(breed)で、「ポコン」と飛び出た上部の凸が特徴から「デコポン」との愛称でよばれていますが、品種名は不知火(しらぬい)です。
大きさは温州みかんより二回りほど大きめで、外皮は手で簡単にむくことができ、種もなく、内袋もそのまま食べることのできるこの時期人気の柑橘ですね。
でこぽんは英名を”Sumo Citrus”として流通しており、輸出(export)だけではなく、米国のカルフォルニア(California)では栽培(cultivation)も行われています。
カリフォルニアではデコポンの栽培がおこなわれています。
“Dekopon (Sumo citrus) is grown in California.”
まとめ
本記事では、2月に旬を迎える食べ物についてまとめました。
毎日使う「油」と「脂」の違いも、なんとなく知っている程度の方も多かったのではないでしょうか。
動物性脂肪に関してはほかにも英単語が存在しています。
- lard(精製した豚の脂)
- grease(油脂)
- tallow(獣脂)
- suet(牛や羊の脂)
頻度は高くないですが、使われる単語なので併せてチェックしておいてくださいね。