【例文つき】知覚動詞を使った受動態の英文の作り方について徹底解説
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- 「知覚動詞って何?」
- 「知覚動詞を使った受動態の英文ってどうやって作るの?」
- 「知覚動詞の受動態って作り方が2種類あるの?」
英語の「知覚動詞」を学習している方で、このような疑問を抱えている方はいませんか?
「知覚動詞の受動態」は定期試験や英検などの試験でも狙われやすいポイントであるため、しっかりとマスターしておくことが大切です。
しかし、いきなり「知覚動詞の受動態」から説明しても意味を理解できないという人もいるでしょう。
そこで、この記事では「知覚動詞の受動態」について下記のようにステップバイステップで細かく、かつ分かりやすく解説していきます。
- そもそも「知覚動詞」とは?
- 英語の「知覚動詞」一覧
- 知覚動詞を使った英語構文
- 受動態とは?
- 知覚動詞の受動態の作り方
知覚動詞を使った受動態の英文の作り方が分からない人はもちろん、そもそも「知覚動詞」が何であるのか分からないという人は必読です!
そもそも「知覚動詞」とは?
知覚動詞とは、下記のような五感で感じる行為を表す動詞のことを指します。
- 聴覚
- 視覚
- 嗅覚
- 味覚
- 触覚
次項でその具体例を紹介します。
知覚動詞一覧
下記は、英語の知覚動詞をまとめたものです。
知覚動詞(英語) | 知覚動詞(日本語) |
hear | 聴く |
listen to 〜 | 〜を聞く |
overhear | 耳にする |
see | 見る |
look at 〜 | 〜を見る |
observe | 観察する |
watch | 見る |
feel | 感じる |
notice | 気づく |
perceive | 認識する |
smell | 匂いを感じる |
taste | 味わう |
知覚動詞を使った英語構文の例
知覚動詞を使った英語構文は主に2つあり、下記の通りです。
- 知覚動詞+人(モノ)+動詞の原形
「人(モノ)が〜するのを…する」 - 知覚動詞+人(モノ)+動詞のing形
「人(モノ)が〜しているのを…する」
2つとも似ていますが、厳密には異なります。
ここでは、それぞれの構文の意味や使い分けについて例文を用いながら詳しく解説していきます。
知覚動詞+人(モノ)+動詞の原形「人(モノ)が〜するのを…する」
知覚動詞 + 人(モノ)+動詞の原形で「人(モノ)が〜するのを…する」という意味になります。
早速例文を確認しましょう。
I saw Jane play tennis.
私はジェーンがテニスをしているのを見ました。
この英文は第5文型SVOCの形をとっており、それぞれの要素は下記の通りです。
- S= I
- V= saw
- O= Jane
- C= play tennis
O=CであることがSVOCの英文の特徴です。
この場合、Jane=play tennisで問題ないですね。
知覚動詞+人(モノ)+動詞のing形「人(モノ)が〜しているのを…する」
次に、知覚動詞+人(モノ)+動詞のing形で「人(モノ)が〜しているのを…する」を意味します。
前項で紹介した構文と同じく第5文型SVOCですが、Cの部分が「動詞の原形」か「動詞の〜ing形」であるかという点で異なりますね。
この2つの構文は、下記のように使い分けます。
- 英文の主語であるSが、目的語である人、あるいはモノが行っている動作を一通り見たり、聞いたりした場合は、「動詞の原形」を伴う
- 英文の主語であるSが、目的語である人、あるいはモノが行っている動作を瞬間的に見たり、聞いたりした場合は、「動作の〜ing形」を伴う
例文を使って見ていきましょう。
(A) I saw the ducks cross the road.
「私はアヒルたちが道路を渡るのを見ました。」
(B) I saw the ducks crossing the road.
「私たちはアヒルたちが道路を渡っているのを見ました。」
(A)の例文には、主語の「私」はアヒル達が道路を渡り始めてから渡り終わるまでずっと観察していたというニュアンスが含まれています。
それに対して、(B)の例文の場合は、「アヒル達が道路を渡っている様子」を一瞬、あるいは瞬間的に目撃したというニュアンスになります。
非常に細かいニュアンスの違いですが、それぞれの違いは分かっていただけましたか?
ぜひ、正しく使い分けてみてください。
「受動態」とは?
「受動態」とは、「〜される」を意味する表現です。
本来であれば動作をする人やモノが主語にきますが(このような文章を「能動態」と言います。)、受動態の場合は動作をされる人やモノを主語にします。
例文で確認しましょう。
Aya looks after the dog
アヤはその犬の面倒を見ています。
この文章は「面倒を見ている」アヤに焦点を当てた文章です。
そのため、「アヤ」が主語になっています。
これを受動態にすると、下記のように変わります。
The dog is looked after by Aya.
その犬はアヤに面倒を見てもらっています。
受動態にする際には、能動態の文章で目的語(「〜を」「〜に」にあたる語句)を主語に置き、動詞は”be 動詞+過去分詞”に変えてください。
この場合は、主語が”the dog”で現在形の文章であることから、be動詞は”is”、そして動詞の過去分詞は”looked after”となります。
そして、能動態で主語として使っていた語句を”by〜”という形で英文の最後に持ってきましょう。
知覚動詞を受動態にするとどうなるの?例文を使って確認!
それでは、知覚動詞を使った文章を受動態にするとどうなるのか確認していきましょう。
知覚動詞を使った英文の受動態の作り方は、能動態の文章で知覚動詞の目的語のあとに「動詞の原形」がくる場合と、「〜ing形がくる場合」で作り方が異なります。
ここでは、それぞれの文章の作り方について詳しく解説します。
「知覚動詞+人(モノ)+動詞の原形」の受動態の作り方
「知覚動詞+人(モノ)+動詞の原形」の受動態の作り方は下記の通りです。
- 人(モノ) + be動詞 + 知覚動詞の過去分詞 + to + 動詞の原形
「人(モノ)は〜するところを…されています(されました)。」
例文で確認しましょう。
We saw the boy cross the road.
私たちはその少年が道路を横切るのを見ました。
この英文を受動態にすると、まずは目的語である”the boy”を主語にします。
そして、受動態の形である”be動詞+過去分詞”の形にするのですが、この場合、主語が”the boy”で過去の文章であることから”was seen”となります。
そして、最後に”to + 動詞の原形”として”to cross the road”を伴えば完成です。
The boy was seen to cross the road.
その男の子は道路を横切るのを見られました。
「知覚動詞 + 人(モノ)+ 動詞のing形」の受動態の作り方
つづいて「知覚動詞 + 人(モノ)+ 動詞のing形」の受動態の作り方は、下記の通りです。
- 人(モノ) + be動詞 + 知覚動詞の過去分詞 + 動詞のing形~
「人(モノ)は~しているところを…されています(されました)。」
例文で確認しましょう。
I heard her singing in the park.
私は彼女が公園で歌っているのを聴きました。
この英文を受動態にすると、目的語の”her”を主語にして”she”とします。
そして、受動態”be動詞 + 過去分詞”の形を伴うのですが、この場合は主語が”she”、そして過去の文章であることから”was heard”です。
最後に、”singing in the park”をそのまま伴います。
She was heard singing in the park.
彼女は公園で歌を歌っているのを聴かれました。
まとめ:知覚動詞の受動態をマスターしよう!
この記事では、知覚動詞を使った英文の受動態の作り方について解説しました。
まずは、知覚動詞を使った基本的な英文の作り方は2種類あり、下記の通りです。
- 知覚動詞+人(モノ)+動詞の原形
「人(モノ)が〜するのを…する」 - 知覚動詞+人(モノ)+動詞のing形
「人(モノ)が〜しているのを…する」
それぞれ、SVOCの”C”の部分の動詞の形が異なるだけですが、下記のようにニュアンスが変わってしまうため正しく使い分けられるようにしましょう。
- 英文の主語であるSが、目的語である人、あるいはモノが行っている動作を一通り見たり、聞いたりした場合は、「動詞の原形」を伴う
- 英文の主語であるSが、目的語である人、あるいはモノが行っている動作を瞬間的に見たり、聞いたりした場合は、「動作の〜ing形」を伴う
そして、これらの2つの英文を受動態にするとそれぞれ下記のようになります。
- 人(モノ) + be動詞 + 知覚動詞の過去分詞 + to + 動詞の原形
「人(モノ)は〜するところを…されています(されました)。」 - 人(モノ) + be動詞 + 知覚動詞の過去分詞 + 動詞のing形〜
「人(モノ)は〜しているところを…されています(されました)。」
これらの基本の形を覚えて、知覚動詞を使った受動態の英文を表現できるようにしましょう!