英語【分詞構文】とは?基本から理解できるように徹底解説!例文付き
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英語の分詞構文は、文章を簡潔かつ多様に表現するための重要な文法です。
分詞構文を理解することで、文の流れを滑らかにし、文章全体の魅力を高めることができます。
本記事では、分詞構文の基本から応用までを徹底解説し、例文を交えてわかりやすく説明します。
初心者でも安心して学べる内容となっておりますので、ぜひ参考にしてみてください。
英語力をワンランクアップさせるための第一歩を踏み出しましょう。
分詞構文とは何か?
分詞構文とは、英語の文法構造の一つであり、「動詞+ing」や「動詞+ed」の形を使って、主文を修飾する方法です。
副詞節を短縮し、簡潔で効果的な表現を可能にします。
例えば、
「He is reading a book and listening to music.(彼は本を読みながら音楽を聴いている)」
↓
「Reading a book, he is listening to music」
と短く表現できます。
「Reading a book」が分詞構文です。
また、「動詞+ed」の例として、
「As he was surprised, he said nothing.(驚いたことに彼は何も言わなかった)」
↓
「Surprised, he said nothing」
と表現できます。
「Surprised」が分詞構文として機能しています。
分詞構文は文をより洗練されたものにするため、新聞記事や学術論文などの書き言葉でよく使用されています。
日常会話ではあまり使われませんが、書き言葉で分かりやすく、簡潔に情報を伝えるための有効な手法です。
これにより、文章全体がスムーズに流れ、読者にとって理解しやすい文章になります。
分詞構文で表現できる内容
分詞構文は、2つのことが同時に起こっている状況や、あることが起こっている間にもう1つのことが起こる状況を表現するためにも使われます。
まず、2つのことが同時に起こっている状況を表す場合、分詞構文を使うと、主語が同じである2つの動作を一つの文にまとめることができます。
以下が例文になるので、参考にしてみてください。
「彼女は歌いながら掃除をしている」
という文を
「Singing, she is cleaning」
と表現できます。
「Singing」が分詞構文として、彼女が同時に行っている2つの動作を示しています。
次に、あることが起こっている間にもう1つのことが起こる状況を表す場合も、分詞構文は有効です。
「彼が映画館に入ったとき、映画はすでに始まっていた」
という文を
「Entering the theater, he found the movie had already started」
と表現できます。
「Entering the theater」が分詞構文として、彼の入場と映画の開始がほぼ同時に起こったことを示しています。
分詞構文を使うことで、同時に起こる複数の出来事や、一つの出来事が進行中に別の出来事が発生する状況を簡潔に表現することができます。
分詞構文は、複数の動作を一文で表現するのに適しています。
しかし、適用するには3つの条件があります。
分詞構文にするための条件とは?
- 主語が同じであること
- 同時または連続して起こる動作
- 接続詞の省略
3つ全てを同時に満たす必要はありません。
基本的に、主語が同じであることが最も重要な条件であり、加えて、動作が同時または連続して起こる場合に適用されることが多いです。
接続詞の省略は結果的に生じるものです。
これから詳しくみていきましょう!
条件1:主語が同じであること
2つの節の主語が同じである場合にのみ、分詞構文にすることができます。
下記の例文を参考にしてください。
主語が同じ例
- 元の文:When he arrived, he found the meeting had started.
- 分詞構文:Arriving, he found the meeting had started.
- 説明:両方の節の主語が “he” であるため、分詞構文にできます
主語が異なる例
- 元の文:When he arrived, the meeting had started.
- 分詞構文不可:主語が “he” と “the meeting” で異なるため、分詞構文にできません
条件2:同時または連続して起こる動作
分詞構文は、同時にまたは連続して起こる動作を表現する際にも使用されます。
以下にいくつかの例文を示します。
同時に起こる動作
- 元の文:She sings while she cleans.
- 分詞構文:Singing, she cleans.
- 説明:同じ主語 “she” に対して同時に起こる2つの動作を表しています
連続して起こる動作
- 元の文:After he finished his homework, he went out to play.
- 分詞構文:Finishing his homework, he went out to play.
- 説明:主語 “he” が連続して行う2つの動作を表しています
条件3:接続詞の省略
接続詞を省略することで、文をより簡潔にすることができます。
以下にいくつかの例文を示します。
- 元の文:Because he was tired, he went to bed early.
- 分詞構文:Being tired, he went to bed early.
- 説明:接続詞 “Because” を省略して簡潔に表現しています
なぜ分詞構文を使うのか
分詞構文を使う一番の理由は、文章を短くし、簡潔にすることができる点にあります。
主語や接続詞を省略することで、情報を効果的に伝えることができます。
ただし、日本人が英語を書く際には、必ずしも分詞構文を使う必要はありません。
主語や接続詞を省略しない文章でも、言いたいことは正確に伝わります。
分詞構文にこだわる必要はなく、その使い方を理解していれば十分です。
分詞構文は使うと便利ですが、必須ではないことを覚えておきましょう。
よく使われる分詞構文の例文を覚えておこう!
分詞構文は、文章を短くし、余分な語句を省くことで明確さを保つのにも役立ちます。
ここでは、覚えておきたい分詞構文の例文をいくつかご紹介します!
- Feeling hungry, he decided to eat lunch early.
- お腹が空いたので、彼は早めに昼食を取ることにした
- お腹が空いたので、彼は早めに昼食を取ることにした
- Having finished her homework, she went out to play.
- 宿題を終えたので、彼女は遊びに出かけた
- 宿題を終えたので、彼女は遊びに出かけた
- Not knowing what to say, he remained silent.
- 何を言うべきかわからず、彼は黙っていた
- 何を言うべきかわからず、彼は黙っていた
- Turning off the lights, they left the room.
- 電気を消して、彼らは部屋を出た
- 電気を消して、彼らは部屋を出た
- Excited about the trip, they packed their bags eagerly.
- 旅行が楽しみで、彼らは熱心に荷物を詰めた
- 旅行が楽しみで、彼らは熱心に荷物を詰めた
- Seeing the police, the thief ran away quickly.
- 警察を見て、泥棒はすぐに逃げた
- 警察を見て、泥棒はすぐに逃げた
- Taken by surprise, she dropped her cup.
- 驚いて、彼女はカップを落とした
- 驚いて、彼女はカップを落とした
- Knowing the answer, he raised his hand.
- 答えを知っていて、彼は手を挙げた
- 答えを知っていて、彼は手を挙げた
- Running late, she skipped breakfast.
- 遅刻しそうだったので、彼女は朝食を抜いた
- 遅刻しそうだったので、彼女は朝食を抜いた
- Being a doctor, he understands the importance of health.
- 医者であるため、彼は健康の重要性を理解している
上記の例文は、分詞構文を使うことで、同じ主語を持つ動作を短く表現し、文章をよりスムーズに読みやすくすることができます。
これらの例文を覚えておくと、日常の英語の読み書きに役立つでしょう。
分詞構文で「原因・理由」を表せる?
分詞構文で「原因・理由」を表す場合、現在分詞と過去分詞の両方が使われます。
以下にそれぞれの例文を示します。
現在分詞の場合
- Feeling tired, he went to bed early.
- 疲れていたので、彼は早めに寝た
- ここでは「Feeling tired」が「原因」を表しています
- Seeing the dark clouds, they decided to stay indoors.
- 黒い雲を見て、彼らは家の中にいることにした
- 「Seeing the dark clouds」が「原因」を示しています
過去分詞の場合
- Worried by the news, she called her friend.
- ニュースで心配になって、彼女は友達に電話した
- 「Worried by the news」が「原因」を表しています
- Shocked by the unexpected results, he sat down in disbelief.
- 予想外の結果にショックを受けて、彼は信じられない気持ちで座り込んだ
- 「Shocked by the unexpected results」が「原因」を示しています
分詞構文を使うことで、主語が同じである2つの節を簡潔にまとめることができます。
英語の読み書きにおいて、分詞構文を理解することで、より高度な文章表現が可能になるでしょう。
「完了形」の分詞構文について
完了形の分詞構文は、一つのことが他のことの後に起こる場合、先に起こった方を完了形にすることで表現されます。
以下の例文を見てみましょう。
- Having eaten dinner, she went for a walk.
- 夕食を食べ終えたので、彼女は散歩に出かけた
- この文では、「彼女」が「夕食を食べ終えた」後に「散歩に出かけた」ことを表しています。先に起こった「食べ終えた」を「Having eaten」と完了形にしています。
上記の例は、次の文に言い換えることができます。
- Because she had eaten dinner, she went for a walk.
- 彼女は夕食を食べ終えたので、散歩に出かけた
- ここでは、「彼女が夕食を食べ終えた」ことが「散歩に出かけた」ことの理由として表されています。
また、次のようにも言い換えられます。
- After she ate dinner, she went for a walk.
- 彼女は夕食を食べたあと、散歩に出かけた
- 「After」を使うことで、先に起こった出来事を示しています
さらに、分詞構文にすることで次のようにも表現できます。
- After eating dinner, she went for a walk.
- 夕食を食べたあと、彼女は散歩に出かけた
- 「After」を使うことで、順番に起こった2つの出来事を明確にしています
完了形の分詞構文は、文章を簡潔にしながら、出来事の順序を明確にするために有効です。
「否定」の分詞構文について
否定の分詞構文も、文章を簡潔にするために有効ですが、話し言葉ではあまり使われません。
そのため、実際に使う場面は少ないかもしれませんが、読んだときに理解できるようにしておくことが重要です。
以下の例文を見てみましょう。
- Not knowing the answer, she decided to ask for help.
- 答えを知らなかったので、彼女は助けを求めることにした
- 「彼女」が「助けを求める」理由を「Not knowing the answer」(答えを知らない)という否定の分詞構文で説明しています
上記の例は、次の文に言い換えることができます。
- Because she doesn’t know the answer, she decided to ask for help.
- 彼女は答えを知らないので、助けを求めることにした
- 「彼女が答えを知らない」ことが「助けを求める」理由として表されています
つまり、例文の1は、2の「Because she doesn’t」を省略し、「not」を残して「know」を「knowing」に変えることで作られています。
独立分詞構文について
独立分詞構文とは、文の主語と分詞の主語が異なる場合の分詞構文です。
以下の例文を見てみましょう。
- The meeting being over, everyone left the room.
- 会議が終わったので、全員が部屋を出た
- 「everyone left the room」の主語は「everyone」ですが、「The meeting being over」の主語は「the meeting」であり、異なっています。この場合、「the meeting」を省略できないため、独立分詞構文となります。
上記の例は、次のように言い換えることができます。
- When the meeting was over, everyone left the room.
- 会議が終わったとき、全員が部屋を出た
- 「the meeting」を残したまま「being」を「was」に変えています。
独立分詞構文は、主語が異なるため、省略できない部分を残したまま分詞構文を形成します。
書き言葉で使われ、文章をより簡潔にするために役立ちます。
「with + 独立分詞構文」について
「with + 独立分詞構文」は、同時に起こっていることを補足的に説明する際に使用されます。
以下に、現在分詞と過去分詞の例文を示します。
現在分詞の場合
- She was reading a book with her cat sleeping on her lap.
- 彼女は膝の上で猫が寝ている状態で本を読んでいた。
- 「彼女」が「本を読んでいた」一方で、「猫」は「膝の上で寝ていた」ことを示しています。主語が異なるため、「with her cat」を現在分詞「sleeping」の前に置いています。
上記の例文は、次のように言い換えられます。
- She was reading a book as her cat was sleeping on her lap.
- 彼女は猫が膝の上で寝ている間、本を読んでいた
過去分詞の場合
- He walked into the room with his hands raised.
- 彼は両手を挙げたまま部屋に入った
- 「彼」が「部屋に入った」一方で、「手」は「挙げられていた」状態を示しています。主語が異なるため、「with his hands」を過去分詞「raised」の前に置いています。
上記の例文は、次のように言い換えられます。
- He walked into the room as his hands were raised.
- 彼は両手を挙げながら部屋に入った
「with + 独立分詞構文」は、補足的な状況説明として便利ですが、主語が異なる場合に限り使用されます。
独立分詞構文を使うことで、文をより簡潔にし、同時に起こる複数の出来事を効果的に表現できます。
まとめ
分詞構文を理解し、使いこなすことで、英語の文章表現をより豊かに、簡潔にすることができます。
読解力やライティングスキルの向上にも役立ちます。
実際に使う機会は少ないかもしれませんが、読んだり聞いたりしたときに理解できるようにすることが大切です。
これからも練習を重ね、分詞構文をうまく活用して英語力をさらにアップさせましょう。
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